松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

久留米市田主丸町以真恵 徳満神社


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コンクリート造りの立派な社殿と整然と整備された境内にまず驚いたのですが、どうやら平成8年(1996年)に河川改修工事にともなう移転・改築が行われたようです。

神社が近づくにつれて雲行きが怪しくなりはじめ、拝殿で手を合わせるころには、雨が降り始めました。モンベルのウィンドブレーカーとズボンは小雨程度は弾いてくれるので行動は出来るのですが、メガネに雨滴がつくのでどうにもなりません。

福岡県神社誌には、菅公は明治43年(1910年)に合祀されたとありますから、もともとの御祭神は罔象女神(みずはのめ)のみであったということになります。ただ、川の対岸にある徳満神社は御神体が男女2体であることを考えれば、菅公というのが豊玉彦のカモフラージュかもしれません。

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社殿の右手に天満宮があり、御神体が3体あります。真ん中はいっけん菅公っぽいのですが、足元の台座は花菱紋と菊菱紋であり、素直に菅公と受け取るのもどうか?と思えるのです。そして、左右は恐らく仏像なのでしょうが、その配置も謎を感じます。

おそらくこの天満宮とされるお宮は、菅公を祀る神社ではなく、それ以前の天神をもともと祀っていたと思います。福岡県神社誌では埴安命と書かれることが多い、大幡主の存在です。右手に父親が祀られ、本殿にその子である 海神 豊玉彦とその妃罔象女神(みずはのめ)が祀られているというほうが、ずいぶんすっきりするのですが……。

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[福岡県神社誌(抄)]中巻230頁
[社名(御祭神)]徳満神社(菅原神、罔象女神
[社格]村社
[住所]浮羽郡川会村大字以真惠字西浦
[境内社(御祭神)]天満神社菅原道真
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(2020.03.14訪問)