松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2024年6月18日(火)の日録。

あくまでも噂に基づく憶測ですが。

市内を運行する九州産交バスなど5社で構成する共同経営推進室は、決済手段としての全国交通系ICカードを停止し、代わりにクレジットカードなどのタッチ決済を2025年3月ごろまでに導入する方針を示した。(略)交通系ICカードは、JRとの乗り換えがスムーズで、観光客の需要もあり、23年度に実施した利用者アンケートでは全体の51%の人が使っていたという。(略)更新費用が負担できない、もう1つの要因は、市バスなどで交通系ICカードを新たに導入する時には国の補助が出るものの、更新時には出ないことだという。 

全国交通系ICカードは止めます──熊本市のバス、市電が苦渋の決断 市長「同様の自治体が出てくるのでは」 - ITmedia NEWS

あくまでも熊本市内にある事業者さんから聞こえてきた噂に基づく憶測にすぎませんが、気になる点をいくつか。

  • 交通系ICカードの当初導入については国の補助があるが、機器更新に補助がないのは、最初からわかっています。全国のほかの事業者はこの点了解したうえで導入しているのですから、敢えてこの点を怒ってみせるのはどうなのでしょうか?
    熊本の事例とマスゴミが比較する広島の場合、paspyという独自ブランドの運営をやめてQRコード決済に移行し、外部利用者(非ジモティ)向けにはJR西日本のicocaに加盟して簡易改札機を導入する、という手段を選択しました。
    熊本の場合は、肥後銀行主導の「くまモンのICカード」は残します。つまり独自システムの運用を放棄したわけではなく、上納金を納めて全国相互利用サービスに接続することをやめる全国相互利用サービスに接続できる仕様の機器購入をやめる、という話です。
  • 私はふだんnimocaという地元私鉄(西鉄)の発行するICカードを使っていますが、公務員時代はsuicaもいちおう持っていました。多摩都市モノレールが2017年まで全国相互利用サービスに加盟していなかったため、多摩モノレールを利用するとき、suicaが必要だったためです。当時、全国相互利用サービスに加入するかしないかでJR東日本の子会社(JEIS)に払う手数料が違うため、導入費用をケチった結果だと聞いたことがあります。

  • 「くまモンのICカード」(これもsuicaやnimoca同様Felica規格です)のほうは、全国相互利用サービス離脱後も使用できます。これシステム運用は肥銀の子会社がやっています。肥銀の口座を持っていればスマホでチャージできるサービスがあります。suicaなどにあるオートチャージの代わりの位置づけですが、とうぜん肥銀に口座がないといけないという点がミソ。
    この実態を念頭におけば、マスゴミは書きませんが大筋は見えてきます。お願いすれば動いてくれる関係官庁や大株主and融資先の各交通事業者を巻き込みながら、肥銀が、大義名分として全国相互利用サービスにいちゃもんをつけつつ、ブロック経済圏化に舵を切ったということにほかなりません。
  • 九州フィナンシャルグループ(FG)傘下の肥後銀行は24日、独自のスマートフォン決済アプリ「くまモン!Pay」を開発すると発表した。2025年春のサービス開始を予定する。熊本県内を中心とする小売・飲食店だけでなく、電子商取引(EC)や公共交通機関での利用にも対応する。地方銀行の主導で地域のキャッシュレス化を促す。

    肥後銀行、スマホ決済「くまモン!Pay」開発 25年春に - 日本経済新聞

    肥銀の地域囲い込み(ブロック経済圏化)戦略こそがこの問題の本質です。スマホ決済に機能拡充する動きも、これを傍証しています。
  • 外部利用者(非ジモティ)からみればまさに「鎖国」。関東関西で交通系ICカードの利便性に慣れ切った観光客がほいほい「くまモン~」をわざわざ買って使ってくれるとはかぎりませんから、おそらく肥銀のブロック経済圏化が完全成功することはないでしょう。icoca用に開発された路線バス用簡易改札機などを導入して、外部利用者(非ジモティ)向けになんらかの形で全国相互利用サービスへの再接続を図ることになるかもしれません。果たしてそれでも結果として安くなるか?は微妙なところです。
  • 個人的には鎖国してブロック経済圏へ移行する壮大な実験として注目しています。肥銀が地域経済のブロック化を成功させることができれば、同様の発想で各地でブロック化が進行する可能性があるからです。むろん、地元世論すら肥銀が押し切れず結局全国相互利用サービスの続行という事態になれば、それはそれで博打に負けて銀行としての権威はがた落ちとなるのですが。

 

18日の記録。

涼しいうちに日記の下書き作成をやろうと、朝4時まえに起床しました。

いきなりパソコンの前に座っても書けませんから、ネタを考えるあいだ、貧しみしかない朝飯と昼弁当を準備します。「讃岐うどん」に以前買った酸っぱいのでなかなか減らなかっためんつゆを混ぜていただきます。

日経平均が下がった下がったとニュースになっていました。日本経済をけん引するトヨタさまに増収減益予想がでていた時点で利確売りが増えるのは見えていましたし、認証不正報道以降、ダラダラと下り坂ですので、支えるものがコケれば下がるのも当然ではあります。アベベが首相だった時代、関係省庁を官邸に呼びなんとかしろとドヤして日銀がETFを買って支えていた話は何度も報道されましたが、さすがに岸田文雄がどこまでやっているかはわかりません。まぁ、多少上下動はしたとしてもインフレがすすめば長期的に見て右肩上がりが崩れることはありませんから、こつこつ積み立てておけばよいかと思います。

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【米ドル崩壊論】ペトロダラー終了で米ドル崩壊は本当に起こるのか!真面目に解説! - YouTube

 

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6/16に公開した、「ペトロダラー終了で米ドル崩壊は本当に起こるのか!」とう動画の続編で、CBDCの発展が米ドルの将来にどういう影響を与えるかについて考察しました。

【米ドル崩壊論】中銀デジタル通貨CBDCの現状と米ドルへの影響!(米ドル崩壊その2) - YouTube

昨晩まとめて2本視聴しましたが、長期的にみて次第に米ドルが使われなくなる(地位が低下する)可能性はあっても、それは数か月とか数年のあいだに起きるようなものではない、どっかの陰謀論者が騒いでいるようなことは起きない、というご意見です。とうぜん至極というか、普通に考えればそうだろうな、と思います。

むしろ重要なのは、永遠の王道はない、という点です。

私が20歳になって証券会社と三菱マテリアルの口座を開設して純金積立とかをはじめたころ、いまの状況が予想できたかといえば、まったくできていません。まさかインデックスファンドを個人がじゃんじゃん買いまくる時代がくるとも思ってもみませんでしたし、goldが10,000円を超える時代がくるとも思っていませんでした。

それを考えると、むしろこの内容は20代でいまから資産保護・退蔵を考えている方向けなのかな、という気はします。誰かの勝ち筋をトレースしていても、はたして20年後30年後に儲かっているかどうかはわからない、あれこれ自分で考えてみな、という当たり前のことを、ちゃんと教えてくれています。

 

暑さに負けた。

帰宅するとむわっと来るくらい暑いので、まず、窓を全開放して空気を入れ替えます。

おそらく30度以上あるでしょう。まだ榊から芽が出てすぐのころですので、暑いのは厳禁です。残念ですがだいぶしおれてしまいました。

このままだと神棚のお榊がすべてなくなってしまうため、とりあえずベランダのお榊から2つ枝をとり、ロックウールに挿して固定しておきました。