美風庵だより

幻の花 散りぬ一輪 冬日の中

負け組の遠吠え(5)

コロナの話題に触れると翌日のカウンタががくっと減るのであまり触れたくはないのですが、9月5日、小倉でこんなことがありました。

実際の知人のなかには、この日記(ブログ)を読んでいるひともいます。時々お世話になっている知人事務所の所長もそのひとりです。

正看の資格をとりに看護学校に入学したものの、ワクチン接種を拒否して病院の実習受け入れをどこからも断られた看護学生が、現在、就学時間外はここでバイトをしています。実習していないから正看はもらえず、学校は中退することになるでしょう。

ワクチン接種をうけて2日ほどロキソニン(解熱剤)呑んで寝ていた話を、所長から聞いたらしく、小倉で知人の事務所に入るなり「聞きましたよ!なんでワクチンなんか打ったんですか!馬鹿なことをして!」と叱られました(笑)

「松葉を煎じて飲むと、ワクチンの成分が体外に排出される」「早くしないと早死する」「お金持ってんでしょ買いに行くよ!」とのこと。よくよく話を聞くと、同じ看護学校で嫌々ながらワクチン接種を受け入れた学生さんたちに「刻み松葉の煎じ薬」をすすめて歩いたらしく「感謝された」「喜んでもらえた」と主張します。

黙って聞くふりをしていると、イベルメクチンを個人輸入できるサイトの話とか、どんどん反ワクチン教の教説がヒートアップしていきます。

しまいには「ワクチンで死んでも死にきれない。コロナで死ぬほうがよっぽどまし!」とまで主張します。目が点になるとはこのことです。

面倒になり「俺はもう、べつに夢もないし、妻もなし、子もなし。金があるうちに死ねれば万々歳。命があっても金がなければ死ぬよりつらい。2,3年後にワクチンで死ぬなら、金のあるうちに死ねるからそれも結構」と言うと、やっと黙りました。

看護学生という立場なら、はるかに私よりも現実や数字に触れているはずなのですが、こうも反ワクチン教をこじらせるものかと、驚いています。

【新型コロナウイルス感染症に対するイベルメクチンの医師主導治験】患者リクルートを目的としたコールセンターを設置しました|学校法人北里研究所

本治験は、イベルメクチンの新型コロナウイルス感染症に対する適応追加を目指して2020年9月より開始し、多くの方々のご支援のもとに実施しています。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の全国的な感染拡大にともなう医療逼迫の影響を受け、2021年6月時点の登録症例数は、予定の半数を超えたところです。こうした状況に鑑みて、本治験の早期終了を目指すために、東京都医師会の協力を得て、東京都内においてコールセンターを介する患者リクルートシステムの運用を開始しました。

新型コロナウイルス感染症に対するイベルメクチンの医師主導治験に関するお問い合わせについて|学校法人北里研究所

本治験は新型コロナウイルス感染症軽症患者に対する経口薬イベルメクチンの有効性を調査する目的で実施していることから、新型コロナウイルス感染症に罹患した軽症から中等症の一部の方を対象としています。新型コロナウイルス感染症に罹患していない方は対象となりません。

イベルメクチン発見者のおひざ元、北里研究所の治験で、これだけ毎日感染者が出ているのに治験が終わらないというのも妙な話だとおもったら、要するに「効きそうな範囲の患者さんがなかなか確保できない」と白状しているわけです。

北里大学 大村智記念研究所 感染制御研究センター

治験の結果が良ければ大々的に発表になるでしょうから、内心期待はしているのですが、あんまりうかれるのもどうかと思います。ましてや結果が出る前から、特効薬扱いで陰謀論をぶつものではありません。

まぁ、反ワクチンは宗教なので、実際に2,3年後、ほとんどのひとが生き延びる姿を見るまで、陰謀論者に踊らされた自分を悔悟することはないでしょう。 

人口動態統計速報(令和3年6月分)|厚生労働省

見ているかぎり、おそろしいほどの勢いで人口減少(死亡増)がはじまっているようには見えないのですが……。目が節穴なのでしょうか? 

田嶋陽子氏「眞子さまは好きな人を選ぶ権利も侵されてる」 皇室の人権が守られていないと主張(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

さらに田嶋氏は「もう少し、天皇家の人を人間扱いしてくださいよ」と力説する。眞子さまの結婚問題にも触れ、「眞子さまは自分の好きな人を選ぶ権利も侵されてる。国民の意見がこうだから、税金使ってる皇室で勝手なことをしてとか、よくそんなこと言える」と険しい表情。最後は「みんな1人の人間じゃない。民主主義の世の中でしょ。本当に守るのは彼女たちの持ってる人権、彼らの持ってる人権」と結んだ。

今日の雑談 - 美風庵だより

私このテレビを見ていなかったのですが、知人曰く「思考がほぼ一緒で大笑いだった」とのこと。これに竹田恒泰氏が「その考えは皇室解体につながる」と大反発していたそうです。

報道文のとおりなら、これ、田嶋陽子の言うとおりです。

人間宣言 - Wikipedia

この詔書がGHQ主導によるものか、昭和天皇主導によるものかという激しい議論が研究者の間で起こった。その後の1990年(平成2年)に前掲の『側近日誌』が刊行され、GHQ主導によるものとしてほぼ決着した。 

進駐軍の要請どおり「天皇ヲ以テ現御神ト」するのは「架空ナル観念」と宣言し、昭和天皇は「私は神ではない」と仰せられました。

田島道治 - Wikipedia

新渡戸内村門下生の三谷隆信と、田島(宮内庁長官)三谷(侍従長、1965年(昭和40年)まで)の「宮中クリスチャンコンビ」として、戦後の宮中改革に尽力した。このコンビは、田島が宮内庁長官の後任にクリスチャンの宇佐美毅を指名し、「田島-三谷」から「宇佐美-三谷」にリレーされた。そして宮中の民主主義教育の促進や美智子皇太子妃の実現などの功績を残すことになった。

宇佐美毅 (宮内庁長官) - Wikipedia

宮内庁長官は2代続けてクリスチャンが任命されています。

上皇后美智子 - Wikipedia

貴賤結婚であることや選に漏れた他の候補者に北白川肇子など元皇族の令嬢がいたことなどの理由から、一部の皇族・女官に受け入れられず、元皇族・元華族の婦人らからもさまざまな非難を受けたとされる。美智子妃は1969年に、昭和天皇の侍従入江相政に対し「(香淳皇后は)平民出身として以外に自分に何かお気に入らないことがあるのか」と尋ねたという。 
(略)
1961年(昭和36年)夏頃、キリスト教に心酔していることに昭和天皇が激怒し、美智子妃が「絨毯の上にひれ伏して謝ったが、天皇のお怒りは容易に静まらなかった」と『文藝春秋』が報じた。

そして、聖心女子大(いわずとしれたカトリックですね)の卒業生が皇太子妃(現上皇后)となります。

国際基督教大学 - Wikipedia

キリスト教長老派による創設で、米国型リベラル・アーツ・カレッジの形式を踏襲している。1949年、御殿場にあるYMCA東山荘で催された日米のキリスト教指導者による会議において、国際基督教大学の創設が正式に決定された。高松宮宣仁親王が設立準備委員会の名誉総裁に就任し、当時の日本銀行総裁である一万田尚登が設立のための募金運動に奔走した。またGHQ最高司令官を務めたダグラス・マッカーサーも、大学設置に際し財団の名誉理事長として、米国での募金運動に務めた。

さらに、眞子内親王は国際基督教大学(ICU)に進学、そしてその妹佳子内親王も学習院を中退してICUです。

戦後、長年かけて、皇室は変革の名のもと、解体されつづけてきたのです。

たまたま止めを刺しかねないのが眞子内親王というだけのことであって、竹田恒泰氏ともあろうものが、これまでの解体過程を知らぬはずはなく「女一人の人生どうなってもよいから意地でも蓋をしろ」と道化を強要するのは、どうなのでしょうか?

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最近、小室直樹さんの著作を読み返しています。資本主義の理解にはキリスト教をまず理解せよ、そして所有権を理解せよ、日本人はまったくそれが出来ていない。前資本主義を資本主義と全員が誤認している。というのが彼の主張で、その一節です。

キリスト教は神が人間を選ぶのであり、人間もまた神を真似て自らの所有物を選ぶのです。他人がどうこうできるものではありません。他人が侵犯すれば、血をみます。

「インターナショナル」や「ラ・マルセイエーズ」の世界観と言い換えてもよいでしょう。

こういう娘に育つのが嫌なら、最初から学習院以外は進学させないと決まりをつくり、「あなたは人間ではない。だから人権はない」と座敷牢にでも押し込んでおけばよかったのです。

皇室評論家・皇室ジャーナリストの垂れ流すイメージがあまりに先行しすぎたせいか、こうやって一度パンドラの箱があいてしまうと、どうにもならなくなります。

問題は、かりに皇室が解体したとして、いまの日本にどういう影響があるかということです。皇室評論家、皇室ジャーナリスト、神社本庁所属の神職、皇室御用達の事業者さん、広い意味で「皇室で食っている」面々(こんな日記を書いている私もその一人?)以外になんの影響があるでしょうか。

コメント欄にいやというほどあふれている「税金で食ってきたくせに!」という文章は、まさに小室直樹さんが言う仏教徒の思考そのものです。利害関係者でもないのに「人のために神は在る」「神なら神らしくしろ!」という内容のコメントを書いて正義感に酔っているひとには、田嶋陽子の言い分は理解できないでしょう。次元も空間も違います。

そういや、田嶋陽子って英国留学組です。

国王大権 (イギリス) - Wikipedia

王室財産の処分権は国王大権である。17世紀までは王庫と国庫が分離していなかったが、18世紀中に両者が分離し、御料地からの収入はまず行政府に収められ、政府から王室に王室費が給付される形式になった(現在では議会も関与)。これとは別に君主の個人財産からの収入がある(この収入は非課税だったが、1993年からエリザベス女王の同意を得て税金が課されている。ただしエリザベス女王はこの同意を撤回する権利を留保している)。個人財産の処分については、今でも王の個人裁量権は広い。エリザベス女王は、火災のあったウィンザー城の再建費用捻出のためにバッキンガム宮殿を一般に開放して入場料を徴収するという事業を営んだことがある。

田嶋陽子の念頭にあるのは、おそらく英国王室です。

皇室財産 - Wikipedia

戦後、国有財産に払い下げられた皇室財産をお返しして、税金を納める身分になってもらえば済む話です。公務員が所得税や固定資産税とられるのと同じことですね。