松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

福岡市中央区港3丁目 黒瀬神社


大きい地図・ルート検索  ( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI )

現地を訪問してみると、どうやらお稲荷さんのようです。

黒瀬神社

享保17(1732)年、「享保の大飢饉」が西日本一帯を襲い、農作物はできず、漁業も不漁続き、加えて疫病が発生し、食べるものは無く、筑前の国では当時の人口の3分の1が飢饉で亡くなりました。
「黒瀬神社」は、この大飢饉から人々を救うため建てられた神社で、伊勢神宮の外宮から「宇迦之魂神(五穀の神)」をお迎えして祭神とし、元々この地にあった「竈神社」を合祀したものです。
黒瀬神社の境内には多くの末社がありますが、これらは、大正10年と昭和7年の2回にわたり、西公園一帯にあったものをこの地に集めて祀ったものです。
下の絵葉書は、大正8年頃のもので西公園の北側斜面の海岸沿いに建てられた黒瀬神社の様子が伺えます。この周辺昭和30年代の埋め立てにより、景観は一変しました。

あまりの変わりようにおどろき、訪問当日のGPSログと過去の地図をかさねてみると、自分が歩いた道路が、どうやらむかしは海岸線だったようなのです。

どうやら管理人のかたがおられるようで、黒瀬神社が掲載された古地図などが貼り紙されていました。

境内所狭しとお稲荷さんが並んでいます。これがぜんぶ西公園内にあったと考えると、逆になぜ西公園はお稲荷さんの聖地だったか、考えてみないといけなくなります。

福岡県神社誌:下巻379頁
[社名(御祭神)]黒瀬神社(宇賀魂大神)
[社格]無格社
[住所]福岡市荒戸町
[由緒]記載なし。
[境内社(御祭神)]記載なし。
(2022.05.09訪問)