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9月7日、小雨がぱらつくなか、自転車で神社めぐりです。
電解質補給のため、粉末のポカリスエットを薄めに溶かしたものと、コンソメスープ(or味噌汁)を、それぞれ500mlのPETボトルに詰めて、準備します。
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産後に優しい贈りもの
人間の社会では産後の見舞に味噌を贈る風習のある地方があるようですが、乳牛の産後にも味噌湯を給与することは古くから行なわれています。原茂先生の著書の中にも、乳牛は産後には疲れて咽喉も渇いているから、ビール1~2本又は適量の味噌を味噌湯にして飲ませるとよいと述べられています。アメリカなどでは子牛が下痢をした時や産後には、台所にあるコンソメスープに少量の塩を混ぜて給与し応急処置をしています。
味噌湯を飲ませるということは古人の知恵ですが、これには立派な理由があるのです。
しかし今では飼養頭数が多くなり、夜間の分娩に立ち会うことも少なくなってこの習慣が廃れてしまったようです。
分娩後には味噌湯を与えるという優しい管理を取り戻してみませんか。
(略)
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ちょうどポカリスエットなどが出回りはじめたのが、赤貧が子供のころでした。テレビCMに毒された赤貧がなにか余計なことを言ったのでしょう。実家にときたま出入りしていた獣医さんから「市販の顆粒コンソメを薄くつくって塩を足す」話を教わりました。google先生で検索すると、上記の記事がひっかかったので引用しましたが、どうやら昔からの習慣だったようです。
甘くないものも1本あると、味に変化がつきます。
この日、わが家からもっとも遠い目的地までは、直線で7.9kmです。ただ、実際は寄り道しながら往復するため、20kmくらいいきます。朝9時半に家を出て、14時ごろ帰宅し、軽くシャワーを浴びてごろ寝したら夜になってしまいました。
最初に訪問したのが、朝倉市草水の天満宮です。福岡県神社誌では「田神社」となっているのですが、現地に行くと鳥居は「天満宮」です。御祭神は、菅原神(菅公)と埴安命(=タノカンサー=大幡主)とあり、それを考えるとやはり、ここで間違ってはいないようです。
福岡県神社誌は戦前の書籍のため、70年の間に、御祭神の優先順位が入れ替わっています。見渡すかぎり田んぼなのに、どうやら菅公のほうが人気のようです。
境内にはもうひとつお宮があり、「八大龍王」社と鳥居の扁額に書かれています。福岡県神社誌では五穀神社、雷神社、厳島神社があるはずなのですが……。拝殿にあがらせていただくと、3座あって、複数の神様がお祀りされていました。どうやらひとつにまとめられ、八大龍王とされたもののようです。
八大龍王神社というと、海神 豊玉彦であり、豊玉彦の娘 豊玉姫(田心姫=道主貴)が思い浮かびます。そしてなんと言っても、豊玉彦の父親は、大幡主です。福岡県神社誌には、意加美神と自分でも書きなれない神様の名前がでてきますが、要は龍神さまです。
おぼろげに見えてくるのは、菅公を祀る神社に上書きされた際、息子や孫を祀る八大龍王社として、大幡主のファミリーをあらためて祀り直し、偽装したということです。五穀神社というと御祭神は豊受姫だとばかり思っていましたが、埴安命こと大幡主に置き換えて、せいぜいの権力への抵抗をこころみています。
八大龍王社の向かって右側の祠には女性像が2体ありました。大幡主・豊玉彦との血縁の近さからいえば、田心姫(=豊玉姫)と湍津姫でしょう。
最初は福岡県神社誌の記載が間違っているのか、情報提供した役人の怠慢なのかと不信もいいところでした。しかし、境内を二、三周するうちに、じつは相当な知恵者による巧妙な偽装で、しっかり大幡主を守り抜いていることが見えてきたのです。
いまの住民のかたがこの意思を受け継いでいるかどうかはさだかではありませせんが、きちんと偽装が貫徹されているところをみると、わかっているひとは確実に存在していると思えます。
(2019.09.07訪問)