さりとて雑談のメモ(1)
きちんと筋道たててまとめる気力がないため、8月24日と25日に知人と行った雑談の記憶にある範囲を記します。裏をとる作業を省いているため内容は保証しません。
あいかわらず都合のよいところだけ?
申し入れでは、▽実態を把握し関係者の声を聞く▽店頭に米が十分に回るよう緊急対策を講じる▽価格保障や所得補償を抜本的に充実し、農家が安定して生産を続けられるようにする▽子ども食堂などへの備蓄米支給について、支援が行き渡るよう制度を改める―ことなどを求めました。
田村貴昭衆院議員は、米がないという声を4月以降、届けてきたが何の手だても取られてこなかったと強調。「小麦価格が上がり米の消費が伸びている面もある。少しの在庫減で需給バランスが崩れる米の性質を考えても、政策を大本から転換するべきではないか」と語りました
「共産党さんがコメ不足だとお怒りです」
「これ、数年前からいつかこうなるのはわかってたはずです。共産党もいまごろになって弱い者の味方づらするなっておもいます。
むかし、食管制度ってのがあって、お米は国が決めた公定価格で全量お買い上げだったんです。作ったら作ったぶん買ってくれるってんで、農家さんはせっせと(味はともかく)量をつくる努力をしました。それが、お米の消費が減って余ってしょうがない事態になるわけです。国は今度は減反政策、要は、つくるな、とやったわけ。そして、当時は国がお買い上げする公定価格と、市中の卸業者に売り渡す価格に差があった。この差分は税金で補填していたわけです。これが「自民党の有力支持層な農家への所得補償だ!けしからん!事実上の利益供与だ!」という話になった。コメは余ってるのにじゃんじゃん買うのは税金による支持者買収!と世論で問題になる。減反すりゃ奨励金出すからこれも農家への不当な公金支出だ、とね。
当時誰が騒いだか。野党です。マスゴミです。
結果、食管法は改正されて、いま、自由化されてます」
「そう。高く買い上げるのは税金による間接買収って騒いだの誰ですか。野党ですよ」
「で。完全自由化したら、農協も農家も契約栽培に走ったわけです。外食チェーンとか、大手スーパーマーケットとかと毎年◎◎◎トン、◎◎◎kg要るからうちに優先的にまわしてね、と契約して、その契約ぶんを優先で作るようになった。契約次第では、手付金ももらえます。育苗した苗を買ったり、肥料を優先的に押さえたり、お米ができるまえに先行しておカネがかかるんです。それを先払いでしっかりフォローしてくれるところも出てきている。
一般流通でどれだけ売れるかわからないものより、きちんと全量お買い上げしてくれる事業者向けを優先するのは、だれが考えてもとうぜんのこと。これ、農家さんや卸がわるいんですか?違うよね。高く買ってくれてのお客様でしょ?それを叩くのは、いまのシステムを考えた連中に言えって話です。決して農家さんじゃありません。子鼠と私たちが心から愛するケケ中大先生の時代です」
「不作、豊作、米価の変動で収入が変わるんです。農家さんって。農家の息子が農家を継がない。儲からないからというより、工場でも会社でも基本給があるんです。最低いくらもらえるかは保証されています。農家というよりひろく自営業やフリーランスが嫌われるのはこれですよ。だから農家に嫁も来ない。収入が不安定ってのは、それだけで選別の対象から外れるんです。女は馬鹿じゃありません。給与生活者は恵まれてるんです。民間は失業保険もある。公務員辞めても失業保険ないですからね。
公務員やってるときも思ったんですが、何か月かに一度、まとめて税金を納めにくるひとって居るんです。農協さんや卸から売れたぶんの支払いがあった月に、まとめて払う。延滞金つくけど、手元に現金がないならしょうがない。農家さんも大変だな、と。毎月確実にお給料が入ってくるサラリーマン生活とは、わけが違う。
大口と契約してきちんと作って納めれば、その収入変動が少なくなる。そりゃあ頑張りますよ。契約先を最優先して当たり前じゃないですか。生活かかってんだから」
「これね。共産党ももう少し考えたほうがいい。逆ザヤ(税金で補填して高く買い入れ、安く売り渡す)でまた全量お買い上げなんてことになったら、当時野党がボロカス言ってた農協という集票マシーン経由の買収に戻るんです。まさか農協が共産党支持になったらこれ認めるのか?そんなわけありませんよね?
だいたい消費は年10万トンずつ減ってます。お米を食わなくなってるんです。作ったって売れるあてがないものは農家だって馬鹿じゃないからつくりません。1993年の冷害みたいに大幅にやらかしたわけじゃありません。世界にはアフリカ稲、アジアのインディカとジャポニカ、大きく分けて3系統しかない。ジャポニカは、もともと中国の長江流域と朝鮮と日本と台湾くらいしか食わない。だから日本への稲作伝播ルートは、長江流域から海を渡って九州に持ち込まれるか、朝鮮半島から九州に伝来したか、台湾から沖縄を通じて伝来したか、3つどれもあり得るとずっと言われてるんです。ジャポニカ米食うのはこのエリアだから。ジャポニカって、世界の1割くらいしか生産消費がないから輸出するったってかぎりがあります。ほかはインディカですからね。
海外のSUSHIブーム需要向けに輸出ったって、毎日外国人がSUSHIを食ってくれるわけじゃありません。年間数万トンですよ。こんなのたかが知れてます。まさか余ったら海外輸出を念頭に日本でインディカをつくったって、タイ米の二の舞です。おにぎりと寿司は固まらないから諦めろ、3食ビーフンとピラフとカレー食っとけとか法律で規制できないでしょ」
「ところが今年は前年比で消費が10万トン増えてます。減るはずが減っていない。南海トラフ対策の買いだめ、スポット購入増という見立てが出ています。最初は観光客の爆食いじゃないかという話もあったけど、いくら彼らが食っても総需要を押し上げるのは1%くらいじゃないかという試算が出て消えた。
小麦、肉や野菜の高騰でもともとお米回帰が進んで、そこに地震買いだめがやってきた。麺類は前年割れです。パン用小麦粉もほぼ横ばい。小麦価格が値上がりしてるので、言うほどのびていません。米に集中した。要は、円安物価高であんたみたいな貧乏人がおかず、つまり肉・魚・野菜を減らして米を食うようになって、品薄になってるんです。たぶん専門家が円安物価高が顕在化して以降のPOSデータを解析したら、結果が出ます。大手スーパーとかは自分とこのクレカとか交通系ICとかの情報と突き合わせて独自分析してるから、もう結果握ってるかもしれない。商売に差し障るんで言わないだろうけど、どうやら食い物にカネをかけられない貧乏人が増えてきてるぞ、って。この状況がつづけば、米の値段は下がりません。総需要が拡大してるから」
「問題は、消費量が減り続けて作ったってどれだけ売れるかわからない、モチベーションが上がらないし後継者も育たないって話なんです。高く買ってくれる、儲かるならつくりますよ。共産党も農水省なんかクレーム入れてるヒマがあるなら、消費者に年間予約をすすめればいい。
これだけITが進んでるんです。
「うちは年間最低120kg買います」とか「年間30kg買います」と、事前に購入する量を申し込みさせて、それを購入してもらう。事業者だけが契約栽培をお願いするのじゃなくて、消費者もみんなで契約栽培をやってもらえばいいんです。最終的にそれを全農が取りまとめるのか、卸各社がそれぞれでやるのかはわからないけど、そうやって早い段階で生産目標と資金調達計画を確定させる。総需要に生産量が届かなければ、輸入したミニマムアクセスから回す。たんに生産農家にカネをばらまきゃいいってもんじゃないんです。余ったってさいごは牛や豚のエサに混ぜるしかないんだから。
むかしみたいに古米でも古古米でもありがたく食う消費者なんてどこにも居ません。近所にも「炊き立てのご飯しか食わないし、子供にも食わせない。貧乏人の真似をするから貧乏になる」と豪語している夫婦がいます。時間が経ったご飯を棄てて平気なひとが居るんです。私が子供の頃みたいに、炊飯器で黄色くなったごはんをうどんスープの素とネギでおじやにするとか、ソースで炒めて焼き飯にするとか、そういう時代じゃないです」
「あんたの言うとおり、そうやって「ほぼ配給」みたいな制度をつくったとします。
むかしでいう「パール◎イス」とか「◎晶米」みたいな産地単位ブレンドを大量につくって地場に配給したとして、どうせまずいだのどうだのって話になります。あんたが自分で言ってたじゃないですか。子供のころ「福岡のお米は◎ずい」という定評がついていて、農協からの指示で基準より数%多めに計量して袋詰めして出荷してた、って。かりに新潟県産みたいな高級ブランドも地元の新潟優先で流通させるなんてやったら、高速道路埋め尽くして日本中から闇買いつけが起き、地産地消なんてへったくれもないということが露呈するだけ。なんでもありがたく食うなんて時代じゃない。ブランド米食わせろ。馬鹿にすんな。まずいまずいと大騒ぎになる。
してやったらしてやったでどうせ文句しか出ないんです(笑)カネをだせばなんでも買えるで育ってきた世代は価値が倒立してるから「まずい米を食うくらいなら死ぬ!」とか実行しかねない(笑)
ここまで言うなら共産党さんだって協力企業はあるはずだから、まず自分で党員向けにお米の予約販売をはじめたらいいじゃないですか。協力企業や農家とタイアップして47都道府県オールブレンド赤旗米とか名前つけて年間定期購入(途中キャンセル不可返金なし)を企画して、まず支持者のために米を確保すりゃいい。売れるかどうかわからないのに、手間暇かけて作りたくない、って話です。だったら需要を自ら可視化してみせりゃいいんですよ。まずは。こいつらええかっこしいで講釈ばっかりだから腹が立つ」
4日の記録。
なにかのおりに買った麻婆春雨の素を消費することにします。春雨で腹はふくれませんから、ビーフンを足します。水筒と神棚用にコーヒーを準備して、昼弁当を解凍します。約10分です。貧しみしかない春雨をいただきながら、日記のチェックをして、空が明るくなったらベランダの鉢植えに水やりをして、お出かけです。
事業所の帰りにコスモスで、水で洗うだけで食べられる細うどんを購入しました。
納豆とめんつゆを混ぜていただきます。なんと貧しみがつよい晩飯だろう……。