美風庵だより

幻の花 散りぬ一輪 冬日の中

田川郡添田町中元寺 伊勢神社(皇大神宮)


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福岡県神社誌を眺めていると、添田町中元寺大藪に伊勢神社があるとありました。

添田町から小石原に向かう大藪峠という場所があります。50年近く生きてきて過去に数回通ったことがあるかどうかという場所なのですが、そんなところに神社があったとは……?

中元寺地区大藪集落に知人はいませんので、比較的近い小石原在住のかた(80代)に訊ねると、昭和40年代まで分校があったところの手前(あくまでも小石原側からみての「手前」です)に、御堂があるとのこと。道から見えるし、山に入る林道に駐車できる場所もあるそうで「行けばわかる。家もあるし」と言われます。

「西鉄バス廃止路線 完全復活祭 第2回 添田ローカル編(砂津本陣繪様主催 2016.10.2)」参加日記

どうも発言を信じることが出来ずネットを検索していると、こんな記事を発見しました。

このホームページで取り上げられているわけではないのですが、いくつかの写真に見覚えがあります。ああ、この辺りか……となんとなく思い出してきました。

むかし、初めてこの道をとおるとき不安になり、見かけた家で「ほんとうにこのまま上がっていくと小石原に着くのか」と尋ねたことがあります。

……当時と違い、いまはカーナビがありますし、iPhoneのGPSで経路を確認することもできます。まったく問題なかろうと、久しぶりに大藪峠をとおってみることにしました。

f:id:bifum:20200614124321j:plain風がつよいためぶれてしまいました。車から山にお堂が建っているように見えます。真っ直ぐ山を削って車道をとおしたため、鳥居が見えず、神社とは気づかないわけです。

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崩壊した鳥居の横に「皇大神宮」の扁額が置かれています。石段はすっかり落ち葉が積もってしまっており、ホウキを持ってきていれば……と少し後悔します。福岡県神社誌では伊勢神社とあり、御祭神は天照大神だけのはずですが、実際には石祠がひとつ、御堂がふたつあります。おそらくもっとも大きいのが天照大神を祀る御堂だと見当をつけましたが、残るふたつが判りません。

石祠には「阿失辺神社」もしくは「阿矢辺神社」とあります。これが誰なのかまったく見当もつきませんが、天照大神と縁がある人物と考えるべきなのでしょう。調べてみなければ……。

もう一方の御堂が、もし古処山地や三郡山地側に向いているのであれば、大山祗(月読命)を祀る神社だろうとほぼ決めつけて話もできるのですが、さすがにこれでは手も足も出ません。

鳥居の前に川が流れており、雨で少し濁っています。どうもそこそこ水深がある場所もあり、おそらく川で身体を禊ぎ、神仏に祈願するようにこの場所が選ばれたのでしょう。

……と、こう書くと比較的順調に調査が終わったと思えるでしょうが、じつは最初からアブの大群に襲われました。蚊や蜂ではなくアブなので身体に危険はないのですが、神社に近づいた時点で頭髪を狙われ、頭のあちこちがチクチクします。頭髪に手を突っ込むと、数匹ずつつかまえることができるくらいの数です。御神域をアブが警護しているのでしょうか。

車を停めている場所まで戻ってから、もう一度きちんと両手で身体をはたいて乗り込んだのですが、車内に2匹のこってしまっていました。この日最後に訪問した川崎町安眞木の千手観音堂まで、まるで先頭を警護するかのように窓ガラスに並んでへばりつき、いつの間にか消えていました。

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福岡県神社誌:下巻455頁
[社名(御祭神)]伊勢神社(天照皇大神
[社格]無格社
[住所]田川郡添田町大字中元寺字大藪
[境内社(御祭神)]記載なし。
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(2020.06.14訪問)