松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2024年12月1日(日)の日録。

榊の種をとりまきする。

11月30日、高良山に登りました。山中を歩いているとところどころに榊の木があります。鳥が実をついばみ、糞といっしょに出た種から木になったのでしょう。食い物もないし熟したものからかたっぱし鳥がついばんでしまっているだろうと思って榊の枝ぶりを眺めていると、意外なことにまだ実が残っている樹が数か所あります。

高良山は神社の土地、御井寺の土地、国有林、民有地が入り混じっています。官有地ならまだしも民有地のものを勝手にとっていいわけはないのですが、どうせ鳥の餌になるだけですし、お榊の実をいただいて神棚用にまいてみることにしました。

12月1日、4時間ほど山中を徘徊して比較的黒っぽいものを採取してきました。

ボウルに水を張り、実を手でつぶしていきます。ぷかぷかと浮いている小さいものが、種です。浮いているものは外皮がまだ柔らかく完熟していませんから、いったん取り置き、底につぶした実といっしょに沈んでいる種からつかいます。

水に浮いた分はすべて布巾(使いこんでいますがいちおうこれでも洗濯済み)にひろげます。沈んだ分が足りないときは、こちらも使用します。

果肉には発芽を阻止する成分がはいっていますので、指で押しつぶしながらしっかりと分けていきます。

数回水をかえると、底に種が沈んでいるのがみえます。底に沈んでいるものは、熟し外皮がかたくなったもので、発芽率はこちらのほうが高めです。

底に沈んでいるものをピンセットとスプーンで取り出し、ロックウールに穴をあけて3粒ずつのせていきます。3×12穴で36個必要になりますが、底に沈んでいるものだけで足りました。

すべて3粒ずつのっているのを確認して、ピンセットの先でロックウールのなかに5mmほど埋め込んでいきます。

水に浮いた分含め余った種は土と混ぜ、マンション1階駐車場わきの花壇に撒いておきました。こちらもうまい具合に発芽してくれると、自分の神棚のぶんを自給できるどころか地元管理のお宮に供給できるようになるかもしれません。ゆくゆくは玉ぐしに使う分を自給できるようになるといいのですけどね。意外とあれカネかかりますから……。

 

高良山に登る(061)

「いつかお百度参り達成を目指そう 高良山登山第61回」です。

前回の文章で最後に書いたとおり、12月1日の午前5時から7時にかけて南西方面は「天牢華蓋」で凶とされます。しかも、10刻1局でも60刻1局でも今日は同じ結果になります。厳密には吉凶の判断は天盤地盤いがいの要素も参照しますから、トータルではそこまで悪くありません。

ではほかの要素が良かったらどうなるかというと、「趣味や研究を他人に邪魔されることがない」「秘密がもれることがない」「夜逃げに適す」とテキストにあります。

「夜逃げに適す」る?いずれ人生に行き詰ったらすべて現金化して夜逃げしないといけませんから、どういう効果をもたらすか、実験してみることにしました。とはいえもともとは「他人にだまされ詐欺にあう」凶方位ですから、今日から5日間、食料品など必要最低限のお買い物いがい、町をうろつけないのは痛いですが……。

午前5時に起床してtenki.jpで気温を確認すると、4度でした。着替えて家を出たのは、5時半過ぎでした。

今日も吉野家でWハムエッグ定食をいただきます。この日記を作成するさい画像の日付をみて気づきましたが、家の玄関を出て自転車乗って吉野家行って注文し料理を受け取ったのが10分後。便利ですね……。

今日はなるべく雑木林にかかるよう歩きます。

まずは大学稲荷にお参りします。背後からお日さまがのぼり、後光がさしています。

大学稲荷と鎮香丸稲荷のあいだに弁天様や大黒様、お大師様を祀る祠があります。寄り道してこちらにも手を合わせます。白い猫が近寄ってきたので触って遊んでいたら、うっかり鎮香丸稲荷さんを撮り忘れました。

鎮香丸稲荷を出て神籠石コースで高良大社に向かいます。それにしても足と鼻でよくもまあ根っこをこれだけ掘り返せるものです。イノシシの生体耕運機ぶりに感心してしまいます。ここまでやられると靴がめり込んで足をとられるので、もう少し加減してほしいのですけどね……。

初詣参拝者用臨時駐車場までやってきました。紅葉がじつにいい感じになりました。

とはいえもう12月1日です。おそらく2~3週は遅れています。

車が途切れたすきに道の反対側にわたり、紅葉を間近で撮ってみました。

もういっぽうの臨時駐車場(というより資材置き場?)の入り口も、きれいに染まっています。

孟宗金明竹と黄色く色づいたもみじのコントラストがきれいです。自分の撮った画像をながめつつ、素材はいいのに技術力と芸術性が足らないとつくづく感じます。

つつじ苑のなかにあるもみじの木と銀杏の木を撮影してみました。

「もう少し紅葉っぽい赤みがある画像が欲しい」「帰ってgimpで画像編集するのは面倒だ」と思っていたら、もともとiPhoneにマニュアル撮影ができるアプリをいれていたのを思い出しました。

「Mカメラ」をApp Storeで

設定をあれこれいじりながら撮影してみました。

自分でいじったのが左、iPhoneの自動モードが右です。

高良大社にやってきました。今日はハイカーさんの姿は少なく、とにかく車に乗ってやってきてぱっぱとお参りしすぐ帰ろうとする皆さんばかりです。じっくり境内まわったりしないのかな?と思っていたら、どうやらこれ12月1日の朔日参りの皆さんだと気づきます。

おそらくこれから仕事のかたもいるのでしょう。作業服でお参りしてさっさと石段を下っていくかたもおられました。

久留米市街が一望できます。この位置だと真向かいは吉野ケ里あたりです。

高良御子神社横のもみじもきれいです。

奥宮コース入り口のもみじもきれいです。

奥宮コースを歩いて奥宮までやってきました。

昨日は拝殿内で火が焚かれ、おそらく講社とおもわれる皆さんが熱心にお経をあげておられましたが、今日は私の前は二人だけでした。さきに境内の祠に線香をお供えし、奥宮でろうそくを灯し、ここでも線香をお供えします。

「生活がくるしいので宝くじどーーーんと1億でも10億でも当ててください。それが無理なら、百歩譲るので家からかよえる範囲でまともな委託料か給料がもらえる現場を紹介してください。もういま小倉か福岡に出ないとまともな給料もらえる現場がありません。もし小倉に移住したら年一回来れるかどうか」と、手を合わせながら脅迫します。

今日は高良山の山頂を目指します。

ちょうど日があたってもみじがきれいです。

山頂にやってきました。

山頂からつつじ公園側に抜けます。真向かいに古処山と駐車場がみえます。

つつじの花ともみじがきれいです。

いつもの東屋が空いていたので、ここでミネラルウォーターにインスタントコーヒーを溶かして、ココアビスケットをいただきます。

黒猫さんはほかのお客さんにじゃれついていました。ほかの猫さんたちはのんびり寝くさっています。おそらく誰かが給餌してお腹いっぱいなのでしょう。

車道を下って高良山茶屋に向かいます。

高良山茶屋 望郷亭 - 御井/うどん | 食べログ

今日も肉うどんとお稲荷さんをいただきました。

旧車道を下りて、初詣参拝者用駐車場まで戻ってきました。

本坊跡(旧宮司邸)に向かいます。

例年だとiPhoneやデジカメをかまえているひとが複数いるのですが、今年は色づきが浅いためか、ほかは誰もみかけません。

本参道はでかい石を削って小さい石をはめ込んでつくった石段がすべりやすく、なるべくここは歩かないようにしています。しかし、本坊跡からだとほかの道は麓まで遠回りとなるため、(仕方なく)ひさしぶりに歩きます。

この巨石を玉垂宮神秘書(高良記)では「神籠石」としています。

通常、境界線に置かれた列石を高良山神籠石として習いますから、玉垂宮神秘書を読んで不思議に思ったものです。この巨石がもともとの高良玉垂命を祀る磐座であり、のちにその周辺部にお宮や付属施設を建て祭礼施設として形が整えられていったのが、いまの高良大社(高良玉垂宮)であると気づくまで、だいぶかかりました。

重要な磐座を踏むうえに、一部削って小さい石をはめ込んで神社に向かう石段にするというのが、少々シュールではあります。磐座を踏む経路を参道に仕立てるという発想は、もともと誰が考えたんでしょうか。

仏像の頭を踏みつけて寺に行くようなものですからね、これ。

放生池にやってきました。

コスモスで買った焼き麩を鯉に給餌します。

焼き麩を池に投げ込んでも、冬が近づき水温が低いと身体がうごかず近寄ってきてくれないものですが、まだ今年は身動きできるようです。

夏ほど活発ではありませんが、ちゃんと食べてくれます。

今日は6.6km歩きました。

帰宅してお榊の種をとりまきしたあと、洗濯機を回しながら風呂を沸かしました。

さすがに今日は歩いてだるいので、ふつうに40度で設定しました。