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本降りの通り雨が10分から15分ほどつづき、社殿や集会所の軒先で雨宿りをします。
御祭神のうち罔象女神(みずはのめ)は、明治になって統合・合祀されたものと福岡県神社誌にありますので、境内の神社を眺めながら、元々の祭祀はなんであったかを考えてみます。
すると句句廼馳神(くくのち)が鍵になりそうです。
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屋船久久廼遅命は、大殿祭祝詞に記された木の神。
家屋の守護神として、屋船豊受気姫命とともに信仰されている。
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豊受姫とは天細女(あめのうずめ)のことで、彼女とセットの「木の神」といえば、その夫である天之忍穂耳が考えられます。境内の天神社に天之忍穂耳の義理の父 高木大神(高皇産霊神)がお祀りされている点も、考慮すべきでしょう。
すると、ここは元々英彦山(を信仰する部族)のお宮だった可能性があるのです。
ただ、ネットや文献では句句廼馳神を金山彦とする意見もあり(しかも優勢)、簡単には言えないところではあるのですが……。
番犬の吠える声がうるさく、通り雨が降り続けるなか、そこまで結論を得ました。
次第に雨は止みはじめてパラつく程度となり、帰路についたのでした。
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[福岡県神社誌(抄)]中巻228頁
[社名(御祭神)]天満神社(菅原道真、罔象女神)
[社格]村社
[住所]浮羽郡川会村大字以真惠字町屋敷
[境内社(御祭神)]恵美須神社(事代主神)、木神社(句句廼馳神)、天神社(高皇産霊神、須佐男命)
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(2020.03.14訪問)