松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2024年7月27日(土)の日録。

病みやすい環境ではありますしね。

普通なら世の中、世知辛いのでそっちのほうで病みそうなもんですが、神社より世の中の方が、比べ物にならないほど幸せで、楽しく生きた心地がします。そんな有様でした。
神社に奉職した点でよかった点はそこだけですかね。
反面教師ですけど、世の中に絶望せず楽しく生きています。
私の学校の同期ももう半分以上神職辞めてますし、その下の代、さらに下の代も半分以上辞めてます。
神職の求人も腐るほど余っていますしね。
3年も耐える人はそういないんではないでしょうか。
将来辞めるのが分かっているのなら、若さという武器があるうちに軌道修正しないと人生地獄を見ることになりますからね。

私が大学まで行ってなることができた神主(神職)を辞めた理由 | まったりどうでしょう

いちおうアマチュア占い師なのでひとことコメントしておくと、戦前に教導職と呼ばれたこのテの商売はまじめに取り組むほど病む可能性は高いのです。

寺社に参拝されればわかると思いますが、たいていのかたが賽銭箱に賽銭を放り込み「万馬券当てろ」「災害で車と家がなくなった今日もってきた宝くじ当ててくれ(仮住まいしてる?)」「仕事くれ」「高校合格」「(女の名前)が今度こそ死にますように(察するに不倫相手の奥さんだろな……前回は毒でも盛ったのか?)」「旦那に似ていないカッコイイ子が産まれますように(旦那の見た目がよっぽど嫌なのか?)」「がん治療がうまくいって孫の披露宴だけでも出られますように(切実すぎ)」と様々なお願い事をします*1。この時点で、欲望という穢れを祓っているわけです。

聞き届けるかどうかはそれはそこの神様が考えることですが、その場の空気にあてられ、渦巻く願望や毒で奉仕する人間は次第におかしくなります。

神道でも仏教でもそれぞれの宗教のプロトコル(作法)を学び、参拝者が吐き出す願望や毒から身を守るふるまいかたを身につけます。

むかしでいう教導職のかたを外野から眺めていて「えらいのは神様であってお前はただの伝令じゃねえかなんでそんなにえらそうなんだ?」と思うことがありますが、あの威圧はある種の「護身」でもあるのです。ヱヴァンゲリヲンでいえばATフィールドに相当します。ウルトラマンならバリアです。

占い師もうっかりして相手の境遇に同情し呑まれたら最後、目が曇り、判断ができません。

もし初詣や祭事のときしか寺社に行ったことがなければ、日ごろなんでもないガラガラの時間帯に同じ寺社に行ってみることをおすすめします。空気がまったく違うはずです。

たくさんのひとが願望をぶつけにくれば、オゾンやアルデヒドでなくても大気汚染はありうることに気づくだけでかまいません。それに気づけば混んでいる日の寺社や、事実上観光地化している寺社に行くときは、逆汚染されないよう身構えておく必要があることがわかります。

子供のころ、曾祖父と一緒に某官幣大社に行き、帰り道曾祖父が財布をすられてタクシー代がなくなり、路線バスを乗り継いでなんとか帰宅したことがありました。いまにして思えば、押し合いへし合いの空気のよどんだ場所に行けば寺社も商店街も飲み屋街も大して変わらないということもわかるのですが、当時はまだそこまで考えるちからはありませんでした。

家族から「お前たちなにしに行ったん?正月早々から。馬鹿だね~」と馬鹿にされました。しかし逆にいえばすってんてんの素寒貧で放り出されなかっただけ、ご利益はあったというべきでしょう。

神社というものに憧れることと、なかで人の吐く毒に耐えきれるかどうかは、別です。それに気づいただけでも、このかたには神のご加護があったんだろうな、という気がします。

 

高良山に登る。(033)

「いつかお百度参り達成を目指そう 高良山登山第33回」です。

天気予報では日中の最高気温が36度と基地外丸だしです。日中ちんたら歩いていると熱中症で倒れて◎ぬ危険性が出てきました。午前5時半始発の西鉄電車に乗って、午前中のうちに高良山登山を済ませることにします。

午前6時過ぎに西鉄久留米駅にやってきました。階段のうえに以前からでかでかと丸永製菓さんの広告があります。私は電車の停止位置の関係でよく階段を利用しますが、特急や急行で福岡から来るひとはほぼエスカレータを利用するため、目立たないのが難点です。

午後から別件があるため、荷物を置くついでに久留米市役所付近の松屋回鍋肉定食をいただきました。前回はおかず2倍のW定食でしたが、今回はおかずは通常量、ご飯のほうを大盛にしました。朝の6時半からどれだけ食ってるんだという感じですが、これから体力使いますので精一杯食っておかなければなりません。

朝から店内にいるのは、どう見ても奥様に先立たれるか独身のまま齢をとり自力で朝飯がつくれないご老体が3名(杖ついて朝食セットを受け取りに行くかたも)と、夜勤明けっぽい男性と、私のみでした。

駅のコインロッカーに預かってもらうと、そこそこおカネとられますのでさきに荷物だけ午後から用件がある事務所に運びこみ、登山リュックだけ背負って、高良山に向かいます。

今回はたまたま来た路線バスの都合で、北から登り南に下るコースを選択しました。

これから目指す高良会館(社務所)を上に眺めながら、大正時代に建てられたいわば裏参道の鳥居までやってきました。

高良御子神社と坂本神社にて、道中の安全をお願いします。

王子池からは、オルレコース(妙見神社コース)、古宝殿(四百階段)コース、王子宮コースの3つが選べます。この暑いなか少しでも傾斜がゆるい道を選ぼうと、今回は王子宮コースで高良山に向かうことにします。

鶴ヶ城の滝御通夜堂の横から、王子宮コースに入ります。

ここ数日、昼過ぎから夕方にかけて1時間ほど土砂降りがきて、それが止むと嘘のように暑くなる日がつづいています。地べたをみると、ミミズやカベチョロが干からびた跡があちこちに転がっています。雨が降ったり厚い雲がかかったときに場所を移動しはじめ、舗装路を渡り切るまえに雨がやみ空が晴れて、そこで終了となってしまったのでしょう。

古処山・屏山・馬見山と英彦山がよく見えます。

つつじ公園の駐車場に車がありません。

ということは、今日は休憩所でのんびりできるな……。そう考えながら近づいていくと、上半身裸でタオルで汗を拭いている年配の男性が複数おられました。トイレの水道を借りて、ちょっとした水浴びをされているようです。

これでは落ち着けないと自販機で飲み物を買い求めて東屋に移動すると、なんと今度は肌着姿の男女(たぶん夫婦)が寝転がっています。おそらく誰も来ないだろうと最低限のかっこうで油断していたもののようです。慌てて挨拶して奥宮へむかいます。

途中のベンチでやっと休憩することができました。つつじ公園の自販機で買った飲み物をいただきます。

奥宮が見えてきました。

今日も先日購入した線香をお供えして、生活困窮で死にそうだ助けてくれとお願いをします。

高良大社(高良玉垂宮)にたどり着きました。見上げると、月が輝いていました。

下り坂なら汗もかきませんので、時間があればより多く歩くことができます。路線バスの時刻を調べ、今回は最短コースとなる高良内コースから妙見宮(赤星神社)に下りるコースを選びました。

途中の洗い越しも、しっかり水が流れています。

さいごに妙見宮で、今日の安全を感謝しました。

全体で5.7km歩きました。

*1:意味が通じやすいよう改変していますが神社1,000社以上巡って各地の絵馬に書かれていた記憶に残る内容です