前日、小倉に出ました。用事のついでに、神棚のお札をいただこうと思っていたのですが、思い立った時刻があまりに遅く、八坂神社さんのお札しか入手できませんでした。
神棚のお札をいつ取り替えたか、Excel表で管理しています。帰宅して確認すると、ほとんどが300日以上経過しています。
やはりこれは、行かねばなるまい。思い立ったが吉日。
……ということで、下関・長府の忌宮神社さんと小倉北区の足立山妙見宮さんに、新しい御神札をいただきに行くことにしました。
どのくらい着心地が違うか比較検証のため、昨日と違い今日はわざと「ノンアイロンスーツ」というポリエステル100%の作業服を着て出かけることにしました。日曜日に背広着て目立ってどうする?という気もしましたが、どうせ小倉も下関も、知り合いに会う可能性はありません。
いつも停めさせていただいている西小倉駅近くの駐車場は、さすがに今日は使うのがはばかられたため、JR呼野駅に停めました。知人事務所に顔見知りの従業員が出勤していれば、ひと声かけておけば問題ないのですが、誰も出勤しない日は、警備会社を呼ばれかねません。
呼野駅に向かう途中、嘉麻市と田川市の境界付近、大橋ロータリーを過ぎ「坂谷うどん」にさしかかる辺りで、不審な車を発見しました。
目の前を走っている福岡ナンバーの赤い車なのですが、茶色のなにかを窓から放り投げます。最初は、窓からなにかがこぼれ落ちていると思ったのですが、対向車が居ないのを見はからってポンポン出てきますから、さすがに違います。
赤信号で停まって、転げてきたものを見ると、オロナミンCや栄養ドリンクによくある茶色のガラス瓶です。
おどろきました。
ガラス瓶を放り捨てながら走る馬鹿が居たとは。
これまで、ビールの空き缶を窓から放り捨てるトラック運転手や、ごみを袋ごと山に放る車など、ろくでもない馬鹿はいろいろ見てきましたが、ガラス瓶はあり得ません。
踏んだら車のタイヤがやられます。
ここには載せませんが、帰宅して、赤信号で後ろから撮影したナンバープレートを福岡県警にメールしておきました。
日曜日の朝ですから、前日どこかで呑み、市販の眠気覚ましドリンクを呑みながら、帰宅している途中だったのかもしれません。
川崎町のコメリがある交差点で左折してどこかに消えました。
そんなことがあっても、玄関先で背広を撮影してドアを施錠し、駐車場に移動して車に乗って70分で呼野駅に到着するのですから、ほんとうに八丁トンネルは画期的です。偉大すぎます。
JR下関駅からサンデン交通バスに乗って、「城下町長府」バス停で下車して5分も歩くと、忌宮神社・荒熊稲荷神社に到着します。
まずは荒熊稲荷神社にお参りします。
このなんとも言えない可愛らしい御神狐像と、久しぶりにご対面です。思わず頭をなでてしまいます。
拝殿のなかには祈願箱があり、今回も「相場大勝・商売繁昌」と用紙に書いて納めます。
忌宮神社は足利尊氏が天下取りを祈願した神社として有名です。元々の由来などは過去の「神社めぐり」で触れていますのでそちらをご覧いただくとして、私はこの神社はその配置から、神功皇后を祀る聖母宮であり、正面向かって右に玉垂命(高良社)、左に仁徳天皇(若宮社)を祀る、玉垂宮の一種でもあったと考えています。
ここで武内宿禰とされているのは、玉垂命のことではなかったかと考えていますが、確証はありません。今後も神社めぐりを気長にやっていけば、なにか証拠を見つけることもできるでしょう。
七五三参りの家族連れが多く見うけられました。御神鶏の数がすくないと思っていたのですが、どうやら餌をくれる年配のかたのところに集中していたようです。
長府から戻り、下関駅ビル(リピエ)にある ういろう屋さん「本多屋」さんで、神棚のお供えに「栗きんとん」と「ういろう」を購入しました。
今昔マップ on the web:時系列地形図閲覧サイト|埼玉大学教育学部 谷謙二(人文地理学研究室)
続いては、足立山妙見宮を訪問しました。「小倉駅入口」バス停から93番の路線バスに乗って、「妙見橋」バス停で下車します。
神社の公式ホームページでは「黒原1丁目」バス停からの経路を案内しているのですが、大正時代の地図にも記載があるとおり、こちらが表参道として元々機能していた道です。
「妙見橋」バス停から妙見宮まで歩いたGPSログを、地図に表示してみました。
タバコ屋さんの先に、お地蔵さんのお堂と、お大師さまのお堂があります。
お堂にはさまれた橋のさきに、妙見宮の鳥居と石段があります。けっこう長い石段なのでパスして、GPSログのとおり、車道を歩きました。
車道を歩く途中、企救半島(企救山地)を右手に、正面に下関・彦島が見えます。
石段を登ると奥の黄色枠に写っている鳥居に出ます。そこから黄色の矢印のほうに歩いて境内に入ることもできますし、車道側なら手前のオレンジから中に進入することができます。
和気清麻呂公がイノシシに乗った石像が出迎えてくれます。正面向かって右手が、妙見山・足立山に向かう登山路です。どう工夫しても石像が傾いて写りますから、ほんとうに傾いているのだと思います。
昨日もとおった参道を、1枚撮影してみました。今日はまだ社務所が開いている時間ということもあってか、七五三参りを済ませた家族連れや、犬の散歩をしているかたなど、いろいろなかたに出くわします。なかには登山帰りでしょうか、リュックサックを背負って、トイレを借りているかたもおられました。
ほかのかたが写りこむため神社社殿の撮影は控えました。
社務所で800円納めて神棚の御札を1体いただき、目的を済ませてから、境内のお稲荷さんや薬師堂に足を運びます。
背後に大学稲荷・高倉稲荷・玉姫稲荷の千本鳥居が建ち並ぶなか、薬師堂と地蔵堂があります。どちらも神社が管理するもので、ここは神仏習合なのです。
帰りは表参道の石段を下ることにしました。
参道の途中にも仏像が祀られています。
公式で最寄りバス停が「黒原1丁目」とされているため、表参道やその手前にあるお堂の数々に触れることなく、神社としての側面のみ眺めるかたが増えてしまう気がします。
このお宮さん、明治以前は平癒寺というお寺さんでもあった歴史があります。明治政府の神仏分離のあおりで神社専業となって現在に至るわけですが、古式の姿をもっとアピールしてもよいのではないか?という気がしています。