歸り道、
峠のてつぺんを一寸過ぎたころ、
子鹿に遭遇。
あわててブレーキを踏むと、
こいつがまつすぐ逃げる。
かと云つてこつちは直進するしかないので、
ブレーキを目いつぱい踏み續けるしかない。
で。
向かうのはうが走るのは早い。
なんとか當てずに濟んだ。
やり過ごせた。
よかつた!
と思つたら、
横から茶色の生き物が( ゜_゜;)
母親が子を守らうとしたんだらう。
突つ込んできた。
體當たりしてこられちやぶつかるしかない。
車が停まつて、
母親も頭かなんか打ち附けて、
ふらふらと反對車線にうづくまる。
子だけは、どこに行つたかわからない。
「貴樣が出てくるけ
クルマが壞れたやないか!
凸(`、´メ)」と思つて、
運轉手側のドアを開けようとするが、
開かない。
どうもべつこり體當たりでへこんだらしい。
助手席側から
しつちやかもつちやかして降りて、
生きてるか死んでるか知らないが、
頭の一發でも蹴り飛ばしてやらないと
氣が濟まないので
母親を探したが、氣配がない。
しつちやかもつちやかしてる間に
どつか行つたか……。
親子だねえ。
子が危險なときに
親が身代りに飛び込む。
なんのことはない、
本物の親子愛ぢやないか。
いまどき人間樣でも
こんなに立派な愛の行爲が出來るだらうか。
立派すぎるぢやないか。動物のくせに。
さう考へると、
だんだん怒つてもしやうがない氣分に成つてきた。
エンジンはかかるし、
ハンドルもふらついたりはしなかつたので、
ディーラーの營業さんに聯絡とつて、
代車を出してもらひ、
行き合はせたホームセンターの駐車場で、
クルマを交換して歸つてきた。
(´・ω・)明日、保險屋さんの聯絡先きかなきや。
なんてこつ度い……。
年末にがつかりだぜ。