松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

3月5日の日録

f:id:bifum:20200305182911j:plain

ティッシュペーパーは買ひ置きがあるため、いつもは横目で通り過ぎてゐたのである。NHKラジオで品薄品薄と報道してゐたので、仕事場からの歸路、ダイレックスに食料品を買ひに行くついでに、ティッシュペーパーの棚に近づいてみた。
しつかりと商品が積まれてゐる。ただ、よく見ると一人一種類一點のみの張り紙がある。どうやら販賣制限で、この數を維持できてゐるらしい。デマを流すやつが惡いと言ふが、何故カップめんとか冷凍食品ではなく、ティッシュペーパーなのだらう?
今朝、起牀して檢温すると36.2度であつた。これだけだるいのに、まつたく「37.5度が4日續く」と云ふ基準に屆かぬ。なにか違ふ病氣なのだらうか?

結局のところ、風邪の疑ひがあれば自宅で靜養するやうにと言つても、國家が強制力で執行してゐるわけではない。單なる「要請」に過ぎない。
假にインフルエンザであれば、今までもさうしてきたやうに、起牀して檢温して熱があれば病院で檢査をうけ、陽性であればその場で仕事場に電話をして、取引先にインフル罹患したので當分休暇の旨をメールして休める。要は、檢査と云ふ證據が殘るため、それに伴つた行動が可能なのだ。ところが今度の新型肺炎は、病院で風邪藥を處方してもらふ際に「新型肺炎の檢査は?」と訊いても、インフルと同じ調子でさつとは行つてくれない。自分の病院で出來ないからなのだが。

ワイドショーの新型肺炎情報は医師の発言であっても間違いだらけ、不安を煽るだけ。 | 五本木クリニック

このやうな意見は至極眞つ當なものなのだが、肝腎の視點が缺けてゐる「キツイから休みたいのに證據がないから後ろめたくて休めない」と云ふ殆どの社會人にとつて、重症患者の致死率と治療の觀點だけで正論をぶちかますのはいかがなものか
ワイドショーが「恐ろしい病氣」と煽るのは、視聽率競爭でどうしても煽情的にならざるを得ず、それを見てゐる「毎日サンデー」な「自宅警備員」や「日曜評論家」のみなさんの趣向にあつてゐるわけだから、しやうがない。嫌ならテレビを見なくなるだけで、實際、赤貧も缺かさず見るのは「ポツンと一軒家」だけと云ふ現状である。朝のNHKニュースですら見なくなり、暫く前からradikoNHKラジオを聽いてゐる。耳だけをスピーカーに向ければよく、目と手は動かせる。こんなに使つてゐないのにNHK受信料を取られるのはほんとうに納得がいかないし、はやくスクランブル放送を實現して欲しいのだが……。

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

 
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

 

本日のBGMは、ゲリー・カーさん獨奏、朝比奈さん指揮大フィルによるドヴォルザークのチェロ協奏曲である。
獨奏樂器がチェロではなくコントラバスなので音域の苦しいところはあるが、中身は眞つ當かつ本物で「どれか一枚」と言はれたら、最初に提示するCDである。