仕組債で泣くひとがまた増えるのか。
高齢者をターゲットに難解な「仕組債」を売りつける――。これまで銀行や証券会社の収益源となりトラブルを続出させた金融界の悪しき商習慣が、わずかな冷却期間のうちに、ほんの少しの改革を施して再び販売されようとしている。
仕組み債は、本来プロや投資玄人向けの商品だが、アベノミクス以降、証券会社や大手行、そして低金利で収益源の枯渇にあえぐ地方銀行で高額の手数料が手っ取り早く稼げる主力商品として、販売体制が確立した。投資素人が軒並み損失を出した「金融商品」が大復活って本当か…?金融界が再開を目指す「仕組債ビジネス」のヤバすぎる闇(砂川 洋介) | マネー現代 | 講談社 (gendai.media)
これまで銀行や証券会社の収益源となりトラブルを続出させた仕組債の販売が復活しようとしている。
前編『投資素人を恐怖に叩き落した「金融商品」が再び大復活って本当か…?金融界が再開を目指す「仕組債ビジネス」のヤバすぎる闇』で紹介したように、仕組債に関して証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)に寄せられた相談・苦情は、2019年度が672件、2020年度が461件にも上る。‟情報弱者”は沈むしかないのか…⁉ 金融庁が過酷な「金融虐待」を放置するウラで、本当の「弱肉強食社会」が始まるヤバすぎる事情(砂川 洋介) | マネー現代 | 講談社 (gendai.media)
仕組債というものがあります。
かんたんに言えば為替や株などを組み合わせたデリバティブ商品で、高利をうたいますが、元本割れの保証がなく「退職金がすっからかんになった」
とか苦情が多い商品です。
むかしから証券会社が取り扱っていましたが、数年前から地銀が手数料かせぎに本格参入してくるようになりました。
証券会社という「株屋」は、もともと高リスク商品を客に売るノウハウ(それは苦情トラブル対応力ふくみます)があるのと、お客さんの側もリスキーなものを受け入れる素地(鈍感力?)があるため、問題が顕在化しにくかったのはたしかです。
ところが、手数料ほしさにやりはじめた地銀さんのばあい、ヤバい商品を売っているわりに苦情トラブル対応力に問題があります。そして顧客層もまさか地銀が高リスク商品を売りに来るという発想がありませんから、トラブルになりやすいのです。
で。
あまりに問題になりすぎたので、金融庁もさすがにこれ以上放置せざるを得なくなり、動いたことがあります。
銀行や証券会社から中途採用ばんばん採用して、金融庁には想像以上に裏も表も業界情報が筒抜けという話はありますから、まじめにやろうとはしているのでしょう。とはいえ、いかんせんいくら精鋭であってもマンパワーの問題がありますから、ほんとうにヤバいもの以外は見逃す姿勢なのは、今後もかわらないとおもわれます。
我々団塊ジュニア世代は、山一・拓銀・長信銀お父さんで、大蔵省の護送船団方式が崩壊し、金融業界がプロとしてリスクを負い、国民に可能なかぎりリスクを負わせない方法から、国民もリスクを負うべきだとする「貯蓄から投資へ」の流れを知っています。
これを世界のすう勢だのなんだのと御用学者・御用マスゴミが大々的に宣伝しすっかり世のなかの流れを変えてしまいました。ただ、そもそもプロのまえに餌として子羊(国民)を与える許可をしたのは誰か。日本国の大蔵省・財務省だよな?という点は、あたまの片隅でも記憶にとどめておくべきかとはおもいます。
いまさら歴史を巻き戻せるとはおもいませんが、どこからこの問題がはじまったかを理解していないと、対策のたてようがありません。
まぁ、ショバ営業を許可した胴元が、苦情が多くて取り締まらざるを得ないというのはね。いやはや。