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大正末期の分村に伴い、氏神として神社を創建したという記述にまず驚きます。
わざわざ一社を創建できるとは、さすが炭鉱景気。
平成になって建て替えられた社殿も新しく、社殿向かって左側の豊受神社もまた、綺麗なものです。
御祭神は、高淤加美神(たかおかみ)、闇淤加美神(くらおかみ)、罔象女神(みずはのめ)と一見脈絡がわかりにくい配神ですが、大正末期の創建なら、これも致し方ない気がします。
以前にもこの日記に書いたことですが、高淤加美神(たかおかみ)・闇淤加美神(くらおかみ)は天之忍穂耳(あめのおしほみみ:英彦山)の両親であり、罔象女神(みずはのめ)は、天之忍穂耳の妃 天細女(あめのうずめ:豊受姫・豊受大神)の母ですから、あまり関連はないのです。ほんとうはここに天之忍穂耳(別名の天児屋根命か武甕槌神でも)があるとぴったりはまるのですが……。
もしかすると、天之忍穂耳は元々御祭神に存在していたのではないか。
そう考えると、豊受神社が摂社として存在するのも納得できます。
福岡県神社誌:下巻457頁
[社名(御祭神)]貴船神社(高淤加美神、闇淤加美神、罔象女神)
[社格]無格社
[住所]田川郡大任村大字大行事字小林
[境内社(御祭神)]記載なし。
(2021.03.06訪問)