松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2023年5月26日の日録

いずれは復権する。

「子供に百姓やれ(継げ)とは死んでも言えません」

と、各地で耳にタコができるほど聞きます。

ある支援者宅には、都会で就職したが「うつ病」で長期療養となり退職、田舎にもどってきて知り合いの百姓を手伝っている息子さんがおられます。

相手は我が子とはいえ、いわば逃げ帰ってきた御子息にたいして親御さんの「せっかく大学やったのに」と罵詈雑言はなかなかのもので、さすがに相槌うつのも疲れます。

もう少し言いようがあるだろうとおもい、言い返しました。

「お父さん、いま、ほとんどのひとがコンピューターに使われています。一部のソフトウェアとかシステムとか言われるものを開発する側、どういうのを作ってほしいか発注する側だけが主人で、それ以外は、朝から晩まで、コンピューターにこき使われています。(会話中、目の前をとおった)あのタクシーだってGPSでどこにいるかずっと管理されてて、人間と機械、もうどっちが主人かわかりゃしません。

いま、AIって言ってるでしょ。もっともっと機械が人間を侵略してきます。ひと握りは、開発する側・新しい使い道をひらめく側として生き延びるでしょうが、そんな勝ち組はそうそう生まれません。

ほとんどの人間にとっては、私をふくめ機械がさらに「主人」になっていく。じゃあそういう時代になにが残るか。機械での置き換えが遅れる分野しか、人間には居場所がなくなるはずなんです。

お父さんからみると田舎で百姓というのは、食えない仕事の最たるものだろうけど、人間も動物である以上、なにか食わなきゃ生きていけない。しかも円安で海外からの輸入価格が下がるわけがない。

ちょっとまえ、テレビで昆虫食ってやってたでしょ。あれ、工場で増やせるから大量生産ができる、工業化ができる前提なんです。逆に言えば、工業化しやすいから宣伝しはじめたともいえます。

伝統食に必要な食材って、完全に気候を制御できない以上、機械化・コンピューター化は困難ですからね。だからああいうのが宣伝される。さいきん、言うでしょ。SDGSだって。なんでもリクツこねて、こじつけりゃいいってもんじゃ、ありません。

逆にいえば、百姓の分野って、比較的生き残りやすい分野のはずなんです。

だから、あと10年待つのも悪くないとおもいますよ。現状、ご子息がかつかつでも食えてるんだったら。明けぬ夜はないとおもいます」

と、言っておきました。

まー、言ってる本人も半分本気、2割不明、3割は疑問だったりするんですけどね(アハハ)

 

26日の記録

昨年の記録をみると、ちょうど一年前が、地元の町内会で管理しているお宮の梅を収穫した日でした。

昨日の日記を予約投稿後、今年はどんな感じだろうとお宮で梅の木をながめると、まだまだ小さいようです。(未熟な種には毒があるため)ひとつ種を割らないよう口のなかでかじってみると、さっくりと噛めてしまいます。まだまだ、実がきちんとできていません。

というわけで、収穫をもう数日遅らせることにしました。肥料はちゃんとやったし、なにが原因でしょうね?

先日、ちゃんと管理された工場精米と、家庭用の高速精米機では精米のできぐあいが全く違うという話を書きました。じっさい高速精米機のものを洗米すると、こういう割れが混じっています。

こういうお米をとぐと、とぎ汁がきれいになるまで水をかえる回数も多くなります。ボウルにザルを置いて、ザルを左手に持って上下させ、右手でお米をかき回して、しっかり洗ってあげるのは、そのためです。

個人的な好みの問題ですが、こういう割れが多いお米は、水を少なめにして炊いたほうがうまくいきます。

まぁ、食ってしまえばなんでも美味いんですけどね(笑)