松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2024年3月15日(金)の日録。

高くても需要はある気はするのですけどね。

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(水産技術研究所高崎竜太朗研究員)「これがシラスウナギになります」
このように手間のかかる仔魚の期間はおよそ300日と他の魚と比べて10倍の長さ。
大変な作業は、1年近くに渡って続きます。そのため、天然のシラスウナギが1匹400円程度なのに対し、人工のシラスウナギ1匹あたりのコストは、人件費や光熱費などを含めると、およそ3000円。少しでもコストを下げるため、水槽が汚れにくい乾燥飼料や、自動でエサやりを行うシステムの開発も進んでいます。

(水産技術研究所高崎竜太朗研究員)「1匹当たりおよそ1000円程度まで下げることを目標に現在研究に取り組んでいます」

3月3日『サンデーステーション』より

ウナギ価格高騰で期待される完全養殖“夢のウナギ”大量生産目指す研究所を独自取材【サンデーステーション】(2024年3月3日) - YouTube

駅前のイオン系列のお店に、いつも1パック国産うなぎの蒲焼が陳列されています。税抜き2,200円です。その横に1/3にカットしたものが並んでいますが、980円です。誰が買うのだろうと不思議になりますが、これがいつも並んでいるということは、誰かが買っているのでしょう。

私は、大手チェーンが扱う中国産うなぎですら貧窮でなかなか手が出せず、930日ぶりに食っただのなんだのと日記に書くくらい落ちぶれています。

そんな私でも、しらすうなぎを海外から輸入しても一定期間国内で育てれば国産を名乗れることくらいは知っています。すでに「国産うなぎ」というブランドは、一定期間国内で養殖したかどうかを示しているにすぎません。

むしろ、卵から育てた完全養殖のうなぎは、完全生粋純国産が証明できる存在(トレーサビリティが完璧に追える存在)なのですから、大々的に3,000円の価値があるとして売り出すべきでは?と思うのです。

金余り来日客がいっぱい食ってくれるでしょう。

円安を背景にコロナ禍前の水準に回復してきたインバウンド(訪日外国人客)向けに高額な商品・サービスを提供する施設などが増加。一方、物価高の影響を受ける国内客は「手が出ない」のが実情だ。専門家は価格を平準化するため、集客や休暇時期を工夫すべきだとしている。
生ガキ5個4千円、ウニは2千円超…。「なにわの台所」として知られる黒門市場(大阪市中央区)に軒を連ねる鮮魚店の店先では、食べ歩きを楽しむ外国人がカキなどを購入し頬張っていた。 

生ガキ5個4千円、1泊10万円超…高額な「インバウンド価格」続々 消費額はコロナ前超え - イザ!

来日客向け価格そのものはなにも悪いことではありません。むしろお金持ちにどんどん日本に来て食ってもらい、しっかりおカネを落としてもらえばいいのです。

しかし、それにしても「専門家は価格を平準化するため、集客や休暇時期を工夫すべき」と本気で言っているのでしょうか?ここでいう平準化とは来日客向けの値段を下げて、一般国民向けには値上げしろと言っているわけです。

正気ではありません。

私が学生のころ、三国志の舞台を見たい、劉備玄徳や諸葛亮孔明の足跡を見たいと、中共から来ていた留学生にくっついて2週間(10日だったかも?)中共に行ったことがあります。一般向けのお店は人民元決済でしたが、旅行者向けのお店は米ドル決済・日本円決済・人民元決済が選べました。当時よくわからず支払ったものの、あとで公式レートで換算してみると「あぎゃーーーーー(@_@)!」とボッタクリぶりに目が点になったものです。

ちょうどあのころの中共と、日本の立場が入れ替わったようなものです。私より年配の方々には悔しいかもしれませんが、それが現実なら受け入れるほかありません。

ここでやるべきはこの記事にあるような一般人向けを値上げ・旅行者向け価格を値下げして平準化するなどという寝言ではなく、「盗れるところからしっかり盗り、しっかり儲けて日本政府に税金を納めてもらう」ことです。

大英帝国、ローマ帝国、唐帝国どれをみても過去に大繁栄した国家はみな昔の面影はありません。栄枯盛衰は世の必然と割り切り、したたかに生き抜くための方策を「専門家」を名乗るなら考えて欲しいのですけどね……。