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宝満宮の境内扱いになっている山を登っていくと、社殿の屋根がみえます。
五穀神が祀られている頂上から、踏み跡をおりていくと、老松神社の境内です。
境内社の石祠が並んでいます。向かって右手の石祠には「神武天皇・孝明天皇」とあり、神武天皇と並んで明治天皇の父が祀られていました。
観音堂があります。がらん明神という神石があると案内板にありますが、中をのぞくことができませんでした。
ここでPDFファイルで持ち歩いている福岡県神社誌を確認し、驚きました。
なんとご祭神は、玉依姫、応神天皇、神功皇后です。
これ、宝満宮か八幡宮ではありませんか。
あとで調べてみると、もともとここは菅公が逗留(短期滞在&通過)した地であり、それを記念してまず老松宮が創建され、江戸時代に宝満宮も祀られるようになったとのこと。
さきに訪問した空港前3丁目の宝満宮は、福岡県神社誌の地名は「福岡市大字上臼井字宮ノ前」でした。この老松神社は「福岡市大字下臼井字宮山」です。おそらく、もとは上臼井村、下臼井村だったのでしょう。この山が両村にとって信仰の地であり、それぞれが宝満宮を建てたと考えられないでしょうか。
明治初年時点では全域が筑前福岡藩領であった。「旧高旧領取調帳」の記載によると、金隈村、立花寺村、上月隈村、下月隈村、雀居村、平尾村、青木村、上臼井村、下臼井村が存在。(9村)
やはり明治初年の時点では、席田郡(むしろだ)の上臼井村、下臼井村だったようです。
長い参道を下りて、社号標と鳥居を撮影してみました。
大辞林を検索すると、伽藍神という単語がみつかります。もともとこの老松神社は寺で、観音堂に安置された「がらん明神」は、その守護神という意味なのでしょうか?
福岡県神社誌:上巻81頁
[社名(御祭神)]老松神社(玉依姫命、応神天皇、神功皇后)
[社格]村社
[住所]福岡市大字下臼井字宮山
[境内社(御祭神)]記載なし。
[摂社(御祭神)]記載なし。
[末社(御祭神)]記載なし。
(2022.01.19訪問)