松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2023年5月25日の日録

AIの浸透に反対するのは自然だが、流れはとまらない。

まだ子供のころ、PC8800なんてものがありました。ちょうど就職するころにwindows95が出てきて、メモリが32MBだったら「ちょー贅沢」だった時代です。

TCP/IPもまだ小さいネットワークでは一般的でなく、novellのNETBEUIが使われていたころでもあります。

それから数十年たち、今に至ります。時代はつねに長足の進歩をとげているわけで、ちょっとしたおもちゃクラスだったのものが、いまや社会の根幹をうごかす技術になりました。

AIの進歩は仕事を奪う、というAI反対論が巻き起こっているという報道を見聞きします。AIに置き換え可能な職種は、今後、なくなるでしょう

ただ、AIと違い生身の人間は、上書きすれば明日から別人になれるわけではありませんので、苦痛を感じながら新たな仕事を覚えるより、間違いなくかなりのひとびとが新興勢力に抵抗する道を選びます。

たとえば旅客機も、むかしは3人乗務が当たり前だったのが、技術の進歩により、航空機関士の乗務を必要とする現行機は売っていません(日本で航空機関士含め3名乗務が必要な機種が運航停止したのは2009年)。

とはいえ、飛行機的には2名乗務OKで国の認証を得ていても、組合との交渉で3名乗務をさせていた時代があり、かんたんにはひとを削れないのは、おそらく今もかわりません。

まぁ、我々団塊ジュニア世代くらいになれば「ついていけないやつはタヒね」「生存賃金でなんとかせれバーカ」とネットでボロカス言われてもしぶしぶ納得するしかないのですが、問題は、若い世代です。

まだ未成年の若いかた、そしてこれから子づくり子育てをしようとするかたは、これから2,30年のあいだに、高給取り・かっこいい職業の代名詞であるホワイトカラーの在り方が激変するかもしれない、という認識は持っておいたほうがよいでしょう。

奨学金という名の学生ローンを組んで無理して大学行っても、借金返済できる高給の仕事にありつけない可能性がでてきます。もしどうしてもというなら、AIを開発する側になるか、AIが追い付けない創造的職業になるか、AIと人間のあいだに介在するオペレーターになるか、くらいです。開発する側や創造的職業なら高給でしょうが、オペレーター稼業ではメシが食えるかどうか、ギリギリでしょう。

むかしはタイピストは高給とりだったそうですが、いまや、オペレーターの一種であるPCR検査などのデータ入力作業なんて、ほぼ最低賃金で求人しているところばかりです。

むしろこれからは、奨学金組んで無理して世間からバカにされるレベルの大学を卒業するくらいなら、AIから奪われない仕事、要は身体をつかう仕事(俗にいうブルーカラー)を目指したほうがよいということになります。無駄な借金と投機はしないにかぎるからです。

これ、猫も杓子も大卒スタートみたいな風潮というか、高度経済成長時代から延々と続く思い込みの大転換でして、この流れを察知して動けるかどうかが、処世術となりそうです。

そして、たんなる少子化の影響だけでなく「行っても希望する職がない」なんてことになれば、定員割れ大学の廃校ラッシュは予想よりはやまります。いま、地方の定員割れ私立大学を公立大学化して受験生を確保するうごきが活発ですが、あと10年もすれば、この流れも止まる可能性があります。

もう一点、このホワイトカラーからAIが仕事をうばう流れは地方の過疎化を食い止めることにつながるかもしれません。都会でAIのオペレーターするより田舎で百姓したほうが儲かるなら、都会に居る意味(都会に出る意味)がないからです。

 

25日の記録

所用で夕方まで福岡市内に出ました。

帰宅してから、昨晩からはじめた「信長の野望 創造 戦国立志伝」のつづきをやります。

2016年に発表されたもので、最後のセーブデータを確認すると、もう4年ほどやっていませんでした。CD-Rの買い置きを探しているときに書棚で見つけ、「ああ、むかしこれ買ったのか」と思い出し、やってみようかと思いついたくらいです。

「信長の野望」シリーズは、一国のあるじとなって他国を攻め取り、天下統一をめざすゲームです。しかし数年おきに新作が発表され、少しずつなにか「新味」を打ち出しても根幹を変えるわけにはいかず、マンネリ化したのもたしか。

この戦国立志伝は、家臣からはじめることができます。

呼保義宋江」さん(水滸伝ですね……)という架空武将を龍造寺家の家臣に登録して、ゲーム内時間1542年からスタートします。「武雄」の地(いまの佐賀県ですね)に領地をもらい、約1年かけて最初の1ブロック目を開発します。この時点では、まだまだ足軽頭の身分で、カネはかつかつ、コマンド実行回数もカツカツという状況です。

1548年、順調に領内の開発も進んできました。まずはカネがないことにははじまらないので商人町を開発し、カネが出来たら灌漑して水田を開墾します。じつはこのゲーム、同じ開発レベルであれば水田の年間収穫と畑の年間収穫がイコールという「カネかけて治水灌漑する意味なくね?」なゲームなのですが、やはり水田が広がらない風景はさまにならないため、コスト度外視で灌漑工事と水田づくりにはげみます。

なお、手軽に領地開発を済ませる裏技はいろいろあります。出来上がった街並みの見た目の問題があるので、あまり参考にはしていませんが……。

武雄の地で領内開発にいそしんでいると、ときどき殿様(龍造寺家兼公)から出陣の命令がくるので参陣します。

人吉城はなぜか城外で犬童さんが待ちかまえており(城に立て籠もらないと攻城戦じゃなくないか?)、鉄砲隊でいきなり蹴散らして、無人となった人吉城の門や天守をぶっ壊して、占領します。

制圧に成功した人吉城のグラフィックをみると、攻城戦画面と「平城」のイメージが近づけられていることに気づきます。しかし、石高ひくいな……。

右は宋江さんが所属している肥前鹿島城と、その脇にある「武雄」の領主館(居城)です。

ほんらい、武雄の南に嬉野があり、鹿島はさらに南です。位置関係テキトーですね……。あくまでもゲーム世界なので地形はデフォルメせざるをえませんし、そこまで突っ込むものではないのでしょうが。

地名の位置関係はアバウトでも、なんと領内に温泉の泉源や湧水源が登場します。

湧水源は周囲に水田をもうけることができますし、温泉は周囲に温泉街や湯治場をもうけることができます。

残る場所の開発もあらかた終了したのがこちら。灌漑用水を引き込む関係で、水田だけでなく、商人町など至るところに水路がとおっています(水路が引けるところは全部とおしました)。

また7年間、領地開発と合戦に従事して勲功13,000超えて「宿老」となりました。

領地開発が終わるまで年1回の城主就任イベントを断りつづけてきましたが、もういいころかもしれません。ただこのゲーム、出世するとこまかい領地開発ができなくなり、部下に指示して各地から徴発してきたカネ・兵糧・兵士でガンガン攻め込むだけになっちゃうから、つまんないんですよね……意外と。

「名声」は、君主や城主となり多くの城を支配するとあがります。この名声、降伏して一家臣になってもどうやらそのまま過去の実績で維持されるようです。大友宗麟のお父ちゃんも、島津15代目も、まさか龍造寺家(しかも家兼公)が九州統一して、一介の「代官」からやり直しなんて、ゲーム世界だからおこった話で、現実だったらありえません。

領地の内政が終わったところで、いったんゲームは終了です。

また、気が向いたらあらたに始めるかもしれませんし、城主引き受けて戦争メインでプレイ続行するかもしれません。<(_ _)>