松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2023年1月9日の日録

なにかのような味がするがなにかではないものを飲む。

8日、小倉の知人事務所から帰宅すると21時を過ぎていました。とてもではありませんが晩飯をつくる気力はありません。近所のスーパーで、残り物のお惣菜を買って帰宅しました。

ついでに、神棚にずっとお供えしっぱなしだったお酒を取り替えるため、べつのお酒を2つ買ってきました。

スペシャルフリー辛口 | 商品情報 | 月桂冠

冷やしてお飲みいただくのがおすすめです。和食をはじめとする様々な料理に合わせて、また、炭酸水や果汁などを加えてカクテルにするなど、「飲み方アレンジ」もお楽しみいただけます。アルコールの摂取量を抑えたい時やお酒を飲まない日、または日常のリラックスタイム、正月や花見、月見など季節ごとの行事といった、日本酒が飲みたくなるシーンなどにもお使いいただけます。

そのさい、日本酒の棚に並んでいたノンアルコール日本酒も1つ買ってみて、11月に買ってずっとお供えしっぱなしだった大吟醸と飲み比べてみました。

はい。

どう言ったらよいのでしょうか。なんとなく日本酒らしさ、大吟醸らしさを感じなくもありませんが、別物です。アルコールの辛味や苦味を香辛料と柑橘(柚子)、醸造でできる甘味を甘味料で代用しようとしているためか、バラバラに感じます。

どう表現すればいいのかむずかしいところです。

たとえばすき焼きの割り下は砂糖+しょうゆ+味の素+みりん+日本酒でつくりますが、それらが溶け合って「割り下」として機能します。けっして、これはしょうゆ、これは砂糖由来の甘味、みりんの甘味、お酒や味の素からきたコク、なんてバラバラに舌には訴えてきません。似せるために違うものを組み合わせてみた結果近似値がでたとしても「そのもの」にはなりません。ここまでちがうなら「20歳以上の飲用を想定して開発しました」という文言は外したほうがいいかとおもいます。これで日本酒とはこういうものとおもわれたら、アルコールが飲める年齢になったときの将来の商売に響くのではないでしょうか?

そもそもこれ、燗酒にすると香味が崩壊します(笑)冷やすのがおススメどころか、冷やさないと飲めません。

しかし、いまのようなアルコール忌避社会となると、酒にたよっていては尻すぼみです。たしかにこういうチャレンジがないと生き残れないのですよね。

 

今日も「政治家の条件」から。

田中角栄 政治家の条件

しかし、小室直樹さんが亡くなって12年経ち、近代社会とはどういうものかが浸透するどころか、完全に退化しているのが現実です。

立候補予定者の支援者と話していて違和感があるのは、本人にとっての正義は必ずしも他人の正義ではないという当たり前のことがわからないかたが多すぎます。

庁舎建設や小中学校でめいっぱい借金こさえて大盤振る舞いするのも、それにぶら下がって滴る蜜にむらがるアブラムシには最高のごちそうですから、彼らにとってはこれ以上ないよい飼い主です。まさにカネはせしめたもの勝ちといえます。こういうひとたちに(筑豊のほかの地公体のように)よそに編入されて跡形もなくなって悲惨なメに遭うよりかは、節約につとめ看板を少しでもながく存続させることの重要性を説いても、まったく意に介しません。

飼い主が儲けさせてくれなくなれば、出ていけばよいだけだからです。

儲けさせてくれりゃいいか、土着しつづける前提で永続的に維持できる集団をめざすか、この対立が10,000票vs7,000票(おおよそ3:2)となったのなら、常識的にかんがえればしこたま借金してでもカネをばらまいてくれるひとを選んだのが「民意」ということになります。

ただ、議会の場合は、独りを選ぶわけではありません。定数は16人で、地盤・血縁・思想信条その他さまざまな条件から選ばれていきます。少なくとも7,000票のなか、または10,000票のなかの1票となったのに当てが外れた有権者にしっかり支援者をひろげていくのが、先決です。10,000票のなかからも、こんどは地縁血縁を重視してこちら側に投票してくれるひともいるかもしれません。

かりに首長と議会が「ねじれ」をおこしたなら、その票差は、引きはがそうとおもえば引きはがせる層だということになります。「ねじれ」が成立したら、しっかり研究しないといけません。成立しなかったら、民意は3:2で固定したとみなすことができ、次期首長選は諸条件に変化がなければ出るだけカネの無駄ということになります。

3:2で割れたなか、「オール○○」なんて口が裂けても言えないし、どちらからみてもいかに現実を見る目がないことを露呈するようなもので、立候補予定者に言わせるにあまりに寝言が過ぎます。旗色は鮮明にするにこしたことはありません。

そして、選挙で1票を入れてもらうというのは、その有権者にとってこの1票が自らを利すとおもうから投票するわけで、夢や理想より、現実(某宗教ふうにいえば「現世利益」)を説くべきなのはいうまでもありません。

どうも政治家なのか活動家なのか無想家なのかなにを吹き込もうとしているのかわからないご意見が多く、小室直樹さんの著作を読みながら、ズレのひどさ、選挙は本質的に利害の闘争であることをわかっていないと痛感します。

「たとえばシモがゆるく素行不良で人間性に問題があっても月100万くれる社長と、人格高潔ボランティア大好きおもいやりのカタマリ、でも月10万しかくれない社長がいたら、ほぼ間違いなく求人は100万くれる社長の会社に殺到する。こんなものは当たり前。貰うものが貰えなくなったら辞めて次に逃げりゃいいだけのこと。沈む舟をなんとかしようなんて殊勝なことをかんがえる人間のほうが現実には少ないというのはわかってるんだから、夢と理想優先で少ないパイを奪い合ってどうする。ケンカして向こうから出てきたひとこそ幕閣に上席で迎え、誰を攻めるか教えを乞うべき」と言っても、( ゚д゚)?って顔をされちゃなぁ……。

 

餅ののこり。

8日、小倉からの帰り道、遅くなってもよいから必ず立ち寄れと言われて従兄宅に立ち寄ったら、正月ののこりの餅をいただきました。

もう数日干して、金づちでくだいて油で揚げて「あられ・かきもち」にしようとおもいます。しかし、食えないならつくる量を減らせばよいのですが、そういう発想に至らないのが、やはりみんな齢をとった証拠なのかもしれません。