松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

3月25日の日録

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コロナパニックも落ち着いてきたのか、米ドル相場がV字で回復してきたにもかかわらず、総資産額がマイナスという「資産崩壊」中の赤貧です。
基準価格が下がっていることもあり、現行、毎日2,000円ずつ積み立てしている投信積立を、毎日3,000円まで引き上げます。

 

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サバイバル 1巻

サバイバル 1巻

 

以前、赤貧が会いに行った車中泊関係のyoutuber らんたいむさんが、さいとう・たかをの「サバイバル」を紹介されていたので読んでみました。

旅行中に大災害に遭い、友人たちとはぐれひとりぼっちになった中学生の主人公が、災害で壊滅した日本を生き抜き、家族と再会する(一歩手前で終わる)お話です。
確かに面白いのですが、そこらへんの中学生がひとりでここまで生き抜いてこれるか、あまり現実味を追求すると痛い目にあいます。食い物の好き嫌いははげしく、鶏肉すら受け付けなかった飽食の申し子が、釣った魚を生でかじり、ナイフでカエルの足を切り落として焼いて食うところまで、はたしてたくましくなれるものか……。
常人離れした主人公だけだと、浮世離れしたファンタジーになってしまい、読むのがつらくなってしまいます。それを補うどころか、物語を盛り立ててくれている真の主役が、脇役の面々です。
最後まで読み通すと気づきますが、早い話がこれ、劇画の形態を借りた王道のビルディングスロマン(教養小説)なのです。

毎日魚ばかりを食っているうちにじんましんが出て身体が受け付けなくなり、精神に異常をきたして衰弱死する若い女。徴兵され被災地の調査に放り込まれたアメリカ人の学生。猟銃片手に貴金属泥棒を繰り返す男。生きることに絶望し、子供と無理心中する男。自らが予測した通りの災害が実際におき、現実が受け入れられず精神が錯乱した教授。宗教で村を支配しようとする男と、巫女役で使われる娘。高台の学校で遊んでいて自分たちだけが生き残った中学生の集団。ひとりで農耕をはじめ、自活の道を探る元プロ野球選手。自宅の飼い犬の子供とはぐれ、その犬は成長して野犬を率いるリーダーとなり、主人公が襲われる側となり……。

……いろいろな脇役に出会い、主人公は成長していきます。脇役の充実が、この劇画の最大の魅力だと思えるのです。

ただ、物語としては面白くても、彼らに与えられた状況は絶望的です。
平野部が浸水して工場設備は水没しています。数年は過去に製造された鉈や包丁、ノコギリが使えるでしょうが、砂鉄から鉄を取り出す技術と設備がなければ、鉄器の新規生産ができません。
瓦を焼き、土器を焼く能力も身につけなければなりません。
薬も化学薬品ではなく、漢方薬をはじめ薬草を使いこなす技術が必要です。
さあ、現代人が果たして適応できるでしょうか。しかも、生き残れる可能性がある土地は、山間部です。
高齢化率が高く、適齢期の若者が子供をつくり集団を維持できないかもしれません……。

取消料を払うのももったいないので、26日から27日にかけて久しぶりに上京です。今回は、以前から気になっていたもののなかなか行く機会がなかった、大宮の氷川神社などを訪問してみることにしました。
いかんせん遠出を前提に飛行機の予約をとっていないため滞在時刻の制限があります。どこまで動き回れるか……。