松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2月16日の日録

生活困窮者です。

生活が苦しいのに先日から断捨離をしています。

現在、CDについては、購入してすぐiTunesをつかいALAC(apple lossless)形式でリッピングし、NASにデータとして保管したものを聴いています。CDプレイヤーから直接聞くのは年に何回あるか、という状況ですから、コレクションとして所持し続けたいもの以外は、ぜんぶ買取に出しても事実上問題なかったわけです。

ではなぜ貯めこんでいたかというと、CDが原本という意識がどこかにあったからに違いありません。iTunesリッピングしてiPodに保存したaacやmp3の圧縮ファイルは、劣化複製であり、もし気に入らなければ、CDから再度取り込めばよい、と考えていたのです。

CDの汚れ - 美風庵だより

ところが、所有しているCDのうち古いものに、劣化がみられるようになってきました。ポリカーボネート板に傷がついたりしなくても、何故かアルミの膜が薄くなったり、ひどいときには穴が空いたりしています。

3月3日の日録 - 美風庵だより

NASを購入し、ぜんぶ可逆圧縮方式であるALACで約半年(2019年10月〜2020年3月)かけて取り込みなおしたのが、約1年前でした。この時点で洗剤で掃除しても盤面が読み取れなくなったものが数枚ありました。もしリッピングし直す決断が数年遅れていたら、もっと被害が出ていたのではないか、と思います。

本も、ここ最近は電子版をiPhoneで読むことが多く、紙の本は、電子版が出ていないものしか買わなくなりました。過去の名著が電子版で再販されることも多く、ほんとうに好きな作家の作品だけを紙の本で所蔵しておき、普段は電子版のほうを流し読みする(笑)という状況が実現してしまっています。
 

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断捨離の最中で発見した2003年当時に仕立てた背広を、ふたたび仕事場に着ていくようになりました。2か所ほど裏地が擦り切れていますが、着られるものは使わないと、もったいありません。

当時仕立てたダークスーツや夏用の背抜きも出てきましたので、これらも使いたいと思います。よくおカネがあったものですね……。

山田松香木店「鳳城香(極品)」

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焼香 鳳城香(極品) 30g入 - 山田松香木店 オンラインショップ

ベトナム産の沈香を基調として
茴香、丁字、龍脳等の香原料を用い、
かつ白檀特有の香りを調合して貴品ある
深みの香りがあるものに仕上げました。

歓喜香」と同じg数ながら、なんと値段は40倍します。

こちらもあかり香炉で最初試したのですが、うまく香りが立ってくれません。

沈香の香りにどうしても嫌な匂いがつきまといます。この状態は「歓喜香」で、熱源の温度が足らないのだろうということはわかっていましたので、あかり香炉のスタンドを1段外して、熱源に近づけるようにしてみました。

すると、ほかの香料からも香りが立ち、素晴らしい香りがしてきます。

現在、日本*堂さんの御焼香を沈香の刻み代わりに使うことが多いのですが、これはあかり香炉を普通に使っても充分香ります。ところがこれをお盆や正月に実家に持参して、火種にくべると、香りがすぐになくなってしまいます。きれいに立ちません。品物は良いはずなのに何故かと不思議でしたが、山田松さんの鳳城香がくすぶるのを眺めながら、火種できちんと香りが立つかどうかが技術なのだと気づきました。

焚きがらの溶けた樹脂が染み出た跡をみると、相当な品質の沈香を使っているのはたしかです。それでいて、火種の温度を前提に、ほかの原料を組み合わせることで、香りがしっかりと立つように計算されています。香りは、高温にさらされると鼻につきはじめる樹脂っぽい甘ったるさなどがなく、しっかりしていながら、豊かです。おそらく、高級な沈香もつかいつつ、そうでないグレードなども複雑に組み合わせているのでしょう。

2月14日の日録

生活困窮者です。

nanbu-shoko.jp

例年「城島酒蔵びらき」に行き、花の露と比翼鶴で4合瓶を2本ずつ買って、1年かけて呑み切っていました。料理につかう紙パック酒以外、神棚のお供えも、お屠蘇も、ぜんぶ4合瓶4本で間に合う生活を送っていたわけです。

ところが、今年は酒蔵びらきは中止。タレ焼の鳥肝串などを食いながら、あれこれ物色する楽しみが減りました。

予定が空いてしまったのと、やっぱりどこかでちゃんとした日本酒を買っておきたいということがあって、久しぶりに久留米市北野町の「庭のうぐいす(山口酒造場)」に顔を出すことにしました。

「庭のうぐいす」をはじめて知ったころは、純米酒特有の重さが気になり、そこまで美味いと思えなかったことを、正直に告白しておきます。それがいつだったかも思い出せないのですが、あるとき、高校の先生をしている知人に「庭のうぐいす」についての感想を述べたところ、がっつり燗をつけた状態で勧められ、ひとくち呑んで驚きました。早い話、自分が燗をしていた温度では、ぬるかっただけだったのです。その後、同じような経験を広島の「竹鶴」でも体験して「良い酒はもともと燗をするもの(しかも熱め)」という、(大手の宣伝に惑わされず)ほんとうは当たり前のことをやっと理解できるようになりました。

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朝、8時半過ぎに家を出て、自転車で往復28kmほど運動しました。

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西鉄甘木線 上浦駅を過ぎたあたりで、パノラマ撮影してみました。耳納山地背振山地を一望することができます。景色がよいと、自転車をこいでいてさわやかな気分になれます。

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おおよそ1時間ほど走って、久留米市北野町の北野天満宮に到着しました。まず、北野天満宮にお参りしてから山口酒造場へ向かいます。

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山口酒造場 – 磨き抜かれた技を継承

「庭のうぐいす」の製造元 山口酒造場に到着しました。

Products – 山口酒造場

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今回は、「特別純米」と「おうから」の4合瓶をひとつずつ購入しました。

 

まずは特別純米開封し、穴守稲荷から拝受した各務クリスタル製の江戸切子のコップに注ぎ、神棚にお供えしました。自分も、耐熱容器に移したものを電子レンジで燗をして、いただきました。久しぶりの昼酒です。なかなか幸せな気分になれました。

 

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(注:左に風呂場に干しているタオルが写りこんでいます)

ずっと入浴剤はバスハーブか、重曹を使っていました。バスハーブは効く代わりに1回あたりの値段も高く、そう毎回使えるものではありません。重曹で代用してごまかしていたのですが、最近ダイレックスで売っている重曹が「入浴用途に使用しないでください」と注記のある安物に変更になりました。さすがに「使うな」と書かれているものを使う度胸はないため、試しにバスクリンを買ってきました。

バスクリン 薬湯 | 製品のご案内 | 株式会社バスクリン

ぬるめのお湯にしてしっかり長風呂すると、身体がじっくり温まっているのがわかります。香りも妙に鼻につくものではないため、しばらく使い続けられそうです。

2月13日の日録

生活困窮者です。

第385回定期演奏会 || 公益財団法人 九州交響楽団 -The Kyushu Symphony Orchestra-

第385回定期演奏会
名匠秋山和慶と贈る フィンランドの音風景

開催日
2021年3月16日(火)午後7時開演(5/22からの延期公演)
曲目
シベリウス交響詩フィンランディア
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
シベリウス交響曲第1番 ホ短調 作品39
※当初の予定より曲目・出演者の変更がございます。ご了承くださいますようお願い申し上げます。
 
指揮
秋山和慶
ヴァイオリン
成田達輝

昨晩気づいたのですが、なんと3月16日の九響定期演奏会、秋山さんが代役だそうです。

さっそく、入場券を予約しました。久しぶりに1階席の隅っこです。アクロスの安い席は耳が悪くなるとあれだけ書いておきながら、安い席しか買えないのがつらいところです。でもまぁ、秋山さんが聴けるだけよしとしましょう。

昔、福岡市長が吉田氏だったころ、隣に座って聴いていたら、知らないかたが秘書かなにかと勘違いされてこっちまで挨拶してくるのでいちいちお断りしたことがあります。それ以前は九電かどっかのお偉いさんの横で、これもじつに面倒でした。たぶん、仕事帰りに背広着たまま演奏会に行くのがわるかったのかもしれません。

それが嫌で、定期会員時代、後方の列にわざわざ席替えを依頼したことがあります(笑)

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今とは比べ物にならぬほど生活に余裕があった2003年に仕立てた背広が出てきたので、12日、今の仕事場に着ていきました。まぁ、着られるものはとにかく大事にしないと……。

住宅ローンの返済だったり、前の仕事場を追放されたりといろいろあって背広の仕立てなんて完全に無縁でしたが、ひと段落したら久しぶりにちゃんとした物を作りたいですね。ただ、仕立物はまともなクリーニング屋でちゃんとメンテしないと汚れで生地が傷むのが難点です。

 

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午前中、痛風の薬を処方してもらいに病院に行き、門前薬局で10週分うけとりました。

それから家の整理をして、昼から、近場の大平山に登り運動しました。

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先週同様、大嶽神社側から登ります。今回は川にかかった竹の樋を流れる水で手を洗い、それから社殿に安全を祈願してから、登山道へ足を進めました。

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古墳の石室までたどり着きました。先日の日記を読んだ方から「防空壕?」というメールもいただいたのですが、防空壕にしては入り口がしっかり石でつくられてあまりに頑丈です。

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持丸・大嶽神社側と甘木公園側の分岐点はこんな感じです。

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山頂に到着しました。今回は「外食」セットは持参していません。途中の自販機で買った炭酸水を飲みながら、カロリーメイトをおやつ代わりにいただきました。

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我が家のあたりを望遠で撮影してみました。その後、のんびりしていると、風が強くなりはじめました。風の吹くほうを見ると、なんと、雨が降っています。

iPhoneで気象レーダーを確認すると、どうも雨雲はこちらをかするルートをとるようです。ゆっくりしていたら、濡れるかもしれません。

あわてて荷物を片付け、下山にかかります。

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前回の登山で、気になる分岐を発見していました。もしかすると、尾根伝いに持丸地区へ下りるもうひとつの経路なのかもしれませんし、たんなる林道かもしれません。すれ違う登山者がじろじろと見るなか、敢えて足を踏み入れてみました。

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最初は林道になっており歩けたのですが、途中で道が途絶えます。

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むき出しの赤土のうえに、根が腐った倒木がごろりと転がっていました。石が上に乗っているのは、もともと根こそぎ倒れたときには土がついていたのでしょう。雨にさらされ、根っこが食い込んだ部分だけ、石がそのまま残っているのです。いったいいつから枯死したままここにあるのか……。

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それ以上、足を踏み入れるのをあきらめ、下山しました。おおよそ1時間半の山登りでした。

あとでGPSのログを確認すると、自宅との往復までふくめて11kmほどでした。それなりの運動になったと思います。

 

ユージン・オーマンディ - Wikipedia

資料として持ってはいたものの、ある時期からずっと遠ざかっていたオーマンディを最近、引っ張り出して聴いています。今ごろ言うのもなんですが、やっぱりオーマンディはアルチスト(芸術家)を超えた本物のアルチザン(職人:匠)であり、すごい人だったんだなぁ、と思います。

ただ、テンポが速くてびっくりしますけどね。