この記事は以下の続編です。
生活困窮者です。
松峡八幡宮の横を通り過ぎ、林道へ向かいます。
谷集落を通りがかって見つけました。昔は立派な寺だったのかもしれませんが、今はお堂が2つ残るのみです。
県道77号線をアンダーパスすると、林道の入り口が見えてきます。右手に曲がると、林道に入ります。
インターネット、とくにyoutubeで林道を車で登り、目配山山頂でキャンプした記事・動画を見かけますが、現在、この林道は災害による路肩陥没が多数あり「通行止め」です。徒歩には支障はありませんが、くれぐれも自己責任で参考にされるようお願いします。また、「通行止め」の標識は、私有地内で切り返さないと車が出られない絶妙な場所にありますので、注意してください。なんで林道入り口に立てないんでしょうかね……。
歩き始めて最初は人工林の杉林です。間伐が行き届いており、立ち入り禁止?と疑うような雰囲気です。道路脇に箱罠が設置されており、エサの匂いと湿り具合から、定期的に点検がなされているのがわかります。1kmほど歩くと、急に竹林が広がります。人工林と竹林が入り混じっている姿は珍しいものではありませんが、手入れの行き届いた人工林からいきなり竹林に切り替わる姿は珍しく思えます。たいてい、竹林が浸食して杉が枯れているのを見かけるものですが、ここは手入れが行き届いているようです。
林道を歩いていて、フェンスで囲まれた敷地が意外と多いのに気づきます。そもそも林道沿いにテントでも張れそうな平らな土地が多いのも特徴です。もう少し通りの多い道なら、田畑か住戸の跡を植林したのだろうと考えますが、それにしてはあまりに山の中です。
途中からまた杉の人工林が目につくようになり、車の離合ができるところまで、タイヤの踏み跡が続いていました。林業のかたが、ここまで車で来ているのでしょうか。
タイヤの跡が見当たらなくなったと思いつつ林道を登っていくと、倒木があります。崩落現場に近づいて驚きました。岩盤に食い込めず、人工林は表層にのみ根を張っています。
以前書いたものですが、あらためて人工林の怖さを感じます。猫も杓子も杉林にしすぎたのですよね……。
さらに登ると路肩が崩落しています。真砂が流出しており、復旧にはまだまだ時間がかかりそうです。
野イチゴが生えています。夏に実をつけるものほど甘くはありませんが、食用に耐える味です。
次第に雑木林が増え、紅葉や木々の色合いの違いを愛でながら、歩きます。三差路があり、左が目配山に向かう林道です。
心地よく砂利道を歩いていると、左手に眺望がひらけます。大根地山や三郡山のようです。
雨で道が崩れていますが、徒歩であれば注意していれば歩けます。砂利道のうえ流れてきた土砂がたまり、そのうえに落ち葉がかぶさっている場所は、隠れている石でつまづきそうになります。
ここが林道の終点です。インターネットの記事・動画で見るより現地は思いのほか広く、2台分+折返し場くらいはありそうです。
打ち込んだ杭がところどころ流れていますが、どこを登ればよいか視認できるため、比較的歩きやすい道といえます。
目配山に到着しました。山上はなだらかな丘になっており、桜が植樹されています。
神功皇后の「腰掛石」です。ここから羽白熊鷹を征伐するための構想を練ったとされていますが、見えるのは羽白熊鷹の本拠地 秋月・寺内ダム方面ではなく、栗田・当所・篠隈方面、つまり旧三輪町・旧夜須町方面です。
1000年前と現在では木々の生え具合も違うでしょうから簡単には言えない気もするのですが、ここは作戦を練るための山であったというより、支配地を俯瞰するための場所だった気がします。
山頂の標識の向こうに、小郡の城山(花立山)などが見えます。
そして、大根地山をはじめ三郡山地が見えます。秋月方面の展望はまったくないのですが……。
(後編)へつづく。