今日の運動経路(三つの的原宮と行き止まり遭難?編)
台風一過、JR東郷駅にやってまいりました。
福岡県外ではほぼ知名度はないとおもいますが、宗像大社の最寄り駅です。今日はここから、神社めぐりをします。なんと気温は25度。どこをどうかんがえても、散歩日和です。
716 無格社 的原神社 宗像郡東郷町大字田熊字嶋淵
3307 村社 的原神社 宗像郡神興村大字八並字山中
3309 村社 的原神社 宗像郡神興村大字村山田字梅寺
福岡県内に「的原宮・的原神社」というお宮が3社あります。しかも祭祀されている地区(大字)は隣接しています。googleマップをみると、おそらく3時間もあれば、周囲のほかのお堂やお宮含めて、いろいろまわれそうです。
これは、行かないといけません。
空は青く、気持ちよく歩くことができます。刈り取り前の稲穂をながめて「みのるほどこうべを垂れる稲穂かな」と祖父がやたらと説教するため「あんたが頭を下げているところおれみたことがない」と正直に言ったら、ぼかすかにあたまを殴られたことをおもいだします。
元は辻立ちしていたであろう庚申塔が、敷地のなかから顔を出しています。
最初に、宗像市田熊(周囲は平井3丁目)の的原神社にやってきました。鳥居の扁額は「的原宮」となっています。
今回訪問した3社とも、ご祭神は同じです。
大国主神と宗像三女神の多紀理毘売命の間の子。(略)すなわちこの神は大和国葛城の賀茂社の鴨氏が祀っていた大和の神であるが、鴨氏は出雲から大和に移住したとする説もある。なお『古事記』で最初から「大御神」と呼ばれているのは、天照大御神と迦毛大御神だけである。
味耜高彦根命(あじすきたかひこね)は、かなりとらえどころのない存在です。まず、この神様は葵紋の賀茂、つまり上賀茂神社・下鴨神社に祀られた一族でなければなりません(公式には天つ神と国つ神の賀茂は違うということになっています)。そして、大国主と田心姫の(実子・連れ子・養子を問わず)「子」であり、後世祀られるだけの大物である必要があるからです。
田心姫の子という点だと、事代主(少彦名)がまず思い浮かび、母親が田心姫でなくてもよければ、なんと言っても大物主(大山咋)が居ます。大物主は天之忍穂耳と市杵島姫の子、崇神天皇(中筒男尊)の父、応神天皇の祖父という理解ですから、現王朝ともつながります。私は大国主の荒魂とか和魂とかいうのは、違う人物を接続するためのウソとかんがえる立場です。
googleマップに「八龍神社」の記載があり、地理院地図でも建物があるので、現地に向かいます。
地理院地図をみながら左折すると、畑に行く里道のようなところに出ます。しかも、イノシシを捕獲するための箱罠が仕掛けられており、黙ってとおしてくれる雰囲気ではありません。
かと言って直進しようにも、これはあきらかに道ではありません。
どこから入れるのか?しばらく歩きまわりましたが、わかりません。いったん諦めて、つぎの「天満宮」に向かいます。
地理院地図で歩道があるはずの場所に来ました。大雨かなにかで完全に溶けくずれています。イノシシやシカになった気分で、むりやりよじ登ります。
ありました。
次に向かうため地理院地図で道があるはずのところに出ると、道ではなく墓地があります。
なんとか墓地をやりすごしてGPSで位置確認しつつ、歩道があるはずの場所に行くと、いかにも「むかしは道があったんだろうなぁ」という雰囲気です。蜘蛛の巣を木の枝で追っ払いながらあるいていると、かゆくてたまりません。
辛抱して脱出すると、なんと民家の庭です。
どうなってんだ?
途中、大日如来のお堂がありました。
役氏、役君は三輪系氏族に属する地祇系氏族で、葛城流賀茂氏から出た氏族であることから、加茂役君、賀茂役君とも呼ばれている。
ここには、神変大菩薩こと役行者の石碑があります。さっきの的原宮といい、この役行者といい、ここは賀茂氏に縁がある一族の拠点なのか?
宗像市村山田の的原宮(的原神社)にやってきました。
狛犬が大きくてびっくりします。
不思議におもっていたのですが、帰り道、真正面がJR鹿児島本線なのに気づき、納得しました。社殿本体のサイズはそこまでなくても、鳥居と狛犬がでかいと遠くからもよくみえます。なるほど、かんがえましたね……。
ここで、足を伸ばして梅谷寺にお参りしました。9月17日が千手観音の開帳日だそうで、10日はやかったですね……。
歩くまえからなんとなく怪しいなとはおもってたのですが、やっぱり踏切なんてないじゃないですか……。国土地理院さん、しっかりして……(泣)
この時点で、残すは「天降天神社」と福津市八並の「的原宮」の2社のみ。
今回は至るところでひどい目に遭ったからな……。
おれを歓迎してない感満載だぜ……。
さすがに残り2社なら……。さっさと終わって事務所に行こう。
googleマップが行き先を示してくれないため、地理院地図だけを頼りに登ります。
また、田んぼのあぜ道みたいなところを歩かされ、しまいには、道が途切れました。
社殿はみえています。
イノシシやシカの踏み跡を発見し、いちおう人間ですが真似をして、よじ登ってみました。
なんとか社殿にたどりつきました。
残るは、福津市八並の「的原宮」のみ。地理院地図にある道を、ひたすら歩きます。
上をオーバーパスしているのは、国道3号です。
鉄板でできた壁でふさがれ、行き止まりです。道がなくなっています。
では国道3号はどうかと国道にでてみました。
こんなひっきりなしに車が通っているヒトケタ国道のせまーい路側帯をあるく度胸はありません。
10分以上かけて元の道まで戻り、県道とおもえぬ離合困難な道を、てくてく歩きます。
当初想定した時間をこの時点で大幅に超過しています。午後からの仕事に間に合わなかったらどうしようとおもう反面、意地になってきました。
どんだけ歓迎してないか知らんが意地でも顔を見に行ってやる( 一一)!
福津市八並の「的原宮」にたどりつきました。途中で水筒に詰めたコーヒーがなくなり、打ちっ放しゴルフ練習場含めて寄り道し、自販機をさがしてもどこにもありません。
普通に歩いて、かるく頭痛がしています。気温は25度前後なので汗びっちゃりというわけではないのですが、のどが渇くと、つらいですね……。
的原神社にまつられる庚申塔 福岡県福津市八並 - 日々の”楽しい”をみつけるブログ
的原神社境内にあった庚申塔については、こちらをご参照ください【2022.9.8追記】
西鉄バス「白水峠」バス停までたどり着いて、本日は終了です。ここから知人事務所までバスで戻りました。
なんと10.4km、3時間以上歩きました。久しぶりの鍛錬遠足でした。
夕焼けと月。
帰りみち、西鉄宮の陣駅から高良大社と月と夕焼けを1枚撮影してみました。
西鉄甘木駅に帰着して、駐輪場から1枚。たった40分くらいで、すっかり日が暮れました。はやいものですね……。
かゆいカユイかゆい痒い(>_<)
駅前のスーパーでお惣菜を買って、家に帰りつきました。お惣菜を冷蔵庫にいれ、カバンを整理したあと、着ていった服を脱いで洗濯し、そのまま風呂にはいろうとしたら、ポト、と音がします。みると、虫が転がっていました。
玄関から外に放り出すまえに匂いをかぐと、カメムシと違う生ぐささがあります。
午後、事務所で「なまぐさい」と言われたのは、どうやらこいつのせいだったようです。
知人事務所に着くと、事務所の女性のかたが「なんかにおいません?」と言います。
「線香臭い?ごめん」
「いえ、東洋のかおりは前から気づいてたんで、悪い匂いとはおもってないから気にはしないんですけど、なんか背中が生ぐさいですよね」
「そういやかゆいんよね。虫にかまれたんかな」
「きょうもまたどっか行ったんですか」(iPhoneの画像とGPSログをみせる)「しょちょーこのじーさんどーにかしてくださいよ。朝からハイキングとかしてますよこのじじい。さっき化粧なおしたばっかりなんに、なんで笑わせるんですかもうやめてくださいよ。ヤバいよもー(ぎゃははははは)」
私の横に近づいてきて、
「なんか居ますよえりに。なにこれ、虫?ぎゃーーーー(>_<)」
力加減をまちがえて虫を自分でつぶしてしまったらしく、お手洗いに猛ダッシュしていきました。
きょうは、こんな道がないところを歩かされるとは、おもってませんでしたからね……。