「のどの小骨」な話（後）
前半は前日に掲載しました。
それこそ或る宗教の言うとおり、あいよかけよが成立しなくなれば、神は消えてなくなるしかないわけです。神を必要とするひとが居るかぎり、なんらかのプロトコルは残り続けていくだろうし、そのプロトコルを実施する職業も残ります。それ以上でもそれ以下でもありません。
ここで問題なのは、神仏習合を解体し国家神道に衣替えしたさい、皇祖神を総氏神とする呪文を全面的に受け入れてしまった点です。どうもこれがいまだに国家神道の姿をつうじて神道をみるひとの深層意識レベルで刷り込まれており、トラウマ化しています。
たとえば、愛媛・今治の大山祇神社は「日本総鎮守」を名乗ります。大山祇は偉大な大三島明神であり、草創期の大英雄なのはたしかですが、さすがに「ほかの皆さん差し置いて日本総鎮守？三傑とか五傑とかじゃなくて？」とも、熱心な信者でない私などはかんがえてしまいます。こういうそれぞれの神社が名乗るキャッチフレーズのたぐいは、それ以上の意味を通常はもちません。ところが、神宮に関しては国家神道の構築に全面的に関与した結果（というより、出雲ほか他の勢力が時代が下るごとに中枢から排除された）、国家の教育方針に紛れ込ませ、民衆全体に呪文をかけることに成功してしまいました。
日本は「神は信じる者にとっての神であり、そうでない者にとっては神ではない。信仰のない者に強制できない」という近代の原則（信教の自由）を無視して近代化をめざした国であり、このアンビバレントな体制をいまも引きずっている国です*1。「宗教ばなれ」がすすむ原因のひとつがこれだと、私はにらんでいます。アンビバレントな状態は、必ず収束に向かおうとするからです。
もうひとつ「宗教ばなれ」の原因としてかんがえられるものは、国家神道の皇祖神を最高神とする一神教化の不徹底にあります。
近代国家をめざすために国家神道が構築されるまえは、神仏習合の多神教が当たり前でした。
多神教は、人間が拝む神を選びます。一神教が、神が信者を選ぶのとは真反対です。内村鑑三が「神が我を信者となさしめた」と書いたとおりで、この一神教特有の思考が、国家神道（神社本庁教）のいう「皇祖神が総氏神」という主張のオリジナルでもあります。国家神道の立てつけを理解するいちばんの近道は、旧約聖書（とくに最初の部分）を読むことです。
多神教は人間の側が誰を拝むかを決定できるため、じつは人間が格上です。
品のないたとえで恐縮ですが、どこに食いに行くか定食屋を選ぶのに似ています。お気に入りの店に毎日3食かよってもいいし、あれこれ渡り歩いてもよいのです。どちらも選べるのが多神教です*2。
国家神道（神社本庁教）が、民衆がもつ過去の伝統的な宗教理解を完全にぶっ壊し、信仰を上書きできていない場合、多分に民衆には多神教の気質がのこったままになっています。その半端な状態で、せっかく多額の税金ぶち込んで構築しようとした一神教的な部分が崩壊していけば……。
元に戻る場所もなく、いま頼るべき姿もなく、宗教観そのものが大崩壊してしまいます。
まだ書きながら整理している段階ですが、
- 宗教ばなれは民衆の側に原因や責任があるのではない。
- 伝統文化の破壊と国家神道への改造強制、そして敗戦による国家神道の否定と2回、民衆は宗教観の崩壊を経験して無規範化（anomie）している。このアノミー化は、国家（の指導層）がやらかしたものであって、民衆に罪はない。むしろ民衆はなにを信じればよいかわからない状態におかれた被害者である。
- 近代化は宗教の役目をどんどん削る働きをする。このままなし崩しに宗教は崩壊する可能性が高い。
というところまで、生きているうちに思考がたどり着いてもう少しなにか書ければいいな、とおもいます。
それにしてもじつに不思議なのは、国家神道の建てつけをかんがえた当初、聖書や当時流行の宗教哲学やらを徹底的に研究し、立ち位置を定めるために利用した形跡があるのに、いまの神社本庁教はそういう面はおくびにもださない（伝統古来っぽく振舞っている）点です。まぁ、空気を読んでだまされてやったほうが、よっぽど世の中生きていきやすんでしょうが（笑）
この件、しょうじき民衆を責める論調が多いのに以前からへきえきしています。
誰が原因をつくってこうなったかに触れないのは民衆への言いがかりもいいところでしょうし、むしろ「棄てられた我々をどう救済するか。救済の道はあるのか」。そこをかんがえて欲しいのですけどね……。私も皆目わからないのですが。
14日朝の記録。
13日、平日常勤している事業所から帰宅して、晩飯にもらったカレーを食って、洗い物をして洗濯機に汚れものをつっこみ、日記を掲載してあれこれ考えているうちに寝落ちしてしまいました。
4時ごろ腹が減って目がさめます。
apple watchすら腕から外していませんでした。あわてて充電器に取り付けるまえに、最近の壁紙を撮影してみました（ガラス面が光るので蛍光灯は消しています）。いつもの穴守稲荷さんの御姿札をスキャンしたものと、推しごとの師匠が熱烈推薦中の2人の画像（著作権とかいろいろあるとまずいのでピントあわせてません）の2枚です。
こうも腹が減っては二度寝もままならないため、オートミールのおかゆをいただきます。
なんだかんだ雑用をしていたら午前6時前になり、二度寝をあきらめます。
【Amazon.co.jp限定】わたしの一番かわいいところ (松本かれん盤)(特典:印刷サイン入りメガジャケ(※抽選で直筆サイン入り)付)
師匠の指導によりタワーレコードで予約していたのですが、入荷待ち（泣）
ネットみてたら、こんな画像がいっぱい転がってます。そりゃね……。おれのところにはまだ来ないはずだわ。かといって久留米か福岡まで行ってタワーレコードで買うのもなぁ（どうも店頭にはあるっぽい）。
これはいけません( 一一)
youtu.be2,806 回視聴 2023/09/14
大手ハンバーガーチェーン「モスバーガー」を展開するモスフードサービスは13日、ジャニーズ事務所との広告契約について継続しないと発表しました。起用した新CMを放送する方針を一転し、継続しない判断にしました。
モスフードは現在、ジャニーズ所属のタレントを広告に起用しています。
モスフードは13日に今後、ジャニーズ事務所において明確な被害者救済と再発防止の取り組みが認められない以上、契約を継続しないことを明らかにしました。
現在、展開中のジャニーズ所属タレントを起用した広告などについてもできる限り、速やかに変更するとしています。
モスフードサービスは11日、ジャニーズのタレントを起用をした新CMを13日から放送すると発表していました。
今回の新たな方針についてモスフードは「いかなる性加害の問題も私どもの人権方針の基本的な考え方に反する」としています。
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp
モスはむかしから嫌いではないし良く行く（一時期株主優待ねらいで株も持っていた）お店です。空気を読まない決定は「この会社らしいっちゃらしい」とおもっていたら、一転しましたね。
こういう露骨な朝令暮改って空気読めないろくな社員雇ってないってバレるから、逆によくありません。期間限定メニューなんだから販売期間おわったらこっそりバイバイとか、もう少しごまかしようがあった気もするんですよね……。
*1:むろん明治新体制にかかわった宗教家や学者もフォイエルバッハとか知らない馬鹿ではないので、国外に説明がつくよう「国家神道は国体であり宗教ではない論（神道非宗教論）」で整合性をとろうとはかります
*2:「店が客を選ぶ」のが一神教ともいえます。
