松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

10月6日の日録

日録

小倉の知人事務所に出て今後の協議。

駐車場に車を置き、事務所に行く前に八坂神社にお参りしました。すっかり七五三ムードです。

七五三 - Wikipedia

天和元年11月15日(1681年12月24日)に館林城主である徳川徳松(江戸幕府第5代将軍である徳川綱吉の長男)の健康を祈って始まったとされる説が有力である。
現在では全国で盛んに行われているが、江戸期は関東圏における地方風俗であった。やがてこの儀式は京都、大阪でも行われるようになり、だんだんと全国に広まっていった。

むかし、神社の小遣い稼ぎに全国に普及したという話をきいたことがあります。

じっさい、子供のころ「七五三なんて町のもんがやること」でしたし、千歳あめというのがまさか棒飴のこととも知りませんでした。

一線を超える。

【なぜ?】火葬場で棺開け副葬品を勝手にゴミ袋に 葬祭業者怒り「やり直し利かない」市長は謝罪|FNNプライムオンライン

9月30日、茨城県つくば市は、2020年ごろから市営斎場の職員が葬儀業者から受け取った棺を火葬前に遺族に無断で開けて「副葬品」を取り出していたことを公表しました。

この日記はむかしの職業柄、公務員(とOB)のみなさんもみているので、アホが一線を超えた悪質事例として読んでほしいとおもいます。

お棺にいくら言っても10円玉や、アルミ箔の飾りを入れるひとがいます。金属は燃えるとガスになり、骨が変色します。薬やべっ甲のメガネ(の芯)でも、そうです。

チタンの人工骨とか、金歯銀歯はそういうことないんですけどね(溶けるだけ)。

だから、骨に色がつくものは前室でお棺のなかを参列者が見守るなかでチェックして、「これはだめ。あれもどけて」と本人たちに自分でつまみ出させるわけです。そして、参列者代表といっしょに押し込んで、ボタンをおしてもらう。

おそらく、このつまみ出させる過程で「なんでだ!どうしてダメなんだ!」と文句を言うひとが居たのでしょう。

で、もうめんどくさいから、自分たちで取り除ける。そしてそれを、葬儀屋に返却するようにした。文句言う参列者と会いたくないから。

燃やせないものは参列者に返却するもので、葬儀屋だってそんなもの貰っても扱いに困ります。葬儀屋は行政の手下ではありません。お金をいただいているお客様の代弁者にしかなりえない。だからこういうもめかたをする。

参列者との交渉がめんどうくさいからと、こじれたらより一層もめるほうに、もめるほうにオペレーションを持っていってしまっています。

関東の20万都市がこれでメシが食えたというのに驚きです。

けっしてこれをみて、下には下がいるんだ、あしたから手抜きしようとおもわず、こんなアホにはならないようにしよう、と教訓にされてください。

しかし、手順はすべてマニュアルを共有するものなんだが、決裁権者含めて、違和感だれも感じないんだろうか?じぶんがカネ払って依頼する側なら、違和感ありありになるはずなんだけどなぁ。

きょうも読書。

老人支配国家 日本の危機 (文春新書)

ここで見落としてならないのは、「世代間の問題」です。グローバリズムの恩恵を最も受けてきたのは、現在の高齢者、戦後のベビーブーマーの世代で、最も犠牲を強いられたのは、「先進国の若い世代」です。あくまで冗談めいた比喩ですが、死者が高齢者に集中しているのは、あたかも「グローバル化のなかで優遇されてきた高齢者を裁くために、神がウイルスを送り込んだ」と見えなくもありません。
ただその一方で、高齢者たちが、依然、力関係で優位にあることも示されました。全人口にロックダウンを強制して、低リスクの「若者」と「現役世代」に犠牲を強いることで、高リスクの「高齢者」の命を守ったからです。もちろん、「老人を敬う」のは、健全な社会の証なのですが。

この文節の前は、国内の産業構造が温存されていたドイツはしぶとく、EU成立後産業空洞化がすすみ崩壊していたフランスはまったくダメだったという話で、この文節のあと、アメリカは一部崩壊していたが、基本的にほとんどの州は優秀だった、という話につづいていきます。

全世界的に、若者が軽視された(高齢者の言い分がとおった)結果、出生率と生産力に将来多大な影響を及ぼす。今回被害を最小限に食い止めることに成功した日本の唯一の問題は、コロナによる深刻な少子化の進行というのが主な主張です。

人口ピラミッド|国立社会保障・人口問題研究所 (ipss.go.jp) 

てきとうに2035年とその50年前の1985年の人口ピラミッドを抜き出してみましたが、すでに円錐がいつ倒れるかわからない状況です。

図録▽ロシアの人口ピラミッド (sakura.ne.jp)

ソ連崩壊後の急速な少子化に対して、「ロシア政府はさまざまな施策を打ち出したが、当初は財政的支援や育児支援の整備等の具体的な施策を伴うことは無かった。その様相が代わったのは、ロシアが持続的経済成長を見せるようになって数年が経過した2005年・2006年のことである。プーチン大統領は年次教書において人口問題を大きく取り上げた。そしてそれに呼応して、2006年12月に育児手当等の増額が図られたとともに、出産・育児支援という形の所得再分配として「母親基金」と称する出生に対する大規模な給付制度が定められた。
「母親基金」は2人以上の子を持つ親に対し、住宅購入の費用・子どもの教育費・年金基金への積立のいずれかへの補助として25万ルーブル(120万円程度、当時)を支給するものとして創設された。

ある意味話題のロシアと比べてもこのとおりで、プ**ンですら育児手当+母親基金と頑張っているのです。

しかし、ロシアって性比をみればわかるとおり、兵隊だのなんだの、男が使い捨てられる社会です。女性の社会進出が日本より進んでいるという記事がむかしありましたが、逆で、男が足らないのですよ。彼の国は。

日本の男性諸氏、よかったですね。軍役のない日本に生まれて。

それにしても、自民党支持者のみなさん、いいんですか?

軍事費増額も重要だけど、こういうところで遅れをとってますよ?

図録▽年齢間の所得再分配の状況 (sakura.ne.jp)

人口ピラミッドの倒立をみればうすうすわかるとおり、再分配係数は年々悪化しています。高齢者が若者を搾取する構造は年々深刻になっているわけです。

これにさらに軍事費増税だのなんだのという話になれば、日本を対象とした投資は順次減らしていくべきかもしれません。