美風庵だより

幻の花散りぬ一輪冬日の中

日本香堂「伽羅大観」「伽羅金剛」「沈香寿山」

伽羅大観 バラ詰

伽羅大観 バラ詰

 
伽羅金剛 バラ詰

伽羅金剛 バラ詰

 
沈香寿山 バラ詰

沈香寿山 バラ詰

 

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赤貧の手元に使いかけのものと、包装セロハンに14.10.15と自分で記入したものが1箱ずつありますので、3種類が2箱ずつ、6箱あることになります。なるべく包装に購入日付を書くようにしていますから、現在、最低でも5年前のものを使っているということです。香は腐ったり減ったりするものではありませんから、おそらく値上がり前に買いだめでもしたのかとおもいます。

日本香堂さんの高級品を知ったのは20年以上むかしです。あのころはいろんなお線香屋さんの品物を試して、判っているのか判らないのか意味不明な感想をホームページにアップして喜んでいた時代でした。その後、HTMLをエディタで編集するのが面倒になりブログに移行します。初期のころに書いたものを読んでみると、毎日書くことが目標となって話し言葉がもろに出ています。

赤貧が最初に知ったときより、現在、定価が1割あがりました。値上げしたとき「原料の備蓄は充分にあるのでいますぐ値上げしないといけない状況ではないが、長期的にみた原料調達力の確保のために他社の値上げに追随する」という説明があった記憶があります。要は、これから原料高騰がみえているのでさらなる原料確保のため、はやめに手を打つ資金を調達したいという話で、線香屋はこれほど長期的な視点で経営しているものなのか、と感じ入ったものです。

どうしても香りというのは好みの問題があるため、いちど気に入ったものに出会うと、ほかを試そうという気にならなくなります。たまたま赤貧にとっての好みは、日本香堂さんの製品でした。

いわゆる高級品を売るブランドはほかにもあるのですが、他社の調合にない華やかさと明るさがあるのが気に入りました。

「伽羅大観」は、少量は伽羅も含まれているのかもしれませんが、基本は沈香がメインだと思えます。灰につくヤニの量を考えると、合成香料も相当配合されているようです。じつはこの伽羅大観よりも高額な製品になると、ヤニの量がぐんと減り、香りの筋がすっきりとしてきます。おそらく、天然香料の配合比がぐんと上がっているのだとおもいます。伽羅大観の立ち位置は高級品だとされていますが、クラウンのような存在です。もっと高級品もあるけれど、手に届きやすい範囲での「高級品」としての宿命を背負っています。この違いは、すでに廃番となった「極品伽羅大観(当時3万円!)」と比べると顕著で、これが天然香料と合成香料の差か、と驚いたことをおぼえています。現在、極品は廃番になりましたが、「桃山」という製品が代わりに登場していますし、グループ会社の鬼頭天薫堂で「薫林」という製品を取り扱っていますから、聞き比べればこの差はわかりやすいとおもいます。

「伽羅金剛」は、大観よりもずっと地味目の香りですが、そのぶん合成香料的なものも控えめです。沈香寿山の高級品といった感じで、この両者は似ています。

沈香寿山」は白檀と沈香を組み合わせた妙味を楽しむ味わい深さがあります。

しょうじき、この3種類に通じる明るさの元がなんなのかいまいち判りかねるのですが、なにかの花の香りのような気がします。トウシキミなどからくる甘さとも違う気がするし、やはり合成香料なのかなとも思うし……。