松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

家族の情報は共有すべし

祈るのは自由だが、ひとは霞を食って生きられない。 - 美風庵だより

朝、こういう文章を掲載したところ、LINEやメールで知人から感想をいただきました。個別にコメントせず、ここにまとめて書こうとおもいます。

口座のありかは家族で共有を

「災害被災地域の金融機関等に対する特別措置の要請」とは何ですか? : 日本銀行 Bank of Japan

日本銀行では、豪雨や地震などの災害が発生した際に、被災者の便宜を図るため、財務局等と連名で、被災地域の関係金融機関等に対し、以下のような特別な措置を講じるよう要請することがあります。
(1)預金証書、通帳を紛失した場合でも預金者であることを確認して払戻しに応じること。
(2)届出の印鑑のない場合には、拇印にて応じること。
(3)事情によっては、定期預金、定期積金の期限前の払戻しに応じること。また、これを担保とする貸付にも応じること。

「災害のときは通帳もハンコもなくてもおカネが下せるのではないか?ほんとうにおカネがないひとなんているのか?」というご質問をいただきました。

各金融機関の内規でことなるようですが、1日10万~20万まで、身分証明書での引き出しを認めているようです。

あまり書くと元の本業がばれるので控えめに書きますが、口座にほとんどカネがないひとは存在します(しました)。

  • 私より年配の自営業やお百姓さんに多いのですが、極端な「タンス預金派」がおられます。最低限の金額のみ農協や銀行の通帳に入金して、家や蔵、納屋などに現金もしくは貴金属でほとんど退蔵しているかたです。「代金の口座への振り込み」を拒絶し、現金決済を異常なほど求めるかたは、だいたいこの傾向があります。相続をチラチラと考えはじめる必要がでてくる世代と言い換えても、よいかもしれません。急に口座から引き出して子供に渡せば足がつきますが、常日頃からタンス預金派だったら、厳密なカネの流れの把握は、骨が折れます……。
  • お給料は法令上、本人名義の口座に振り込むのが必須です。その本人名義の口座から、ダンナの小遣い分を残して嫁が引き下ろし、嫁の口座にいれて管理するケースがあります。ダンナが嫁の口座がどこの金融機関にあるのかを教えてもらっていないため、手の付けようがなくなるひとがいました。娘や息子が同居している場合は、嫁と子供たちが口座情報を共有していることがあり、大事には至りません。私より年配の世代は、家計に口を出すのは男が小さいと考え、いきがってわざと放置しているケースがみられます。これ、危険です。
  • 非常に少ないケースですが、騙す気満々の火事場泥棒が居ます。だいたい極端な主張(通帳なんか持っていない!とか)をするため、どっかでボロが出ます。警察にちゅうちょなく突き出しましょう。

最後のものは考慮する必要はありませんが、前2つについては、誰がどこの金融機関に口座を持っているか、口座番号や名義くらいは緊急時の持ち出し袋や、家族だけで共有できる環境(メール本文とか、メモとか)で共有しておくことをぜひともおススメします。

万が一、誰かが急死した場合にも、あれこれわからないでは、相続の手続きすらできません。日ごろから最低限の情報は共有するようにされておかないと、大やけどしかねません。

そんなにひろ*きが嫌いか

彼がまだ2chの管理人だったころです。運営で意見を投稿したところ、その数倍の長文で反論(返事?)をいただきました。当時から彼は「論破」が好きだったのですね。

私や彼の世代は「ディベート」とかいう「揚げ足の取りあい、ツッコミあい」をして弱点を攻め、勝ち負け・白黒に持ち込むスポーツ感覚の議論が流行した世代です。議論というのは、つねに正解を出せるものではありませんし、長い目でみて正しくとも、ぱっと見は間違っていることも多々あります。

彼はいまや「論客」として有名になりましたが、いまも彼の主張は5掛け6掛けで読むようにしています。嫌いなのではなく、本心を読めないのです。