松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

原田哲男チェロコンサート Vol.18 福岡公演

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原田哲男チェロコンサート Vol.18 福岡公演

日時:2023年6月18日(日)14:00開演(開場13:30)
会場:九州キリスト教会館

[出演]

チェロ:原田哲男

[曲目]

バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調

レーガー:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調

シベリウス:無伴奏チェロのための主題と変奏 ニ短調 他

[アンコール]

バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調から第6曲「ジーグ」

約1時間ほどの演奏会でした。

これまで足を運んだことがない会場でしたが、すぐに場所はわかりました。

会場にはいり、全席自由席ということなので、熱心なお客さんの邪魔にならぬよう、なるべく後方に陣取ります。

ステージにある「ego sum resurrectio et vita(わたしは復活であり、いのちである)」というのは聖書(ヨハネの福音書)のことばで「ego sum resurrectio et vita qui credit in me et si mortuus fuerit vivet(わたしは復活であり、いのちである。わたしを信じる者はたとえ死んでも生きる)」というもの。

むかしある教会でこの意味がわからず周囲に質問すると、さすが偏差値30のボンクラ高校卒業だけあって教養ないなと憐れみをこめて「わたしをすくってくださいと南無阿弥陀仏とか南無大師遍照金剛とか拝むでしょう。仏教とキリスト教の死生観はことなるから厳密にはちがうけどね」としれっと言われたのをおもいだします。

バッハの無伴奏いがいは聴いたことがありません。

マックス・レーガーの「無伴奏」は、パッと聴くとバッハの本歌取りという感じですが、どうやって弾いているのか?なんの音が鳴っているのか?と途中からあたまがついていけません。

3 Suites for Solo Cello, Op.131c (Reger, Max) - IMSLP: Free Sheet Music PDF Download

興味があるかたは楽譜をながめてもらうとわかりますが、2曲目は重音だらけだし、3曲目は4声のフーガ……。パッと聴いてわからないはずです(50になろうかというおっさんが、自分のあたまと耳のわるさを白状してます)。

全体に感じる神経質さというか不安げな雰囲気は、1914年に作曲された作品ということも考慮しないといけないのかもしれません。1914年は第一次世界大戦開戦の年です。

3曲目のシベリウス、ところどころに冬の情景があらわれます。晩年になるほど具体的なイメージから遠ざかり抽象度が増してきたという印象があるため、もしかして相当若いころの作品ではないかと調べてみると、1887年、22歳のときの作品とのこと。クレルヴォ交響曲よりもずっと前、ヘルシンキ音楽院の学生だったころです。すごい。