松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

「メグレ警視」シリーズ1

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Maigret: Series 1 & 2 [Region 2]
 

 ローワン・アトキンソンの「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」をamazonプライムビデオで視聴し終わり、なにげに「メグレ警視」を引き続いて視聴しました。

これまで50年近く生きてきたわけですが、じつはメグレ警視の原作を読んだことがありません。ポリシーとして読まなかったというより、こういう面白い話だと知っていれば、読んでいたはずです。

2話構成となっており、第1話は、妻と母親の溺愛に潰された男の話、第2話は、強盗犯に人生を狂わされた夫婦の話です。

で。

あまり書くとネタバレになるのでさらりと書きますが、強盗犯グループのなかに妊婦がおり、産気づいて出産してしまいます。富農を3軒も金目当てで斬殺しており、極刑からは逃れられません。

メグレさん、なんとその生まれたばかりの赤ん坊を、強盗犯に夫を殺された未亡人に「子供さん欲しがっているなら養子にしたらどうか」と持ち掛けます。

さすがにこれはあり得るのか?と最後の最後に絶句してしまいました。

氷点 - Wikipedia

昭和21年(1946年)、旭川市在住の医師辻口啓造は、妻の夏枝が村井靖夫と密会中に、佐石土雄によって3歳の娘ルリ子を殺される不幸に遭う。啓造は夏枝を詰問することもできず、内に妬心を秘める。ルリ子の代わりに女の子が欲しいとねだる夏枝に対し、啓造はそれとは知らせずに殺人犯佐石の娘とされる幼い女の子を引き取る。女の子は陽子と名付けられ、夏枝の愛情を受けて明るく素直に育つ。
陽子が小学1年生になったある日、夏枝は書斎で啓造の書きかけの手紙を見付け、その内容から陽子が佐石の娘であることを知る。夏枝は陽子の首に手をかけるが、かろうじて思いとどまる。しかし、もはや陽子に素直な愛情を注ぐことが出来なくなり、給食費を渡さない、答辞を書いた奉書紙を白紙に擦り替えるなどの意地悪をするようになる。一方の陽子は、自分が辻口夫妻の実の娘ではないことを悟り、心に傷を負いながらも明るく生きようとする。

ダンナを殺した犯人の子を、その被害者に育てさせる。これ、氷点と同じ構図なんですよね。バレない自信があるのか、子は子、親は親が徹底している国民性なのか……。

それにしても、寡黙な演技が渋い、そして剣襟のシングルの三つ揃えがかっこいい。映像もシックだし、ローワン・アトキンソンのすごさを味わうことができます。

これから、シリーズ2(全2話)も視聴させていただこうと思います。