今回、うっかり社殿全景を撮影し忘れるという大失態を犯してしまいました。
美奈宜方面から秋月へ抜ける道沿いに、以前から鳥居があるのは気づいていましたが、いつも素通りしていました。今回、あらためて訪問してみました。
社伝によれば、1645年に深江吉左エ門というひとが英彦山(豊前坊)を勧請したのがはじまりのようです。この深江氏は今でいえば霊能者で、黒田長興公もふかく崇敬したとのこと。
天井から吊るされた木像の帆船模型は、1745年に遠賀郡芦屋の商人が自らの持船「金一丸」が嵐にあったところを助けていただいたお礼に奉納したものです。国内でも五本の指に入る大きさのものとのことで、深江氏と豊前坊の熱心な信仰圏があったことがわかります。
社殿の背後の「かえる股」の彫刻に、船の舵(かじ)がついているのに気づきました。豊前坊というとどうしても山の神様というイメージがありますが、この豊前坊は、こんな山中なのにとにかく海に縁があるようです。
(2019.07.06訪問)