大きい地図・ルート検索 ( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI )
光岡八幡宮 大楠
大気汚染に強く、葉を広げ大きく根を張る生命力あふれる「楠の木」は宗像市のシンボルの木として指定されています。実は「宗像ユリックス」の名前もそこから来ています。
この光岡八幡宮の楠の木は八幡宮境内にある周囲9.2m、高さ28.6mの大木です。福岡県の天然記念物に指定されており、今宗像市内にある人気のパワースポットの一つとして訪れる人が年々増えています。
光岡八幡宮(光岡神社)の境内に福岡県の天然記念物になっている大楠があり、最近パワースポットの地として人気があるようです。
奥 聖(おく ひじり)さんという写真家が『聖なる光』という写真集を出されて、この光岡八幡宮が写っているそうです。
そこには「神の光」という、不思議な光が写っており、それ以来ここがパワースポットの地として注目されるようになったようです。
なにかのおりにパワースポットとして新聞かなにかに載っているのはみていましたが、それきりになっていたお宮さんです。
神社参道と隣の薬師堂のあいだに駐車場場が整備されています。薬師堂の裏手に車を停め、参道途中から合流できますが、いちど市道にでて正面から入りなおすほうが雰囲気を味わえます。
撮影技術がないためうまく撮れていませんが、味のある雰囲気です。
石祠や庚申塔が並んでいます(奥はお手洗いの遺構でした)。
彼岸花の先には、境内社の「稲荷社」があります。
福岡県神社誌には記載がありません。戦後、境内に移設されたものでしょうか。
二の鳥居につづく石段のあたりも、よく整備されています。
天満宮が祀られています。
二の鳥居を正面から撮影すると、ちょうど拝殿まで一直線なのがわかります。
理解をたすけるため、いちど境内の社殿と境内社、御神木の配置について、図にしておきます。
二の鳥居を過ぎ、社殿正面向かって左の隅に、石祠が2つ並んでいます。事前に調べた情報では、このどちらかが祇園社で、もう一方は豊前坊(高住神社)であるとのこと。現地に来ればわかるだろうとおもいましたが、よくわかりません。いちおう画像左手が、石祠を拝謁した勘で、祇園社っぽい、とは感じます。
社殿正面向かって右奥に4つ石祠が並んでおり、おそらくはこれが福岡県神社誌にある境内社(大己貴神社、天満神社、徳満神社、疫神社)だろうとおもわれるのですが、なんと一つは石祠なのに石がボロボロに崩れています。手で触ると、石なのにシロアリが木を食った跡のようにボロボロです。これはいったい……。
御神木の横に、境内社とおぼしき石祠となにかの痕跡があります。
なんといってもこの神社で有名なのは、県の天然記念物に指定されたこのクスノキです。
石段があるので裏側にあがれるのかとおもったら、樹根保護のため立ち入り禁止となっていました。
なにをどうしたらこうなるのかとかんがえてしまう迫力です。
iPhoneの広角レンズの使い方がへたくそなので周囲がゆがんでいますが、全景はこんな感じです。
光岡八幡宮の大樟
福岡県指定天然記念物
指定年月日 昭和31年7月21日
クスノキ科クスノキは暖地に野生する常緑喬木で、日本に産する樹木中最大のものです。病虫害が少なくて生育しやすく、寿命も長いので巨木も多く、宗像市内に天然記念物に指定されているクスノキが他に二本あります。宗像市の〝市の木”もクスノキです。
本樹は、目通周囲7.0m、高さ29.5m、枝下5.1m、枝張り東18m、西24m、南22.5m、北19.5mで、地上8m付近までは幹がまるく、凹凸も少なくて見映えし、その上部は三大支幹に分岐して大きく枝を張っており、樹勢は盛んです。
当八幡宮境内には古木が多く、クスノキも他に数本あり、カゴノキ、ムクノキ、イチョウなどの大木もあります。
社殿正面(拝殿)には、鳩文字の「八幡宮」の扁額があります。
境内社とクスノキで境内に幅がなく、広角で撮影せざるを得ないため少々ゆがんでいますが、社殿全景はこんな感じです。縦長の拝殿に、渡り、本殿と、黒田藩領でよくみかける様式です。
拝殿内の扁額も、これまた立派です。
誉田天皇東宮にて未御位に即せ玉はざる時此所へ御遊軍ましまして御車を駐め玉ひたる其陣迹に御社を建てしと云ふ、
クスノキや境内・社殿の立派さばかり書いてきましたが、この神社のキモは、福岡県神社誌のこの一文にあります。即位するまえの応神天皇がこの地に来訪したというわけで、少なくともこの時代までは、九州(筑紫)の大王であったということがわかるわけです。
まさか大和の大王を偽称して九州で偉そうにして歩く?それはね……。
福岡県神社誌:上巻164頁
[社名(御祭神)]八幡宮(神功皇后、誉田天皇、武内大臣、闇龗神、市杵嶋姫命、素盞嗚尊)
[社格]村社
[住所]宗像郡南郷村大字光岡字辻ノ園
[由緒]創立不詳、誉田天皇東宮にて未御位に即せ玉はざる時此所へ御遊軍ましまして御車を駐め玉ひたる其陣迹に御社を建てしと云ふ、明治五年十一月三日村社に被定。
祭神闇龗神は同大字字原無格社貴船神社、同大字字大田無格社貴船神社、同大字字損田無格社貴船神社として祭神市杵嶋姫命は同大字字原無格社市杵島神社として祭神素盞嗚尊は字下原無格社須賀神社として祭祀ありしを大正元年十月三十一日合併許可。
[境内社(御祭神)]大己貴神社、天満神社、徳満神社、疫神社
[摂社(御祭神)]記載なし。
[末社(御祭神)]記載なし。
(2022.09.26訪問)
訪問当日の様子はこちらに掲載しています。