松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

4月10日の日録

クルミっ子

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3月末までお世話になった仕事場の最終日、私以外の退職される方はご挨拶にお菓子を準備されていました。最後のあたりは仕事場と家とスーパーしか往復していなかったので、なにも買っていません。

「4月になってから持参するのでなにがよいか?」と訊くと「クルミっ子」と言われたのでお取り寄せを頼みました。

多めに注文して、1箱神棚にお供えします。

そのままでは食べられませんから、うち1つ取り出して、供物敷きをして皿にのせてお供えしました。

お供えと拝礼

本職でもなんでもない人間が余計なことを書くのもあれかとおもったのですが、逆に本職でないから書ける部分もあるのかな、とおもって書くことにします。

お供え

神饌 - Wikipedia

2015年現在では、1871年(明治4年)に打ち出された祭式次第に準拠した生饌と呼ばれる、素材そのものを献供する丸物神饌が一般的になったが、それ以前には熟饌とよばれる、調理や加工を行った、日常生活における食文化の影響が窺えるものも神饌として献供されていた。

「神道」というより「神社本庁教的には」と前置きするべきなのですが、お供え物の優先順位は、

(1)米

 ア 白米、玄米

 イ めし

 ウ 稲穂

(2)米加工品

 ア 酒(にごり、清酒)

 イ つき餅

 ウ 練り餅(ちまきetc)

(3)その他穀類

 ア 大豆、小豆

 イ 麦

(4)穀類の加工品

 ア ビール

 イ 納豆、豆腐

 ウ そうめん、うどん

(5)魚貝

 ア 生のお魚・貝(海魚→川魚→貝)

 イ 塩漬のお魚・貝(海魚→川魚→貝)

 ウ 干したお魚・貝(海魚→川魚→貝)

(6)鳥(生→塩→干)※肉、卵とも

 ア 野鳥・山鳥(鳩、ニワトリetc)

 イ 水鳥(鴨etc)

(7)※獣肉 特殊な場合のみ。原則忌避

(8)野菜

 ア 海藻(生→塩→干)

  a 昆布

  b ワカメ、その他の海藻

 イ 野菜(生→塩→干)

  a 甘菜(あまり手をいれずに食べられる。

    いも、にんじん、ごぼう、きゅうり、なす、れんこん、はくさいetc)

  b 辛菜(辛味やにおいのあるもの。

    だいこん、わさび、にんにく、しょうが、せり、春菊etc)

  c 苦菜(あく抜きしないと食えないもの。

    ゆりね、ふき、たけのこ、きのこetc)

(9)果実

 ア 生のみかん、りんご、果物全般

 イ 干し柿、焼き栗、ドライフルーツ

(10)和洋菓子(まんじゅう、チョコ、ようかんetc)

(11)し好品・装飾品(たばこ、仁丹、おもちゃ、髪飾りetc)

(12)調味料(塩、みそ、しょうゆ、酢etc)

(13)水

(14)花(生花→造花)

今回お供えしているものは赤で色分けしました。

あらためて書き出してみると、基本的に人の手を加えれば加えるほど「下」としていることに気づきます。保存がきくものも「下」です。生鮮・希少・重要なものが上位です。それに、海でとれるもののほうが陸より上位という時点で、日本民族の支配層は海の王だったことがわかります。

お好み焼きとかは論外かもしれません。ソースも複数の原料でつくっていますし、メリケン粉に具材を入れてコネコネしてさらに焼いて、ソース塗って食うわけですから……。

モダン焼きとか広島焼なんていよいよどこにあてはめるか混迷のきわみとなるでしょう。

以前、パンはどこか?と神職と議論したことがあります。「アンパンは菓子パンだろうが、食パンは主食じゃないのか」、つまり(4)なのか(10)なのかとやったわけです。結果は(10)ではないか、ということになりました。

いまはもっと問題は複雑です。なんせ「米粉パン」なんてもんがあります。

1884年(明治17年)に旧儀復興の命を明治天皇が発して、ふるい様式が伝わっている神社は、それを優先することが許されるようになりました。その神社に伝わるふるい様式に従うのを「特殊神饌」と呼んで区別します。

むかしこの本を読むまで、明治維新で仏教の影響を排除した「神道」を確立するため、徹底的な文化破壊が行われたことに気づきませんでした。

むかしからある「神道」と神職が所属する「神社本庁教(=国家神道)」は、別物とかかって眺めたほうがよい。そう考えるに至り、むかしの資料を調べていて感じる違和感が氷解したのをおぼえています。

拝礼

婦人礼法の心得 : 文部省制定 - 国立国会図書館デジタルコレクション

国立国会図書館オンライン | National Diet Library Online

二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼)も、昭和初期に文部省が学校で教える礼法として決めたものが、戦後、神社本庁教により一般化したもので、意外と歴史はありません。 

二礼二拍手一礼 - Wikipedia

神を拝するには、容儀を正し、手を清め、神前に進み、適当な処でとどまる。再拝、拍手二を行ふか又は拝を行ふ。前後に揖をする。
拝は上体を深く(約四十五度)前に傾けて後、徐に元の姿勢に復する。揖は上体を稍々浅く(約十五度)前に傾ける。
再拝、拍手二の後に一拝を加へることもある。

(1)帽子・外套・襟巻をぬいで、お手々をきよめて、神前に進み出ましょう。

(2)まず15度のおじぎをします。(揖:ゆう。ごあいさつのこと)

(3)2回、45度のおじぎをします。身体を元に戻すのはゆっくりと。(拝)

(4)手を2回、ぱん、ぱん、とたたきます。(拍手)

(5)1回、45度のおじぎをします。(拝)

(6)さいごにもういちど15度のおじぎをします(揖)

というわけです。

戦後、神社本庁教やその傘下の神職の手で細かくいじくり倒されていくのですが、基本的に神社に行ってなにも制札に例示がなければ、これで充分だとおもっています。

キッチンを片付ける

3月末で有期雇用契約が満了し、最初の1週間であらかた行きたかったところにも行けましたので、今日は家でキッチンを片付けました。

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近所のホームセンターで水切りラックを購入し、シンク周辺を整理します。

あまりまじめに掃除をしてこなかったせいか、いろいろと汚れがこびりついているもので、洗剤をつけてゴシゴシこするだけでも、なかなかよい運動になりました。