松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

広島交響楽団 第437回定期演奏会

第437回定期演奏会 | 広島交響楽団

広島交響楽団 第437回定期演奏会
日時:2024年1月20日(土)15:00開演(14:00開場)
会場:広島文化学園HBGホール
[出演] 
指揮:秋山和慶
トロンボーン:中川英二郎
女声コーラス:東京オペラシンガーズ
管弦楽:広島交響楽団
[曲目]
藤倉大:トロンボーン協奏曲「Vast Ocean Ⅱ」(広響委嘱・世界初演)
(休憩)
ホルスト(生誕150周年):組曲「惑星」作品32
[ソリストのアンコール]
「Fly Me to the Moon」

秋山さんで「惑星」を聴くのは、2022年7月、神戸国際会館での大フィルとの演奏以来です。

大阪フィルハーモニー交響楽団 神戸特別演奏会 - 松村かえるの「かえるのねどこ」

しょうじき、好きな曲ではあるもののあまり講釈垂れるほどのうんちくは持ち合わせていません。文章として書ける内容は以前の大フィルのものからなにも進歩していませんので、お読みでないかたは上記をお読みいただけたらと思います。

今回気づいたのは、崔文洙さんがコンマスだった2022年の大フィルとの演奏で感じた勢いというか前進力とは違う雰囲気があることです。秋山さんの解析や分析のすごさに、どことなく徳永さんの浪花節というかロマンティックさが加わります。うまく情感がのらないと伝わらない「金星」の可憐さにおもわず聴き入ります。「土星」も神秘的です。

私の好きな「天王星」は、親分の魔法使いはいよいよケツデカのでっぷり肥満体型となり、子分たちに模範演技をするため「よいしょっ!」と重量級の身体を引きずって飛び回ります。大フィルのときも、ドスンドスンと動きまわる姿のユーモラスさに「ああ、やっぱり名曲だなぁ」としみじみ感じたものでしたが、今回はテンポが少し遅くなったぶん、さらに親分がいい意味でデブになりました。

https://x.com/hirokyo_info/status/1748283732606533644?s=20

1月21日から1週間、今日の演奏を広響さんが配信するとのこと。「木星」のような有名曲ばかり日が当たりがちですが、どれも性格が違う名曲ばかり。7曲聴いていちばん面白そうなものを見つけるのも一興かと思います。

なお、個人的には「天王星」「金星」「海王星」の順でお気に入りです。

最初の1曲目は藤倉大さんの曲で、改訂初演とのこと。はじめて聴く曲なので皆目見当がつきませんが、舞台がこの世ではなさげ(休憩時間に読んだ本人解説では「ソラリス」に出てくる「海」とのこと)なのは感じます。

初演曲のあと、中川さんがアンコール曲に選んだのは「Fly Me to the Moon」。なんとも純文学な世界から、いきなりこれか、という気もしましたが、チャーミングです。

宇宙がテーマでも、こっちは

月につれてって=夢見心地にさせて=私にチューしてっ!( ♥︎ᴗ♥︎ )

というカワイイお姉ちゃんが主人公。聴き惚れます。

定期演奏会 | 広島交響楽団

次回の広響さん詣では、6月に行ければいいなぁ、という感じです。たぶんどうにかなるでしょうが……。