松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2024年7月15日(月)の日録。

またまた雑談のメモ(3)

きちんと筋道たててまとめる気力がないため、7月6日に知人と行った雑談の記憶にある範囲を記します。裏をとる作業を省いているため内容は保証しません。

外国人に配当ぬかれ放題を喜ぶ政府

「円安で日本大復活というより、円安以外にもいろんな条件がうまくかさなって高度経済成長したわけです。アベベの時代にやたら日経平均を気にしてたんですね。日経平均があがれば、好景気だという宣伝をしつこくやった」

「私たちが高校や大学のころ「企業集団」という考えがありました。例えば法人資本主義を主張されていた奥村宏さんの「日本の六大企業集団」とかあって、富士・一勧・三菱・住友・三和・三井の都市銀行の融資系列が、相互の株持ち合いでグループ外部からの買収を防衛していた(安定株主工作)わけです。だから個人投資家というのはそんなに比重は高くなかった。株価もあくまでも指標のひとつにすぎなかったわけです」

「そもそも外為法成立から1980年の外資法廃止まで、外国人に民族資本が乗っ取られることのないよう、しっかり法律で規制していました。いま、法律で外国人に所有規制があるのは、NTTとかテレビ局とかJALとかほとんど残っていません

「むかしも円安だったわけです。外貨を稼ぎだす民族資本は、海外からみれば買収しやすくよく稼ぐ優良物件だらけ。乗っ取られないようガードする必要があった。安定株主工作しかり外資法しかり円安のメリットは享受しつつ、守るところは守っていたわけです」

「いま、逆なんですよね。外国人投資家が日本に投資してくれる。日経平均爆上がりでラッキー、ってアベベも自民党も大歓喜だった。戦後すぐのひとがみたらこれ、狂ってますよ。民族資本防衛の手を打たずただの円安なんてバーゲンセールだと泣くでしょう」

「労働分配率という考えがあります。簡単にいえば、儲けから従業員の給料が出る割合です。かたや儲けから株主への配当も出ます。いわば株主への配当と従業員の給料は、どちらが余計にぶんどるか、椅子取りゲームの立場にあります」

「配当をもっとよこせ!と株主に言われれば、とうぜん従業員の給料の上り幅が下がります。労働分配率を押し下げる要因になるという指摘は、むかしからありました」

「そこでT橋とかああいう連中が「給料あがらないんだったら投資をしろ」とやったわけです。配当で儲けろと。でもこれ問題は、外国人投資家に配当が抜けていく点です。底の破れた風呂桶にすぎない。株取引は原則自由だから、従業員の取り分をけずって外国人にばらまいてるのとおなじこと」

「いまは外国人投資家が日本株を買いあさってくれているから、日経平均が釣りあがって、日本人投資家もつれ高で儲かってるからみんな問題にしてません。円高に振れて、外国人投資家がいっせいに手を引いたら……」

「民主党政権の最初のころ、円高になったときと同じ状況になります。大損こきます」

「そのときに労働分配率がどうなるかです。連合とかいう労働貴族のための御用組合集団は労働者の役に立ちません。輸出企業は儲からなくなるから、給料に下げ圧力がかかる。円安でウハウハの時代には配当増配で給料は安く据え置かれ、今度は会社が儲からないので給料があがらない。実質賃金が2年連続でマイナスってのは、そういう背景を考えておかないといけない。過度の円安政策は、外資に民族資本を売り飛ばして、そこで働くしかない一般の国民を安くこき使い、儲けは配当で外国に抜かれる政策ということです。T橋は近隣窮乏化だとかぬかしてるけど、現状、ほかのテをうたずただの円安だけならこれ庶民窮乏化政策なんですよ

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3つの経済主体(家計・企業・政府)|金融のしくみと役割|マンガで学ぶ!金融経済|金融経済ナビ

「いつも日記でこの絵をつかわせてもらってて、もうそろそろ著作権で訴えられるんじゃないかという気もしているんですが、官民という区分はみんな理解しているけれど、ほんとうは企業・家計・政府なんです。企業が儲けを配当として吐き出したぶんが、政府や家計にすべて吸収されるならいいんだけど、この3つの経済主体の外に海外があって、そこに流出していくわけです。総資本対総労働と大げさにいうと、共産主義者のお話かと若いひとは考えてしまうけれど、企業と家計の対立構図は、共産主義だろうと資本主義だろうと、かわりません」

社畜にすらなれなくなったらどうなるか。

「この前、(むかし上場企業に勤めていた大学の先輩)にあったわけです。お前が書いたもん読んだがあれはなんだ、円安こそ正しいに決まってる、って言うわけですね。一緒に昼を食いに外に出て、そのあと事務所でつまみながらダベろうかとスーパーに立ち寄ったら「ワインってこんなに高かったっけ」とか言うわけです」

「いやーーーー。ボケまくってますやんあのおっさん(笑)
たしかに企業人としては円安がいいかもしれない。勤めてた会社は輸出がだんぜん多いから、そりゃあ間違ってません。でもね、定年退職してもう10年くらいですか。企業人から家庭人に転職したんだという意識を持ってもらわないと。会社を離れた時点で、会社の一部じゃなくなるんだから、なにを正解とするかもおのずと変わるんです。輸入ワインは円安で値上がりするし、国産と称している安いワインだってほぼ原料は輸入なんだからこれも値上がりするに決まってます。年金も貯金もろくに増えないのに物価があがるのが円安。
昇給だの賞与だのがあったころの感覚のままでいたらダメですよ。そのくらい頭つかわなきゃ。
私だってむかしは公務員やってたわけです。いまはいわゆる自営業だったり、任期付公務員だったり、そのときそのときで転々虫してますけど。おかれた立場が違えば、なにが正義かなんて、すぐかわります。それが当たり前なんです。社畜人生が長すぎると、こんな当たり前が発想できなくなっちゃう。いけませんねー」

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第2-1-5図 一人当たり名目賃金・実質賃金の推移 - 内閣府

「たしかにどの立場で話しているのかわからない会話が多いですよね。みんなマスゴミに引っ張られるから。悪魔の民主党政権とアベベがレッテル張り頑張ってたけど、実質賃金は悪くないんです。企業は円高で死ぬ目にあったかもしれないが、食い物も燃料も輸入だらけの庶民(家計)からみれば、悪くなかった。要は、官民という対立構造はわかっていても、企業と家計、会社と労働者もまた対立構図にあるということがわかってないから、企業の業績悪化をみて悪魔の民主党政権とかいうレッテル張りを信じ込んじゃう」

「社畜根性が染みついてしまって、毒がまわってしまってるんです。こればかりはもうどうしようもないです」

「小室直樹先生が現代日本はアノミーの状態にあると指摘されました」

「私がはじめて手に取ったのは中公文庫版でした。高校卒業して本屋で働いたりプーしてた時期です。私浪人して大学一年遅れてるんで。簡単にいえば、脱亜入欧で日本はこれまでの伝統も文化もどんどん棄てていって、いわゆる「柱」になるものが減っていった。最後に残ったのが天皇制だったけど、敗戦でこれも破壊された。結果、統制がとれない社会になってしまっている。なんとか踏みとどまっているのは、会社をはじめほんらい「柱」になり得ないものが、疑似的に「柱」の役目をはたしてきたからだ、というやつですね。会社人間とか社畜とか言われるけどほかにもう寄る辺がない。ほんらい資本主義がもとめるカネと引き換えに労働力を提供するだけのドライな関係じゃないといけないものが、なぜか、会社が親・社員が子の疑似家族な世界に変質してしまった原因は、そこにある」

「日本だけ会社を疑似家族として他国とやりあえるわけがない。そもそも戦前は高度経済成長期ほど終身雇用も年功序列も確立していなかった。戦前のほうがまともに資本主義を理解していたともいえる」

「ケケ中が正社員を敵視するのも、じつは正しい。褒めたくないけど正しい。正規と非正規の格差解消は、正規の解体しかないんだけど、ただ、それをやると日本にはもう「柱」がなくなってしまう。いよいよ北斗の拳になっちゃう。宗教は葬式仏教と神社本庁とかいう新宗教がのさばってて実態は無宗教。天皇制はお世継ぎがどうなるかもわからない。何年たっても民主主義はきちんと根付かない」

「じつはこの「柱」の喪失というか、アノミーの拡大が、少子化の原因でもあるんです。もう産めよ増やせよの天皇制を支えた国家拡大思想を放棄してるし、会社も親代わりに頼れる存在ではなくなっている。かりに自分が家族を持つとしてなにを支えに家族を維持するか。維持できるか。維持できそうにないなら家族は持たないほうがいいと諦める。それが若い世代の認識になってるから、非婚化がすすむ」

アベベを国父に擬したひとたち

「国民主権においてほんらい選挙というのは、おれたちに美味いメシを食わせてくれるやつを選ぶことなんです。使いでのないやつは要らないし、カネも仕事もメシも持ってこれないやつはさっさと退場しろ、というシビアな世界なんです。代議制は正確に民意を反映しないとかいうひとが居るけど、それは選出方法の問題であって、基本的には「縮図」となるように方法を考えるんです。いわゆる「ゲリマンダー」とかは置いておいて」

「でも日本はそうなっていない。だって会社が疑似的であれ「柱」を占めている。家来にとってお家のための行動が優先しちゃいます。企業と家計、経営者と労働者もまた対立するという構図が成り立っていない」

「A生末期と民主党の時代、派遣村ってあったじゃないですか。リーマンショックだけど、あれが日本的経営がいよいよぶっ壊れた時期だとします。そこに登場したのがアベベなんですよ」

「まるで教祖かなにか。もう信者にとっては「国父」だった」

「私ね、I丸があれだけ票を盗れた理由はアベベ喪失だと思ってるんです」

 

15日の記録。

気象庁|統合地図ページ

14日に引き続き、15日の午前中までは、大雨警報が解除されそうにありません。西鉄電車もJRも徐行運転の影響で遅れています。そういうときに出かけてなにかあって馬鹿あつかいされたくもないので、昼から西鉄大橋駅周辺の現場に行くことにします。

警報解除されました。とりあえずマンションの最上階から、高良山と耳納山地を撮影してみました。

ボス ワールドジャーニー キリマンジャロブレンド 185g缶

徒歩で西鉄甘木駅に着き、発車時刻まで電車のなかで冷房にあたります。缶コーヒーを飲んで汗をタオルで拭きながら、不織布バッグにでかでか缶バッヂつけて歩いているおっさん……いい齢して圧倒的に変態ですね……。

西鉄大橋駅の建物内で弁当を買い求め、小遣い稼ぎに知人事務所の現場に向かいます。時給は安いですが、9月にお出かけ2回ありますので、新幹線と飛行機代稼がねば……。

だいたい議員が少しは小遣いくらいくれてもいいんでしょうけどね。あと「こういう仕事があるよ」と寝ていてもおカネだけもらえる現場紹介するとか。

ホント、使い物にならん……。

昼からちょろっと手伝ったわりには腹が減り、駅前のやよい軒で唐揚げ定食を晩飯にいただきます。

帰宅して窓をあけ、着て歩いた衣服を洗濯して神棚をみると、弱り切っていた実生苗が干からびていました。ロックウールに挿した枝のほうはまだ元気なので、とりあえずこれだけ残して様子を見ることにします。

春に交換した穴守稲荷のお守りから汗くさいというか異臭がただよっていたので、新しいお守りと交換しました。

以前穴守稲荷さんから郵送していただいた新しい神砂守を神棚から1つずつおろして、高良大社の八方除けやメイプルリーフ金貨を詰め直します。以前のものに入っていた砂は、ベランダの鉢植えにまいておきました。