松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

亀屋「帰省」

http://www.kyushu-cake.com/fukuoka/kameya/index.html
湖処子の「帰省」にあやかって名付けられたお菓子を売ってるお店を思い出したので、行ってみました。
「帰省」は、桜の塩漬けと餡、寒梅粉を使ったとても上品な菓子です。
筑豊の有名な炭坑菓子はどれも、「ガツンと甘く、しっとりとして、しかも濃厚」というのが売りですが、ちょうどその対極。
砂糖を入れずに牛乳だけで薄目に練ったココアや、濃茶用の抹茶でたてた薄茶と合わせてはじめて判る枯淡な味わい。
おいら、子供の頃、「こんな超薄味のお菓子があるんだ( ・_・;)」と衝撃をうけたのを覚えています。で、そのころ、正直こんなもん美味いとは思わなかったんですよ。
でもね。
齢をとると、餡に使われた小豆の柔らかさ加減とか、桜の塩漬けの香りとか、いろんなものが自然と一体になって、感じられる風情みたいなものがあって、次第にこういうのが好きになってきました。
 
まあ、要するに、饅頭ばくっと食って「(≧∇≦)b がつんとうめえ!」的な味ではありません。
もっと、四季を感じ、風情を味わいつつ、その世界を堪能するためのお菓子です。
この街には、個人経営のそういう和菓子を作る店がまだほかにもあります。
いつも菓蔵家ばかり取り上げてますけどね。
ほかのお店もどんどん紹介していこうとは思ってるんですよ。
 
でもね。
ホント、不思議なくらいここ、個人経営のパン屋がないね(^_^;)
しかも、開店してもほとんどが長持ちしない。いつのまにか数か月でばんばん潰れるし。
パン食しない文化圏なんかな。
個人経営の洋菓子屋も徒歩圏内に1軒だし。
そういう意味では飯塚とは大違い。クルマで1時間も違わないのにね(´▽`*)びっくり