松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2023年8月18日の日録

この件がむつかしいのは。

若者の流出に悩む地方が、大学の新設、誘致に力を入れている。都道府県で4年制大学が最少の佐賀県では今年、県立大など2大学の新設計画が持ち上がった。進学で若者が故郷を離れる流れを止め、将来の地域を支える人材を育てる狙いだ。ただ、少子化で大学は飽和状態にあり、今後の新設には学生確保の見通しを厳しく審査される。大学に望みを託す地方のもくろみ通りに進むかは不透明だ。(小野悠紀、丸山滉一)

全国一4年制大学少ない佐賀県で「倍増」構想…若者流出止めたいが少子化で審査厳しく:地域ニュース : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)

佐賀県には、4年制大学が2校(国立/佐賀大学、私立/西九州大学)しかなく、大学の数は全国ワースト1です。このため、大学に進学した学生(約3,400人)の約17%(約600人)しか希望する県内大学に進学できず、8割以上にあたる約2,800名もの学生は県外の大学に進学しており、大学進学に伴う人口転出が大きな課題となっています。また、県内での進学を希望するものの、まなびの選択肢が十分ではないことから、やむなく県外に進学せざるをえなかったという声もよく耳にします。

県立大学の設置について / 佐賀県 (saga.lg.jp)

大学進学で若者流出というのはべつにいまにはじまったことではありません。

では地元に大学をつくればいいかというと、既成大学とことなりいまからブランディングされていくわけで、新設校はよほどのことがないかぎり、そこで苦労しています。

これ、新しい大学をつくるより、せっかくなので「早稲田大学佐賀キャンパス」「早稲田大学○○学部」とかそういうのを誘致したほうが、いいような気もするのですよね……。

唐津の早稲田佐賀もあることだし、大隈重信公ブランドに頼ったほうがはやいような……。

 

「戦格」

平日常勤している事業所がコロナ陽性と検査結果は陰性だが発熱中でお休みだらけ(とくに現場責任者と中間管理職が全滅中)のため上番スケジュールが崩壊し、しかもわたしも太ももが痛い(風邪になると毎回かならずここが痛い)のに37度以下なのでいちおう出勤している状況です。

22日から各員順次戻ってくるはずですが、どうなりますやら。

立向時盤の遁甲盤一覧 

8月19日の午前7時から北東に「戦格」がめぐってきます。天干・地干ともに「庚儀」が来るのを「戦格」といい、目上と目下の双方が武器をとって戦う含意があります。言うまでもなく大凶、最大凶です。

こういう大凶格について以前話をしたところ「そういうのに使いみちあるんですか?」と質問されたことがあります。「プラス(吉)になることだけを話せばよい。余計な知識は要らん」というわけです。

そのときにも、奇門遁甲という方位術の性格上、さすがにそういうわけにはいかないことを説明しました。

これ、自分が自らにもちいるのではなく、他人につかわせるのです。不幸にしたいひと(集団)がこの方位をつかうよう仕向けるのも、立派な使いみちとされます。

 西暦602年(推古10年10月)、百済の僧観勒が天文、遁甲、暦書を伝えたのが最初(『日本書紀』)の記録である。民間ベースではそれ以前にも色々な種類のものが伝来していた可能性がある。 

奇門遁甲 - Wikipedia

日本に伝来した時期のふるさからもわかるとおり、もともとは戦争に勝つためにもちいたまじないです。「自分を有利に・他人を不利に」というのが方位術としての奇門遁甲ほんらいの姿*1

現代の倫理からみて実際にもちいるかどうかは別として、「自らが動いて吉を取りに行く」という使いかただけでなく、「他人を不利にすることで相対的に自分を有利にする」という使いかたもされていたという点は、理解しておかないとわかったことにはなりません。

とくに「戦格」が怖いのは最凶であると同時に、比較的出現しやすいことにあります。20日の午前5時にも西に、そして22日には1日に3回も南東に「戦格」が出現します。どこかで見ない日はないくらいです(笑)

そして方位術を勉強しはじめれば真っ先に学ぶ大凶格であり、マニアの認知度が高い(馬鹿が軽々しく仕掛けてみたくなりやすい)ことも問題です。

この「戦格」は他人を陥れるときにしか使えないのか?そういうわけではありません。奇門遁甲を構成するほかの要素がよければ、使えます。武器をお互い手に取って戦うという象意が示すとおり、戦争なのか、喧嘩なのか、抗争なのか、スポーツなのか、仇討ちなのか、なにかはともかく「戦う」ことにもちいることはいちおう可能です。ただ、出発がおくれて「戦格」がめぐってきた時間帯に遠征試合に出発した某大学野球部が、試合終了後の打ち上げでふざけすぎ急性アル中と年下部員への暴力事件をおこし救急搬送をやらかしたのをむかしみていますから、私個人としてはそういう使いかたもおススメはしません。

目的達成法としての奇門遁甲学入門

また、あるテキストを読みどのくらい不幸になるかを自ら試すため敢えて戦格の地に出向き、パチンコで素寒貧どころかバス賃すらなくなって約10km歩いて帰り途中で怪我をして病院代までかかった当時学生の大馬鹿も知っています(誰でしょうね…(;^ω^))。

占いを手っ取り早く理解したければ「凶」現象を体感するのがいちばんです。

「凶」がわかれば、この占いがなにを「吉」とするかがわかります。

とくに19日は八門が「傷門」というのも気がかりです。文字どおり「傷」を負うと解釈してもいいし、傷門は喧嘩っ早く感情的になりやすいため、トラブルを自分で起こす可能性もあります。

「どうしても19日の朝7~9時台に北東の方向に用事がある」というかたは、目的地に2時間以上とどまらないこと、用事が済んだら一秒でもすぐ逃げること、他人に会うのは必要最低限にすること、事故や渋滞情報をよくチェックしておくといった点に注意しましょう。

 

飯守泰次郎さんがお亡くなりになられました。

ワーグナーの名演で世界に知られた指揮者の飯守泰次郎(いいもり・たいじろう)さんが15日、急性心不全で死去した。82歳だった。葬儀は近親者で営む。喪主はおいの飯守慎太郎さん。

指揮者の飯守泰次郎さん死去 ワーグナー名演で世界的に知られる(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

飯守泰次郎さんを最後に聴いたのが、昨年5月のことでした。

前半の交響曲第3番をなんとか終えて、休憩後の第1番は、最初から最後までじっと聴きいってしまいました。変わったことをするわけではありません。ただ流れに身を任せていくうちに、最後にたどりつく演奏ですが、その至るところに若さがみえます。
80歳を過ぎた指揮者のかたに若さを感じるのは失礼かもしれませんが、朝比奈さんも晩年は、いろいろなものをそぎ落としていきました。私たちは老境というとなにか重厚さやのろさをイメージしてしまいますが(実際、高名な指揮者の最後の来日公演でいつ終わるの?と、おもわず時計をチラ見してしまったことがあります)それは誤りかもしれません。

久留米市民オーケストラ第34回定期演奏会 - 美風庵だより

もう聴けないのですね……。残念です。

*1:占い師は人気商売ということもあって炎上をいやがりなかなか書きませんが、方位術には、幸福はゼロサムゲームであるという想定があります。蹴落としあいとも言いますね。少なくとも原型はそういう世界なのだという理解は、現代において使ううえでも重要です