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さきに訪問した老松神社・中の宮から徒歩で数分も離れていません。
社殿は床と柱がコンクリートで、瓦屋根の部分だけ木造となっています。風情はいまいちですが、床をコンクリートでかためてしまうと、祭事のときにパイプ椅子を並べることができるため、高齢のかたには好評だったりします。
地元のお宮は現在畳敷きですが「座るのがきついので(椅子が並べられるよう)板張りに戻せ」という話があるくらいです。
住吉神社の境内には大小75本のナギが群生しています。このナギの杜が、いつ頃つくられたのかは不明ですが、かつては、神社の改築のたびにこの叢林のナギを伐採して、住吉宮の建築用材に用いたということです。そのため、あまり大きな木はありませんが、このように70本以上も群生したナギの叢林は珍しく、1963(昭和38)年に福岡県の天然記念物に指定されました。
ナギは「凪ぎ」に音が通じることから、航海安全に尊崇されていたようです。そして、この切れにくい強靭な葉を、古くから鏡の裏やお守り袋の中に入れて災難除けとする風習が各地に見られます。須玖においては、縁結びのお守りとして、婚儀の際に花嫁が衣装の中にはさむという習わしがありました。また、昔から地元では互いに葉の端を持って引っ張り合い、切れた葉の大きさを競う子どもの遊びに使われていたということです。住吉神社縁起
表筒男命、中筒男命、底筒男命の住吉三神を祭神とし、境内神に猿田彦大明神をまつっています。11月の第1日曜日に執り行われる例祭は、海神の祭祀を色濃く反映した行事で、神前にお供えした大鯛2尾を拝殿の前庭で焚き火して焼き宮座全員が塩をつけて柳箸で食べ、五穀豊穣と家内安全を祈願するというものです。由緒としては「筑前国続風土記附録」に「住吉大神社ヲヲシモ十戸の産神なり祭る所住吉三神なり此祠を三の宮と称す」とあります。
「春日市史」を読むと、ふるい資料には「社地に天之御中主神社、田神社の末社2社がある」旨記載があるそうですが、現地でいま発見できるのは、この猿田彦の石碑くらいです。
過去の訪問記録
福岡県神社誌:下巻413頁
[社名(御祭神)]住吉神社(表筒男命、中筒男命、底筒男命)
[社格]無格社
[住所]筑紫郡春日村大字須玖字宮ノ根
[由緒]記載なし。
[境内社(御祭神)]記載なし。
(2022.07.20訪問)