〈タワレコ限定・高音質〉朝比奈隆&東京交響楽団/ブルックナー:交響曲選集(1991-96)(6SACDハイブリッド) - TOWER RECORDS ONLINE
朝比奈隆/ブルックナー: 交響曲選集(1991-1996)~交響曲第5番、第7番、第8番、第9番(2種)、テ・デウム<タワーレコード限定>
タワーレコードさんから、朝比奈さんが1991年から1996年にかけて東響定期演奏会に出演した録音が再発売されました。
私が持っているのは1996年に発売されたものですから、なんと25年前のものです。タワーレコードさんの公式発表を読むかぎり、どうやら10年ぶりの再発売らしいのですが、10年前に再発してたっけ……。
1996年にセットで発売された後は、2001年に分売されただけだったような?
まぁ、いいでしょう。
ある時期からCDの盤面に傷がはいるのが怖くなり、2013年にiTunesでALAC形式でリッピングし、それをずっと聴くようにしていました。今回、リマスタリング盤入手にともない、久しぶりに引っ張り出して、聴き比べてみました。
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CDプレーヤーも20年前のものがいまだに現役です。というより、NASにCDからリッピングした音源やハイレゾでダウンロード購入したものを保存し、wx-051で聴く生活に慣れてしまうと、ほとんど出番がありません。
久しぶりに、旧盤を引っ張り出し、ブルックナーの交響曲第7番を聞き比べます。
1994年4月の東響第403回定期の録音です。
旧盤をいれてデジタル接続したCDプレーヤーから出てくる冒頭の音と、いちどリッピングしてNASに保存した新盤の音は、基本的には同じものです(当たり前)。ただ奥行き感がちがいます。念のため2013年にリッピングしたものと比較しても、やはり奥行き感の違いはわかります。
CDという媒体の規格に違いはないわけですから、リマスタリングの成果だと思われます。ただ、実況中継みたいな感じになった気がしなくもなくて、本当のオーディオマニアには、賛否両論あるかもしれません。
今回のようなSACDハイブリッド盤での再発売というのは、じつに歓迎すべきことだと思います。すでにソニーすらSACDプレーヤーの新型は売っていませんから、マニア以外は手の出しようがないフォーマットにこだわられても、自分の首を絞めるだけです。まぁ、クラシック音楽を聴くのがすでにマニアだと言われれば、そうなのでしょうが。
ここ数年と比べてテンポが落ちており、この曲が持つ美しい旋律を実にしみじみと奏でている。東響もやや線が細いもの、それらの旋律を繊細に伸びやかに歌い上げていく。いつもは力強く刻んでいくリズムがこの演奏に限っては若干弱いことも先に挙げたことを後押しする。
とは言っても、遅いテンポでずるずる間延びするものではなく、第2楽章の第1主題などは速めのテンポでスッキリと仕上げてダレることは決してない。
胸にひたひたと染み込んでくる叙情は代え難い魅力があるが、一方で全楽器がとどろき渡るような迫力が不足しているので、“野人”ブルックナーを望む方には物足りないかもしれない。
伸びやかで美しいブルックナーだ。
まったくそのとおりで、この東響との録音は、このあとの1997年の大フィル自主製作盤とならんで、美しさと伸びやかさにひたれます。それにしても、再発売されることは、ほんとうにありがたいことです。
じつは、繰り返し7番だけを聴いており、まだほかの曲には手を付けていません(聞き比べていません)。しばらく、「テ・デウム」「9番」など、この選集をとっかえひっかえ聴くことになりそうです。