松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

2024年8月2日(金)の日録。

まさか雑談のメモ(1)

きちんと筋道たててまとめる気力がないため、7月27日と28日に知人と行った雑談の記憶にある範囲を記します。裏をとる作業を省いているため内容は保証しません。

ボランティアの話のつづき

2024年7月21日(日)の日録。 - 松村かえるの「かえるのねどこ」

「ボランティアの話を書いてから、なにやら奇妙なことを書いているかのような質問をうけることがあります」

「どこが奇妙なんだろう。社会福祉法は1951年、吉田内閣だから自由党保守本流の時代に成立してます。吉田茂にしても岸信介にしても、アメリカが日本統治につごうがよい人物として支援した人間が総理大臣になって、宗主国の代理統治をさせていた時代です。片山哲さんをはじめ、GHQの言いなりすらままならなかったかたは、昭電疑獄やらなにやらで潰されました。そういう時代の産物なんです」

「私たちは多少でも政治学をかじってるからそういう発想があるけど、どうもね、ボランティアという発想はアメリカが宗主国として押しつけてきたものというイメージがないんですよ。憲法9条とかと一緒で、熱心にやってるのはいまでいう左翼のみなさんじゃないですか。ああいうイメージがついちゃってるのね」

ロータリーは人道的な奉仕を行い、すべての職業において高度の道徳的水準を守ることを奨励し、世界においては、親善と平和の確立に寄与することを指向した、事業及び専門職務に携わる指導者が世界的に連携した団体である。

ロータリークラブ - Wikipedia

ライオンズクラブ(英: Lions Club)は、ボランティア活動を目的として結成された国際的な民間団体である。その本部は「ライオンズクラブ国際協会」といい、アメリカ合衆国に所在している。

ライオンズクラブ - Wikipedia 

「は?とんでもない。ロータリークラブやライオンズクラブをはじめ、企業経営者や文化人は社会的名士・名望家として地域・社会・業界に奉仕活動をするってのが、もともとあるんです。日本はイメージ的に担い手が分断されちゃってるけど、あれを上流階級がやるか一般庶民もやるかの違いなんですよ。だから地域福祉の担い手はまずその地域の住民であり、それを補助する事業を社会福祉協議会は行う、という建付けになってるんです。ロータリーやライオンズでいう事務局とかスタッフなんですよ社協の建付けって」

「憲法9条を守れと言っているひとは、いまや左翼と言われるひとたちじゃないですか。こういうひとたちが担い手になっちゃってるから、自民党を支持している社会的名士・名望家の集まりであるロータリーやライオンズとほんらい同じ位置づけという理解ができなくなっちゃうんです」

「たとえば憲法9条って、小室直樹先生の言うとおり「日本とはもう戦争したくないあの国はとんでもない」という考えがあって宗主国側がねじ込んできたもので、それを丸呑みして生き延びたのはもともと保守政党ですからね。自主憲法の制定とか言ってるけど、それを言っている連中の先輩方が、率先して潰されたくなくて保身のために受け入れた。宗主国に嫌われたら政治家生命があやうい時代とはいえ、さきに国を売ったのは誰か?」

審議過程での第9条への反対
1946年(昭和21年)の憲法改正審議で、日本共産党の野坂参三衆議院議員は自衛戦争と侵略戦争を分けた上で、「自衛権を放棄すれば民族の独立を危くする」と第9条に反対し、結局、共産党は議決にも賛成しなかった。

日本国憲法第9条 - Wikipedia

9条に当時反対したの共産党ですからね。野坂参三さんって山口の萩です、いまの萩高校出身です。「自衛権放棄は民族の独立を危うくする」って、宗主国がキモのキモを取り上げようとしているのを見抜いていた。さすがです。ほかの腰抜けは敗戦国の政治家として宗主国の言いなりだったのに、なぜかその子や孫が議員を世襲して、自主憲法の制定とか言ってるから、さいあく宗主国と一戦交えてでも真の独立国家になる根性あるのか?ほんとにその覚悟キメてんの?と思っちゃう。そんな覚悟あるわけないじゃないですか。だから本当の意味で自民党は保守政党ではないんです。財界の犬&従米媚米集団でしかない」

当時はアメリカナイゼーションの受け入れ最前線。なんでも受け入れをなぜか「保守政党」と名乗る連中がやって、そのなかでも大派閥を率いたのがアメリカに気に入られた吉田や岸だったというねじれが重要なんですよ。これがわからないと自民党という怪物は理解できない。そして田中角栄先生がロッキード事件で潰されたのも、LOOPY鳩山があんなふうになったのも、従米媚米路線から逸れようとしたからだという点も、わかっとかないといけない」

「いまにして思えば、小沢一郎先生とかが言っていた二大政党制もアメリカナイゼーションの最たるものなんですよね。小選挙区メインで二大政党制。ただ、それでは小政党が生き残れないからヨーロッパチラ見して比例代表「並立制」にした」

「ボランティアって、いまは上っ面というか「行政による無償奉仕の押しつけ、公務員ただ労働の言い換え、うまく国民おだてて無償動員」のことになっちゃってますね。そうじゃないんだよ、と。この地域、この社会、この業界に住んでいる以上、これからも永続して成立させるために互いに助け合うべきものはあるよね?という話なんです。奉仕をつのり、奉仕しただけ社会からの見返りがあってもいい。お互いが助け合わなきゃ世のなか持たないよ?どうする?という問いかけと、みんなのために頑張ったことは評価しなきゃ、という機運」

「たとえば志願兵、これもボランティアなんですよ。military volunteer。ハリウッド映画、こういうの好きでしょ?どっかの宇宙人が攻め込んできて、敵の円盤に特攻とかね。日ごろから、尊い行為だとああやって刷り込んでるんです。日本はたいてい、現代映画は生きて戻ってきちゃう。ゴジラだって神木隆之介戻ってきちゃうし。お星さまになってみんなから拝まれるラストってなかなかないです。たしかにハリウッドをつかってこういう国民を求めていますという刷り込みをやる国は好きじゃないし、外国にアメリカ人ってすごいなー勇敢だなーと思わせるように作るのは嘘くさいったらありゃしないと思うけど、最終的にはあれなんです」

「その理想を尊いと思って受け入れるかどうかなんだよね。なんだかんだ言って日本は「正直者は馬鹿を見る」国です。土壌として根付きにくい。それでもボランティアという発想をしぶしぶでも受け入れたなら、尊い者にはできうる範囲で最大の恩典が与えられる部分もしっかりやらなきゃいけない。ところがそういう教育も政治もやってない。タダ働きの美称くらいに思っちゃってる」

「そういうところが嫌い」

「僕も嫌い。なんでこう中途半端なのかなと嫌になる」

 

「鎮宅霊符神」

2024年7月26日(金)の日録。 - 松村かえるの「かえるのねどこ」

先日なにやら得体のしれないおまじないを書いたところ、LINEで質問が来たので補足をしておきます。

鎮宅霊符神 : 天下無比福寿必得 - 国立国会図書館デジタルコレクション

大正元年、山岸乾順(金華山人)師が「鎮宅霊符神」という本を出版されています。なんどか復刻されていますが、大正元年版が国立国会図書館デジタルコレクションで無償公開されていますので、わざわざ買う必要はありません。

先日紹介した祈祷文は、この「鎮宅霊符神」に載っているものです。

この本が素晴らしい(すごい)のは、仏式、神式、陰陽道(中華)式ほか、妙見さまや鎮宅霊符を様々な宗教・占い師・拝み屋がどう祀っていたかが書かれていることです。私はこの本をはぐり、暗記すれば2分かからず唱えられるものを選んで神棚に毎日唱えています(=先日書いたもの)が、神式で祝詞をとなえたい、仏式でやりたいというひとは、それぞれを選んで書いてあることを実行すればよいわけです。

明治に神仏分離で復古神道なるものが隆盛し、聖徳太子以来仏教の支配下に置かれてきた神職がルサンチマンを爆発させ、文化大革命なみの文化破壊活動を引き起こしました。その末裔はいまも神社本庁教として、破壊者のくせに保守本流を名乗り居座り続けています。

隔離7日目 - 松村かえるの「かえるのねどこ」

もとは同じ護符だったはずが伝言ゲームの失敗から様々に伝わり、現代において別物として流布していることについて、以前触れました。この界隈はどれが正解不正解というものではありません。

おなじ信仰対象(神様・護符)をそれぞれの宗教のプロトコル(作法)で拝んでなんら違和感がない。

この「鎮宅霊符神」とのめぐり逢いがあって、宗教の見かたを習った気がします。逆に言えば、しょせん人間が神仏に通じるため作ったプロトコルなんてその程度のもの、ということを受け入れがたいひとには、この書物はあってはならない存在かもしれません。

藤崎孝教 著『天帝尊星霊符秘密集伝 : 一名・国乃宝』,天皇館,明43.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/760924 (参照 2024-08-02)

金華山人 編『鎮宅霊符神 : 天下無比福寿必得』,瑞祥書院,大正1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/909928 (参照 2024-08-02)

金華山人 編『鎮宅霊符神 : 天下無比福寿必得』,瑞祥書院,大正1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/909927 (参照 2024-08-02)

国立国会図書館デジタルコレクションで入手できるおまじないの基本文献を載せておきます。復刻本はamazonを検索するとわかりますが数千円~一万円はしますので、無料でPDFが手に入る時代……ありがたいですね。

 

「相場なんて」

youtu.be

はい。題名の元ネタは御存じ「♪人間なんてラララ~」でございます。

トルコリラと米ドルの為替相場の日足チャートです。

そっくりですね。

ところが月足チャートになるとがらりと様相が変わります。

私はトルコリラが10円切ってから参戦しました。

理由はかんたんで当時のドル相場が110円くらいでした。ドルを買うと110円分の下がりしろがあります。逆に、トルコリラはあと10円しか下がりしろがなく底値が見えていたからです。

政策金利50%のジャンク通貨がここまで低迷するとは、思ってもみませんでしたが……。

10万円で遊ぶと割り切って、のんびり自動売買をやっています。

現在の米ドル相場を月足で見るかぎり、まだ円安の流れはぶった切られていません。

とはいえ、トランプさんは過度の円安になれば日本に制裁すると以前から言っていますので、あと数か月のあいだが撤収戦となる可能性はたかいでしょう。円高に振れれば海外から見て日本株の旨味が減り日経平均も下がります。

しかし、トランプさんもどうせあと一期4年です。長期的には円安で日経平均は上昇、インフレで庶民は困窮という大きな流れが変わるとも思えません。

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国際情勢を反映して海外価格が上昇しているのに、円高に振れてgoldの国内価格は下落しています。円安ブーストがすっかり剥がれ落ちました。積立をつづけている側にしてみれば買える量が増えてありがたいかぎりなのですが、国際情勢さらにヤバくなって儲けを期待する倫理観の崩壊に、我ながら少々嫌気がさすのも事実です。

円安ブーストが、燃料も食い物も輸入だらけな庶民の生活を直撃しているとわかっていながら、その反面、海外マネーが流れ込み日経平均を押し上げ「うぇーい(/・ω・)/めざせ億万長者!」と喜んでいる投資家と五十歩百歩だなぁ。

笑えないなぁ、と思うことしきり。

我ながら因果なことやってますね……。

 

2日の記録。

今日ははやめに出かけないといけません。冷凍庫に眠っていたイカフライを揚げ、冷凍ちゃんぽん+もやしで朝食をつくります。

食中毒が怖いので出かける直前に昼弁当は電子レンジで解凍することにしました。