過去に「神社めぐり」に掲載するため作成した文章です。現在ではリンク切れとなっている箇所や、すでに情報が古い部分もありますが、再取材はせず当時のまま掲載します(注記:2024.07.28)
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福岡県神社誌では、境内に室見神社があることになっていますが、現地で見当たりません。本殿に合祀されたのでしょうか。
その代わり、塞の神の祠がありました。
小田部宝満(寶満)宮(福岡市早良区) - 早良風土記| 歴史 郷土史 地域史
塞の神様が祀られています。「塞の神」とは村や部落の境で、侵入する悪いものを防いでくれる神様です。境の神の一つで、道祖神の他地域によって呼び方が変わります。
福岡県神社誌:上巻89頁
[社名(御祭神)]宝満宮(彦火々出見尊、鸕鶿草葺不合尊、玉依姫命)
[社格]村社
[住所]福岡市大字小田部字中ゾノ
[由緒]不詳、明治五年十一月三日村社に定めらる。
社説に曰く、当社の鎮座する小田部は、和名妙西海部第六十七筑前国早良郡郷名の田部(多陪)郷の遺名なり。近く飯倉、入部両所と共に景行天皇五十七年諸国に田部屯倉を置き給ひしによる地名にして、神社創祀の由緒明かならざれども上記より見れば田部の氏神として既に上古より勧請せられし事考へ得べし。例祭は古く九月十九日に執行せり、尚夏祭には蟲追の行事あり又例祭の前九月朔日には神縄御祭の神事あり、然して隣村有田は当地の枝村にして同所宝満神社は本社の分社とも伝ふ。神社の西北三町の処に宝満田と称する昔時の祭田あり。因に記す、境内に室見神社あり当社は元小田部の西方字古川と謂ふ所に鎮座ありしを明治十三年三月境内に遷祀せり、今其の廃阯は田の中に小森立残れり其側に古川の跡あり幅一間余り昔は早良川此処を流れたり、而して是より下流を室見川と呼ぶは当室見神社の側を流れ居りしに因みたるなり。
[境内社(御祭神)]室見神社(水象女神)明治十三年三月移転許可
[摂社(御祭神)]記載なし。
[末社(御祭神)]記載なし。
(2023.01.28訪問)
訪問当日の様子はこちらに掲載しています。