松村かえるの「かえるのねどこ」

旧「美風庵だより」です。

7月11日の日録(籾岳登山編)

7月3日の日録(国道500号付替道路開通編) - 美風庵だより

先週、国道500号の付替道路をはじめて通ってみました。

その折、次に来るときは、あらたに付け替えられた十石林道から籾岳や十石山に登ってみようと考えたわけですが、11日、籾岳だけ登ることが出来ました。

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地形を感じる地図アプリ - スーパー地形

現在、主にiPhoneのGPSアプリとして「スーパー地形」を使用しています。ただこれは登山専用アプリではないため、事前に「ヤマップ」などのホームページから、目的地のGPSデータをダウンロードしておき、準備しておく必要があります。

籾岳と十石山の経路を前日夜にダウンロードして、準備しておきました。

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今回は、往復で13kmほど歩きました。

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朝8時に小石原川ダム事務所の駐車場に到着しました。まだ職員さんや公用車以外の車はありません。また一段と水が減ったようです。現在はまだダム躯体の試験稼働中とのこと。

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隣に東屋や芝生スペースを眺めつつ、おそらく新しい林道になるであろう道を登ります。なお、現在は作業用車以外は通行止めです。

一般車両の進入を防ぐため、土嚢で2か所ふさがれていました。

しかし、こんなふさぎ方をしたらあちこちにあるユンボやブルドーザにどうやって軽油を運ぶのだろう?と思いましたが、関係者だけがわかる作業道が別にあるのでしょう。

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前回来たときも、まるで墓石か卒塔婆かなにかのようで不気味だった苗木は、梅?など様々な樹種が準備されているようです。うまく根付いてくれると、景観も変わることでしょう。

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水資源機構により公園?として整備されるのは籾岳橋(だったと思います)の手前までのようで、橋を渡ると十石林道が顔を見せます。

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あちこちが崩れたままとなっています。利用者も少なく、おそらくダム湖側の整備が終わるまで放置しておくつもりなのでしょう。

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休憩所には東屋と展望台がありましたが、展望台の地図(案内板)は錆びくれて読めず、東屋は横で火を使った跡がある始末。階段も、木が腐ってほぼ自然に還っています。

なんとか、江川ダムの一部を拝める程度で、視界も良好ではありません。たぶん、昭和末期か平成初期、出来立てのころはちゃんと機能していたのだと思います。周囲の木々が育ち、すっかり用をなさなくなってしまったのでしょう。

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目的の籾岳が見えてきました。

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事前に、複数のかたのGPSデータをダウンロードして、アプリで確認しながら歩いていました。最も短絡路と思われた経路は、まるで土砂崩れの跡のようです。昨晩確認したとき「谷をよじ登った」という文字が見えたのでまさかと思っていましたが、これを登るのは……。

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あちこち崩落していますし、もしかするとダメなのか?と不安になりつつ、もう一方の取り付きを目指します。

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事前に保存したGPSデータで、もう一方の取り付きとなっていた場所にたどり着きました。

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ピンクのテープが巻かれており、どうやらここで間違いないようです。

さっそく、よじ登ることにしました。

しかし、思った以上に傾斜が急です。両手で樹や枝をつかみながら、身体を引き寄せて歩くような感じとなり、腕が疲れます。

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しまいには、横からみるとこんな感じの傾斜になってしまいました。

これ、ほんとうに登山路だろうか?騙されてないか?

そう疑惑を感じつつも、事前にダウンロードしたGPSのデータと位置は合致するため、間違ってはいないようです。驚きながら、さらによじ登ります。

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地理院地図で、破線は徒歩道とされています。赤い部分は地理院地図にありませんから、尾根を藪漕ぎでもしょうがないと諦めていたのですが、どこまで行ってもあまり状況が変わりません。でもGPSは正確に経路を示しています。

画像ではわかりにくいのですが、うっすらと霧がかかりはじめ、風が強くなってきました。

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数分で平らになった場所にたどり着き、地面を見ると三角点がありました。

なんと、籾岳山頂に到着です。

事前の情報で、視界があるわけでもなく、面白みはないらしいことは知っていましたが、なんともあっけない感じでした。三角点の上に腰かけて、ペットボトルのコーヒーと、カロリーメイトで軽食をとり、休憩します。首に巻いていたタオルを絞ると白濁した汗がしたたり落ち、強い風で少しずつ体の火照りがおさまっていきます。

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山頂から北側の斜面を眺めると、なんとブルドーザでつくった作業道が間近まで来ていました。

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事前に地理院地図やgoogleマップで航空写真をチェックした際、大規模な山崩れの現場なのだろうと考えてそれ以上気にしていなかったのですが、どうやら、作業道経由でこの山頂まで登れるようなのです。知っていれば、尾根を藪漕ぎしなかったのに……。

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ここで時間をとりすぎると十石山到着が遅くなるため、休憩もそこそこに、下山にとりかかります。下山ルートは、最初に目をつけていた経路をとることにして、少しずつ下りていくと、どうも方向が違うようです。このままだと、作業道の脇を歩いて行くことになります。

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あわてて山頂に引き返し、再度周囲を確認します。もうひとつピンクテープの印があり、かなりの急坂です。どうやらこれが、最初に目をつけた経路のようです。とてもこれを下山する気にはなれず、断念し、元の道を引き返します。

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来るときはあれほどわかりにくいと感じていたのが、下山中はすいすい身体が動きます。身体が覚えているといえばそれだけのことなのですが、これほど違うものなのですね……。

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途中、下り坂でつかんだ樹をよく見ると、2本の樹の根っこが融合していました。杉のほうが樹勢がつよいようですが、それでもしぶとく生き残っているのには感心します。

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登りはじめて約1時間半で、元の場所に戻ってきました。

このあと、十石林道を十石山のほうに向かって途中まで歩いたのですが、13時台には自宅に帰りつく必要があるため、引き返すことにしました。

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三奈木地区が一望できる場所にでました。山頂でこのくらい見えると良かったのですけどね……。

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籾岳山頂で見かけた作業道の起点はどこなのか、航空写真を眺めてふと気づき、休憩所の横から伸びている山道を少しだけ登ってみました。道幅的には、おそらくこれが作業道の入り口で間違いないようです。

今度機会があったら、こちらから登ってみても良いかもしれません。

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通行止めの土嚢のところまで戻ってきました。小石原川ダム事務所が見えます。

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朝は自分だけだったのに、さすがに12時過ぎともなると、見学客が複数おられました。しばらくは、物珍しさでにぎわうのではないでしょうか。

 

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帰宅してベランダで鉢植えの様子を確認すると、ナツメの枝や葉が枯れており、新しい枝や葉が出てきていました。7月に新芽が出るとは……。育て間違えたのでしょうか。

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金柑やミカンも青い実がついています。大きくなると良いのですが。