松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

北九州市門司区白野江 皇産霊神社


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皇産霊神社|神社の由来(HOME)

当神社は、日本の古典・古事記・日本書紀等の伝える天地造化の大神、高皇産巣日神、神産巣日神の二神大神を主祭神として皇産霊大神と尊称して奉祀する神社であります。
歴代皇紀、神皇正統記等、多くの神典に高皇産霊神は男神、神皇産霊神は女神に坐しまして、天之御中主大神(宇宙中心の神)の御発動による陰陽両面の御姿の神であります。

インターネットでたまに出てくる神社です。すでに由緒の時点で宗教っぽい感じがします。記紀は現皇室の正統性を主張するためにつくられた偽史書であり、金王朝を讃える北朝鮮の教科書と同程度のものにすぎません。

重要なのは、各地にのこる伝承であり、勝者による改ざん済みの歴史ではないのです。

この点に気づいているからこそ、神理教、金光教、天理教をはじめとする新宗教も、記紀といろいろちがう始原を説いているわけです。

ところが、おそるべきことに丸のみするところからはじまっています。どうもおかしい……。

いまのところ、私は、高皇産霊神が天照大神の亭主 高木大神であり、神皇産霊神は国常立命・大幡主(博多のお櫛田さん。大己貴命=大国主命の義父)であり、天之御中主は大幡主の姉だと考えています。要は、現皇室が台頭するまえに日本で活躍した英雄の扱いに困り、それこそ「祀り上げた」のが造化三神だという理解です。

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境内には七福神があり、海と太陽を拝むための遥拝所もあります。「ご先祖さまありがとうございます」「お天道さまありがとうございます」という立て看板の先には鉄柱があり、どうやらこれを天御柱と呼んでいるようです。

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神社のある場所からおりると、磐座が再現されています。

http://sisekib.kitahistory.net/kokuminami-sone.htm#1

案内板によれば、間島の磐座(古墳)を模したものであるとのことでした。

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かっぱさんもいっぱい居ます。
 

ひろい敷地になかなかのカオスぶりで、みていて頭が混乱してきました。さすがに由緒が書かれた案内板くらいあるだろうと探すと、なんと神社の入口にありました。

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もとは小倉北区の上富野にあったのを、遷座した……。

上富野といえば3号線沿いの松柏園ホテルとかがあるあの一帯だよね……。そう思って境内をふたたび探すと、正門(光陽門)の奉納者に、地元の冠婚葬祭事業者の創業者名がでかでかと彫られていました。

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株式会社サンレー |代表取締役会長 佐久間 進

宗教法人皇産禮神社 会長

株式会社サンレー | 経営理念

◆「SUNRAY(太陽の光)」 太陽のように常に明るく、健康で幸せな社会を目指す
「産霊」 天地や万物を生み育むという神道の「産霊(むすび)」への畏敬の念
◆「讃礼」 冠婚葬祭の基本である儀礼を讃える

あらためて奉賛者の名簿をみると、冠婚葬祭事業者がらみがずらりと並んでいます。

これ、実業家(もしくは彼が経営する企業)のMY神社ではないですか。

おそらく、なぜこの白野江・青浜の地に遷座したか、わかった気がします。

周防灘側から登る朝日を拝することができるこの場所こそ、MY神社にふさわしいとかんがえたのでしょう。

いやぁ、お金持ちはやることが違いますね……。

福岡県神社誌:記載なし(発見できず?)
[社名(御祭神)]?
[社格]?
[住所]?
[境内社(御祭神)]記載なし。
(2021.12.11訪問)