過去に「神社めぐり」に掲載するため作成した文章です。現在ではリンク切れとなっている箇所や、すでに情報が古い部分もありますが、再取材はせず当時のまま掲載します(注記:2024.08.25)
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この鳥居をみた時点では、まさかこのあと社殿まで100m以上離れているとはおもいもしませんでした。
1940年(昭和15年)発行の地図と、現在のgoogleマップを並べてみます。
地図を見比べると、どうやらこの鳥居がある場所に、早良郡脇山村の村役場があったようです。
するとこの鳥居脇のお堂は、地域のどこかから移設されたものでしょうか?ガラス越しに拝謁させていただくと、「第32番札所」とあり、観音さまとお大師様が安置されています。
石段を登っていくと、脇山中公園という大きな公園に出ます。
公園からさらに幅広い石段が伸びており、その左脇には「脇山小学校開校の地」とあります。
明治23年 脇山村立脇山尋常小学校設立
昭和5年 現在の場所に新校舎が完成し移転
脇山小学校の沿革をしらべると、1890年に開校し、現在地に1930年に移転とありますから、どうやらこの石段を登ったところに、校舎があったようです。
石段を登りきると「慰霊碑」があります。
はて?神社は?とぐるりと見回すと、慰霊碑の横に参道があり、そのさきに社殿が見えます。
福岡県神社誌では、御祭神は「菅原神他三柱」とあり、現地にくればほかの御祭神についての案内板くらいあるのではないかとおもっていましたが、見当たりません。
なかなかに立派な神社です。
その後、帰宅してネットを調べてみると、菅原神、大山祇、五穀大神、猿田彦が祀られているとのこと。
神社裏手にあがれる道があるので少しだけ歩いてみましたが、どこに出るか不安になり引き返します。福岡県神社誌においては、無格社の場合、境内社は原則記載しないため、神社そのものの祭神に併せて、境内の祠や石碑で祀られている神様が並べて記載されていることがあります。
どこかに猿田彦碑や山神社の祠でもないかと探しましたが、もしかするとぜんぶ本殿にまとめられているのかもしれません。
境内すみの盛土のかたちからして、むかしは奉納相撲がおこなわれていたのかもしれません。
現在の脇山小学校をながめつつ、参道とはべつの階段をおりて、現地をあとにしました。
福岡県神社誌:下巻418頁
[社名(御祭神)]天満宮(菅原神、他三柱)
[社格]無格社
[住所]早良郡脇山村大字脇山字門戸口
[由緒]記載なし。
[境内社(御祭神)]記載なし。
(2023.04.01訪問)
訪問当日の様子はこちらに掲載しています。