松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

宗像市原町 恵比須神社


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高いコンクリートの塀に囲まれて、パッと見ではよくわからない場所にあります。

惠比須樣

恵比須様は、江戸時代の安政元年(1854年)に造り酒屋を営む眞武茂蔵が、私有地内に祀ったと伝えられている。本神社では、建立当初12月初旬早朝(午前5時頃)に御座祭が行われ、原町住民が持ち寄る料理で参拝者をもてなしていた。遠方から多数の参拝者があったことが参拝者記録帳に残されている。平成8年(1996年)から「原町恵比須祭り」として地域有志(恵商会)が引き継ぎ、毎年12月第1土曜日午後から開催される。

安政といえば地震続発で安政の大獄でと幕末のぶっそうなころです。ペリー来訪もありました。もとは唐津街道赤間宿と畦町宿のあいだの立場(休憩所)だった村が市街地化して商業が盛んとなっていきます。商家(造り酒屋)の屋敷神として、勧請されたものが、こうやって現在も残されているのは、すばらしいことです。

現在閲覧できる古文書資料

どうやらこの真武茂蔵さんというかた、宗像郡会議員をつとめていたらしく、相当な名士であることがわかります。1923年に廃止されるまで、各地の「●●郡」には「郡会」という議会がありました。町議会-県議会のあいだに「郡会」があったわけです。

郡会 - Wikipedia

郡会は、町村会において選出された議員と大地主の互選による議員(前者の3分の1以下)により構成され、議長は郡長がこれを務めた。議員の任期は前者が6年で3年ごとに半数改選、後者は任期3年であった。なお、郡会における大地主議員は、郡内で町村税の賦課を受ける所有地の地価総計が1万円を超える者と定義された

各地の町村議会から選出されるか、大地主でないとなれないわけですから、社会的地位がなければ、そもそもなれません。おそらく子孫のかたが、ずっと引き継いでいたものなのでしょう。

福岡県神社誌:記載なし(発見できず?)
[社名(御祭神)]?
[社格]?
[住所]?
[境内社(御祭神)]記載なし。
(2022.09.26訪問)
 
訪問当日の様子はこちらに掲載しています。

9月26日の日録 - 美風庵だより