松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2024年3月25日(月)の日録。

まっとうに考えればそうなのだけれど、はたして学者が言うのはどうなのか?という気はします。

分権型社会を目指したはずの21世紀は、必ずしも自治体の自律性が花開いたわけではない。そのなかで、経済停滞・人口減少の縮減社会に向かい、いわば、発展途上国でもなく先進国でもなく、衰退途上国という新しい局面に入った。このようななかで国と自治体のあるべき姿をつくり出せるかが、日本終活のために求められている。 

日本余生のために国と自治体の関係性はいかにあるべきか(前)|NetIB-News

たとえば、DX(デジタルトランスフォーメーション)や自治体戦略2040構想は、人口減少は認めたものの、依然として、デジタル化という魔法によって、生産性向上などができるという成長社会の呪縛のもとにある。
世界的にデジタル化は進むし、日本も同様である。しかし、21世紀の日本がデジタル化を牽引できる技術力や創造力はない。それゆえ、経済再生もあり得ない。

日本余生のために国と自治体の関係性はいかにあるべきか(後)|NetIB-News

じっと読んでいて気づくのは、少子高齢化がすすみ人口減少社会(人口オーナス期)に突入したとき「最悪レベルだったらどうなるか」、私がまだ学生だったころ、同じ学生さんや教官と与太話していた世界が、とうとうメディアに載る時代になったということです。

この東大の先生、私と10歳もはなれていません。

似たような空気感を学校は違えど共有していたということでしょうか。

ただ、この先生、衰退戦略などという夢も希望もないものを吠えて政治家に当選はしないという根本を無視しています。「むりぽ」「だめぽ」がつうじるのは2ちゃんねるだけで、現実世界の勤労層や年金生活者につうじるわけがありません。

私が掲げる二つ目の理念は、「最小不幸社会の実現」です。この国に暮らす皆さんに夢を存分に追い求めていただくためには、病気、貧困、失業といった不幸の原因をできる限り小さくすることが大前提となります。来年度予算は、子ども手当の拡充、求職者支援制度の創設、年金の安定確保などを盛り込みながら、事業仕分けの拡大により当初設定した財政健全化の目標も守りました。しかし、こうした努力だけで膨らむ社会保障の財源を確保することには限界が生じています。そもそも財政とは、国民が享受すべき生活の保障、活動の支援を分かち合いの精神で実現するためのものです。どのような仕組みがこの国に適しているのか、いよいよ国民的議論を深め、今年半ばまでに、社会保障制度の全体像と併せ、消費税を含めた抜本改革の姿を示したいと思います。

菅内閣総理大臣 平成二十三年 年頭所感

この「最小不幸社会」という目標設定が叩かれまくったのは2011年の話です。もうあれから13年経ちました。国民に現実を直視させすぎるとしらけて支持されなくなるのは、すでに実証済みなのです。

そして、衰退市場で独占寡占を占め安住できるのは老舗と決まっています。新規参入の余地はほぼありませんから、技術革新も遅れていきます。

いまさら「王様は裸だ!」ということに意味はないのです。

重要なのはこの馬鹿殿様体制でも、少なくとも自分たちが死ぬまでなんとか安泰に生き延びる方策を考えることです。

私自身、とても無理だと思ったから学者になろうとかそういうことは考えなかったわけで、せっかく立派な国立大学におられるのだから、老衰期をピンピンコロリで苦しまず往生できる方策を、考えてもらえないものですかね……。

 「国立大学が法人化して、経営改善を課す必要があるとして効率化係数がかかった’04年からですね」(C准教授)
「みんな文科省のせいだと思いがちですが、文科省も困っていて、問題は財務省なんですよ。 財務省が効率化しろと言って、交付金が毎年1%とか減らされていますが、1%には何の根拠もなくて、効率化できないことを文科省はとっくの昔にわかっています。 
予算を1%減らしてアウトプットも1%減るのは、効率化じゃないですよね。国立大学を痩せ細らせることで、アウトプットも痩せ細っているのが現状なんです」(A教授)

「退職金の中から寄付してくれと…」進むジリ貧国立大学事情「今ここにある危機」を大学関係者が警告 | FRIDAYデジタル

教育がまともに機能しなくなっているのは、社会保障費が膨れ上がるなか徹底的にその他を切り詰めていった結果でもあるわけです。団塊世代を支えるだけでこの惨状ですから、団塊ジュニア世代まで「働かない・働けない・働く気がない」層になったとき、どうにもならんのはアホでもわかります。

私のような低学歴でも気づくということは、誰でもわかるということです。

逆にいえば政治家を名乗る詐欺師どもがその不安感につけこみ、あらたな魔法を言いふらして、そこに期待票が集まり、さらに泥沼にはまる。その繰り返しが今後も数年おきにやってくるというのも、容易に推測できることです。

せっかく学者として言うのなら、分析のさきを言わなきゃ意味がないんですよ……。

 

25日の記録。

円安に口先介入してみたが、ほぼもとに戻っています。

先日のマイナス金利解除、というかアベノミクス終了のお知らせもさることながら、中央銀行がなにを言っても制御不可という状況になりつつあります。

これ、良いことではないのですよね……。もうしばらく様子をみるほかはありませんが。

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いま口座を持っている松井証券さんが米国株取扱いをはじめたときに買った銘柄をぜんぶ売り払いました。個別株はどうしても個々の値動きがありますし、いちいち気にしていては日常生活に影響を与えます。さいきんはチャートを眺めることもなく、放置していました。

トータルで含み益があるときにいったん利確して、一部は生活費(固定資産税の支払)に戻し、残りは投信積立の積立原資とします。

投資信託 - 投資信託がはじめての方 | 松井証券

コロナのころ含み益があるうちに日本株も手じまいしましたから(個別リートはもっと早く手じまいしました)、これで残るは毎日の投信積立のみです。

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円安で下駄をはいて金価格が高騰しています。こんな高値でつかみたくないため、純金積立は契約維持に必要な最低額、月5,000円に減額しています

むかしからやっているのを知っているかたが忘れたころに「おカネに余裕があるひとはいいですね~」などと電話してくることがありますが、取り崩して生活に充てるぶんには値上がり大歓迎であっても、まだ日々の生活費をけずって積立中の身ですから、あまり高騰してもらうのは、困るのです。