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住職の居ないお寺を地元のかたが守っておられるようで、境内はきちんと掃き清められています。
日照山東漸寺
日照山東漸寺は天台宗比叡山派に属し、今より約1200年前、伝教大師(最澄)が開いた寺で、大師作の木像聖観世音菩薩を本尊とした由緒ある寺でしたが、いつからか観音堂だけが残り、筑前国観音三十三箇所や糖屋郡北郡新四国千人詣八十八箇所にも指定され、林光院と言う修験者が代々世話をしていた時代もある名刹です。このことは、江戸時代に青柳種信によって書かれた「筑前国続風土記拾遺」にも記されています。
しかし、聖観世音菩薩像は盗難に遭い今はなく、現在は昭和57年に湊地区の人々の浄財で造られた丈5尺の青銅造り観音菩薩像が奉納されています。
また、東漸寺境内にある薬師像については、磯崎鼻に祀られていた薬師堂が風波の侵食により海に落ちそうになったためここに移したものです。現在、東漸寺は無人なので、「東漸寺を守る会」が維持管理を行い、地区の老人会とともに守っています。
法要は1月17日、7月17日に福岡市博多区須崎の天台宗行願寺の善意により執り行われています。
筑前国中三十三霊場の由来
筑前国中三十三霊場になった由来は、元禄10年(1697)に福岡市の天台宗の修験者である臨昌院慈善法印と平山久助重勝5名にて国中の霊場を調べ、これに西国の霊場を移したことによります。つまり、慈善法印が霊場を選び定めたのが最初で、その後国中の巡礼者が多く参拝するようになったのです。
日照山東漸寺を守る会
こちらが磯崎鼻にあった薬師さまでしょうか。
観音堂内を拝謁させていただくと、じつに立派な観音さまが祀られていました。
(2022.06.03訪問)