松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

福岡市中央区桜坂2丁目 櫻ヶ峯神社


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樹木で鳥居が半分隠れているため、初訪問時はわかりにくいかもしれません。

不思議なかたちをした社殿があります。

社殿正面向かって右脇はお地蔵堂になっています。右脇の石碑には「龍福宮」と書いてあるように読めるのですが、違うかもしれません(そもそも龍福宮って?)。

桜ヶ峯神社由来記

御祭神 瀬織津媛神・速佐須媛神・気吹戸主神・速秋津媛神

徳川九代将軍家重の時代に作られた「桜峯地蔵記」は貴重な絵巻文献として現存し当神社の由来を知ることが出来ます。
記録によれば「那珂郡大鋸谷、桜嶺に石蔵の石像あり」昔、欽明天皇の御代に夜「光を発する石像あり之を祈願すれば必ず御利益あり」と言うので土地の人は「荒具神社」として奉祠したそうです。又、寛永年間に谷の中に光を発するものがあり驚いた一人が之は神様の光であると信じました。その夜、夢の中で「自分の像が土中に埋れて久しいので掘出して祀れ」とのお告げがあったので翌日掘出して桜嶺にお祀りしたところ夜中に光を発し神様の像身が現れたと書いてあります。
承応元年に藩主黒田候が当地で鷹狩をされた時種々の霊験顕著なのに驚かれ社殿を改築されたとあります。途中で神仏混淆の時代がありましたが若一任祠と桜嶺神社が有名な修験道場として栄え毎年三月十二日より十四日に至る間、千灯明を点じ修験者が往来、法の道を修めた由、宝歴七年に権律師千手院湛亮が境内に「天満宮」を建立、昭和二十五年改築の際に合祀、昭和五十一年の改築を経て現在に至っています。

境内のいちばん隅から、全景を撮影してみました。

このお宮さん、福岡県神社誌では祓戸大神を祀ることになっていますが、現地案内板を読むかぎり、夜光る石像と祓戸大神の関連がわかりません。

むしろ祓戸大神を御祭神とした背景は、修験道場だったことから来るものではないか?という気がします。

福岡県神社誌:下巻379頁
[社名(御祭神)]櫻ヶ峰神社(瀬織津姫、速佐須良姫神、息吹戸主神、速秋津姫神)
[社格]無格社
[住所]福岡市大字下警固字櫻ヶ谷
[由緒]記載なし。
[境内社(御祭神)]記載なし。
(2022.08.27訪問)

訪問当日の様子はこちらに掲載しています。

8月27日の日録 - 美風庵だより