美風庵だより

幻の花 散りぬ一輪 冬日の中

「名曲全集 第145回」

www.kawasaki-sym-hall.jp

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3日、東京交響楽団名曲全集第145回を聴きました。
6月までミューザ川崎が改装中のため、今回の会場は「カルッツかわさき」です。
それがどこにあるかもわからず、地下街をとおって川崎駅のバス乗り場で路線図を確認します。目の前の乗り場に待機している路線バスがどうも経由するようです。バスに乗り込むときにまごついていると「前払いですから」と運転士に指摘され、nimocaで代金を払います。
座って発車を待っていると、年配のかたが「教育文化会館前ってのはとおりますか?」「かるっつってこれでいいの?」と運転士に訊ねながら、どんどん乗ってきます。
バス停3つほどでカルッツかわさきに到着します。2017年開館の出来立てほやほやということもあってか、係員の接遇は素晴らしいのだけれど、ハコの細かいつくりがどことなくイマドキっぽくありません。
なにがダメなのだろうと考えてみると、とにかく初心者向けの誘導案内が少ないのです。
トイレの位置などもパッと見て判りやすいところに誘導案内がありません。
2階席だったのですが、どこから入ったらよいか、ホール全体からみて自分の現在位置はどこかもわかりにくい。
とにかく、出来たてほやほや、これから改修でこまかく詰めていきます、という感じです。
建物のわかりにくさを係員がカバーしているとも言え、ハードの不備を人的対応で埋めるのは急場しのぎ以外使ってはいけないはずなのに……2,000人が入るホールとしては少々残念な気がします。
ホールそのものはサンパレスやフェスティバルホールでおなじみの、脇にひろがる「多目的ホール」です。まだ内装の匂いがします。
最新の設計だけあって、音がどこから鳴ったかがじつに判りやすく、残響の短さもあって、音がクリアです。

数年前に、秋山さんと新日本フィルストラヴィンスキーの三大バレエを演奏するプログラムがありましたが、今回のチャイコフスキーのピアノ協奏曲3曲演奏も、それに負けずなかなか面白い企画です。

曲順は3番、2番、1番の順。ピアニストも曲ごとに交替します。
世間はどう見るかよくわかりませんが、2番と3番の出来が良かった気がします。
1番は技術的に問題がなくても、どうもまだ余裕がないというか……。2004年生まれということは中学生ですから、年季のはいったピアニストと比較するのはどうかとも思うのですが。
お芝居でもなんでもそうですが、決して演技でもセリフまわしでも劣っていないのだけれど、年季の違いが表現力の違いになってあらわれることがあります。その部分はこれからじっくりと身につけていってほしいと思いますし、うまく大成してくれたらと思います。
それにしても驚いたのは、客席のブラボーの声。曲が終わるやいなや、すぐに男の太い声でブラボーと叫ぶ声がします。一瞬、北鮮から泣き女のバイトでも雇ったのかとぞっとするくらいの声量です。

3番がいちばん熱があり、2番は端正さのなかに情熱と美しさがあり、1番はとにかく清冽。どれも良かったけれど、あの声量で叫ぶほどだったのかは、謎です。
秋山さんの棒も3番で燃えて、2番でかっちりと決めて、1番はピアニストのイメージを大事に可愛らしく仕上げていきます。しょうじきチャイコフスキーはあまり聴くほうではないし、協奏曲はもっと聴くほうではないのですが、それでも素晴らしいと感じる演奏でした。
 
演奏会終了後、カルッツ川崎から京急川崎駅まで歩いたのですが、午前中の秩父で足が疲れていたせいか、けっこう難儀でした。なんせ川崎球場とかがあるところですからね……。
 
次回の秋山詣でをいつにするか、おかねの都合もあるのでまだ決めていませんが、飛行機のチケット代を考えると、はやめに決定しないといけないのですよね……。じつに悩ましいところです。
6月の中部フィルか、7月の広響か、おそらく8月にあるだろうサマーミューザか。
どうしたものか……。個人事務所があるあいだはそちらで相乗りして経費扱いできましたが、もうもとのしがない給料生活者に戻ってしまいましたからね……。ああ、貧乏がつらいし、憎い……。

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https://www.kawasaki-sym-hall.jp/calendar/detail.php?id=2166
ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団
名曲全集第145回
 
指揮:秋山和慶
ピアノ:福原彰美
ピアノ:ミロスラフ・クルティシェフ
ピアノ:奥井紫麻
曲目
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第3番(ピアノ:福原彰美)
チャイコフスキーピアノ協奏曲第2番原典版)(ピアノ:ミロスラフ・クルティシェフ)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(ピアノ:奥井紫麻)
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