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コンパクトな造りながら、どれも立派な楼門、境内社、社殿が並んでいます。
福岡県神社誌では境内社は1社のはずですが、何故か2社あります。
おそらく、社殿向かって右脇のものが、坂本神社でしょうか。坂本神社の御祭神が大己貴命というのは、玉垂宮を見慣れた目には奇異に映ります。しかし、坂本山王宮、つまり比叡山(日吉神社)との関連ということになれば、大己貴命が御祭神に充てられてもおかしくはないのです。明治に御祭神を届け出る際、それだけ過去の記憶が風化してしまったのか、それとも役所の側で修正してしまったのか……。
興味深いのは、楼門側にあるお宮のほうでした。扉がすこしだけ開いていたので中を拝謁させていただくと、向かって左側に夫婦神、右側に夫婦神とその子息?の御神像がありました。
ここが玉垂宮ということを考慮すれば、玉垂命(開化天皇)と神功皇后、そしてその子息 斯礼賀志命(しれかしのみこと:仁徳天皇)と考えてみても、そう間違いではなかろう、という気がしています。
ところが、社殿向かって右脇のお宮をよくのぞきこむと、なんと素戔嗚(スサノオ)の文字が見えます。ここは、祇園社?福岡県神社誌と記述が異なっているのでは……。
福岡県神社誌:中巻282頁
[社名(御祭神)]高良玉垂命神社(武内宿禰)
[社格]村社
[住所]八女郡水田村大字富久字宮ノ前
[境内社(御祭神)]坂本神社(大己貴命)
(2021.02.27訪問)